アンジェリカの微笑みの紹介:2010年ポルトガル,スペイン,フランス,ブラジル映画。若くして亡くなった富豪の娘アンジェリカの遺影撮影を頼まれた青年が、その美しい微笑みに心を奪われ、やがては自滅する。現役最高齢の監督マノエル・ド・オリヴェイラが101歳の時に撮り上げた。
監督:マノエル・ド・オリヴェイラ 出演:リカルド・トレパ(イザク)、ピラール・ロペス・デ・アジャラ(アンジェリカ)、レオノール・シルヴェイラ、ルイス・ミゲル・シントラ、イザベル・ルト、アナ・マリア・マガリャンエス、サラ・カリーニャス、リカルド・アイベオ、アデライデ・テイシェイラ、ほか
映画「アンジェリカの微笑み」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アンジェリカの微笑み」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アンジェリカの微笑みの予告編 動画
映画「アンジェリカの微笑み」解説
この解説記事には映画「アンジェリカの微笑み」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アンジェリカの微笑みのネタバレあらすじ:起・富豪の娘
雨の夜、富豪の一家ポルタシュ館の執事が写真店の元を訪れていた。しかし町で1軒の写真店では主が留守中で写真が取れるものはおらず、執事が途方に暮れていると、通りすがりの男から趣味で写真を撮る人間がいる、と紹介される。主の命で急ぎ写真家を必要とする執事はその青年イザクの下宿へ向かう。
イザクは気がすすまないものの執事とともにポルタシュ館へ向かう。館で尼僧姿の女性マリアに出迎えられたイザクは、妹アンジェリカが亡くなり、母の希望で若く美しいままこの世を去ったアンジェリカの最期の姿を写真に残して欲しいのだと告げられる。
悲しみに暮れる親族たちが集まる中、イザクが部屋に入ると、そこには死装束に身を包み、眠っているかのように微笑みをたたえたアンジェリカが横たわっていた。とまどいつつカメラを向けたイザクは、ファインダー越しに見たアンジェリカが目を開け彼に微笑みかけてきたのを見て動揺する。慌てて数枚撮影をすると逃げるようにその場から立ち去る。
アンジェリカの微笑みのネタバレあらすじ:承・死者の微笑
翌朝、写真を現像して眺めていたイザクは、再び写真のアンジェリカが目を開けて微笑みかけてくるのを目にして激しく同様する。朝食にこないイザクを心配した下宿の女主人ジュスティナが食事を運んでくるが、イザクは食事もとらずに窓から見える葡萄畑の農夫らの写真を撮りに飛び出していく。
畑での写真を撮り終えたイザクは、鐘の音を聞き教会に立ち寄るとそこではアンジェリカの葬儀が行われていた。棺の中を見るとそこには昨夜動揺、美しい微笑みをたたえたアンジェリカが花嫁衣裳をまとい横たわっていた。その足で彼は写真の見本をポルタシュ館へ届ける。
アンジェリカの微笑みのネタバレあらすじ:転・不思議な逢瀬
その晩、夜中に目が覚めた彼がアンジェリカの写真を眺めていると、窓辺にアンジェリカが現れる。2人は抱き合ったまま空高く舞い上がり、地上を見下ろしたまま浮遊し続ける。と、突然イザクが落下し始め、彼女の名を叫んだイザクはベッドで目覚める。夢とも現とも分からない体験に呆然とするイザクはジュスティナや下宿人たちの心配をよそに部屋にこもるようになる。
数日後、眠っているイザクの上空に小鳥が飛び交い、再びアンジェリカが現れるるが手を伸ばしても彼女には届かない。翌朝、ジュスティナが飼っていた小鳥が死んでいた。それを知ったイザクは下宿を飛び出す。ジュスティナは小鳥の死は呪いのせいで、夕べイザクの部屋に女の気配がした、と下宿人らに話す。
アンジェリカの微笑みの結末:魅入られた写真家
イザクはアンジェリカの名を叫びながらあちこちを走り回り、ついに力尽きて倒れる。下宿に運び込まれたイザクは医師の診察を受けるが、窓辺に再びアンジェリカが現れる。
目を覚ましたイザクは起き上がると彼女のもとに歩み寄るが、彼の魂は抜け出てアンジェリカとともに空高く舞い上がる。驚いた医師が窓辺で倒れこんだイザクを見ると、彼は既に絶命していた。
以上、映画「アンジェリカの微笑み」のあらすじと結末でした。
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