未来よ こんにちはの紹介:2016年フランス,ドイツ映画。ベルリン国際映画祭で銀熊賞(監督賞)を受賞したフランス発のヒューマンドラマです。人生の岐路を幾度も迎えながらも前向きに生きようとする一人の女性高校教師の姿を描いています。
監督:ミア・ハンセン=ラヴ 出演者:イザベル・ユペール(ナタリー)、アンドレ・マルコン(ハインツ)、ロマン・コリンカ(ファビアン)、エディット・スコブ(イヴェット)、サラ・ル・ピカール(クロエ)ほか
映画「未来よ こんにちは」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「未来よ こんにちは」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
未来よこんにちはの予告編 動画
映画「未来よ こんにちは」解説
この解説記事には映画「未来よ こんにちは」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
未来よこんにちはのネタバレあらすじ:起
パリの高校で哲学を教える教師のナタリー(イザベル・ユペール)は、同じ哲学教師のハインツ(アンドレ・マルコン)と結婚してちょうど25年、今では二人の子供も独立して家を離れ、パリ市内で一人暮らしの母イヴェット(エディット・スコブ)の介護に追わる日々を過ごしています。そんなナタリーにとって何よりの愉しみは、電車に揺られながら哲学書を読みふける時でした。ナタリーの勤める高校では、学生たちは政府の政策に反対する学生運動にのめり込んでいました。かつては教え子たちと同じように学生運動に参加していた過去を持つナタリーでしたが、あえて学校内では政治的な発言をせず、毅然とした態度で授業に臨み続けていました。
未来よこんにちはのネタバレあらすじ:承
ある日、ナタリーはかつての教え子だったファビアン(ロマン・コリンカ)と久しぶりに再会しました。ファビアンはナタリーの授業で哲学の面白さに目覚め、教師にまでなった人物でしたが、今では教師を辞めており、執筆活動をしながらアナーキスト仲間たちと活動を共にしていました。そんなファビアンをハインツは「全知全能のインテリタイプ」と皮肉り、快く思ってはいませんでした。そんなある日、ハインツは突拍子もなく「好きな人ができた」と打ち明け、唐突に離婚を突き付けて家を出て行ってしまいました。更に追い打ちをかけるように、かねてから認知症を患い娘への依存度が増していた母イヴェットの症状が悪化、ナタリーの説得を受け入れて介護施設への入所を決断しましたが、今度は母が溺愛していた猫のパンドラの面倒をよりによって猫アレルギー持ちのナタリーが見ることになってしまいます。
未来よこんにちはのネタバレあらすじ:転
ナタリーはファビアンが仲間たちと暮らしているフレンチアルプス近くのヴェルコール山へと向かい、ファビアンに対して時折涙を浮かべながら今の状況を打ち明けました。パリに戻ったナタリーは家の荷物を片付けるため元夫のハインツと再会しましたが、ハインツの「これからも子どもたちと君で来ればいいと思っていた」という何気ない言葉がナタリーにとっては無神経なものに感じられました。ナタリーは介護施設にイヴェットを訪ね、親子水入らずの穏やかな日々を過ごしていましたが、バカンスシーズンを目前にしたある日突然イヴェットは亡くなってしまいました。葬式の帰り、バスに乗ったナタリーは車窓の向こうに、呑気に若い女性とデートを楽しむハインツの姿を目撃しました。
未来よこんにちはの結末
ナタリーは長い付き合いだった出版社からも著作の契約を打ち切られ、側にいるのは猫のパンドラだけとなりましたが、そのパンドラもナタリーが再びヴェルコール山を訪ねた際にファビアンとその仲間たちに引き取られ、ナタリーは完全に独りぼっちになってしまいました。それでもナタリーは「人生が終わるわけでもない。進むだけよ」と自分に言い聞かせるかのように前向きに日々を過ごしました。そんなある日、ナタリーの娘が赤ん坊を出産したとの知らせが舞い込んできました。ナタリーが病院に向かうと、そこには何とハインツがおり、生まれたばかりの孫を抱いていました。ナタリーはハインツを追い出すと、孫を抱きしめながら子守唄を歌って聴かせました。
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