となりのトトロの紹介。1988年公開 日本映画。となりのトトロはスタジオジブリの長編アニメーション。昭和30年代の日本を舞台とするファンタジーアニメ。田舎へ引っ越してきた一家の姉妹:サツキ、メイと不思議な生き物「トトロ」との交流を描いている。
監督:宮崎駿 声優:日高のり子(サツキ)、坂本千夏(メイ)、糸井重里(とうさん)、島本須美(かあさん)、北林谷栄(ばあちゃん)、高木均(トトロ)ほか
映画「となりのトトロ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「となりのトトロ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
となりのトトロ 予告編 動画
映画「となりのトトロ」解説
この解説記事には映画「となりのトトロ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
となりのトトロのネタバレあらすじ1
田舎の道を三輪トラックが家財道具を一杯にして走っている。運転する父親とサツキとメイの幼い姉妹の草壁一家。辿り着いたのは古い一軒家でその家を管理する近所の農家のおばあちゃんと孫のカンタが引っ越しの手伝い。
仕事で寝坊した父親の代わりにサツキが朝食と弁当の準備。サツキは学校、父親は仕事、するとサツキは不思議な生き物に遭遇する。森の中へ後をついて行くと巨大な生き物、そのお腹に乗って名前を尋ねると「トトロ」と名乗った。
学校から帰ったサツキと父親がメイを探している。森の茂みの中でサツキは横たわるメイを発見。メイは巨大なトトロがいたと二人に話した。父親はメイの言っていることを受け入れる。
となりのトトロのネタバレあらすじ2
小学校の前にメイとおばあちゃん、父親は出勤で不在、メイをおばあちゃんに預かって貰っていたがメイはサツキの所に行きたいと言い出し小学校まで来たのだ。教室でメイはサツキの横で出会ったトトロの絵を描いている。
小学校からの帰り道に突然の雨、サツキとメイは地蔵堂で雨宿り。同級生であるおばあちゃんの孫カンタが二人に傘を貸してくれるが自分は濡れて帰る。カンタはずぶ濡れで家で母親に叱られていたがサツキがメイを連れて訪問、母親に礼を述べて傘を返す。
となりのトトロのネタバレあらすじ3
父親を出迎えにバス停へ。だが父親の乗ったバスは帰って来ない。暗くなり疲れて眠るメイを背負うサツキの隣に巨大なトトロが姿を現す。サツキはトトロに父親の傘を貸す。突然、ヘッドライトの姿。しかしそれはバスの形をした猫だった。トトロはサツキに大きな実を渡し猫バスに乗り込み去る。やがてバスの姿。父親の帰り。二人はトトロと猫バスの話を興奮して話す。
庭にトトロからもらった実をまくと、夜になってトトロ達が現れる。サツキとメイはトトロの所に。芽を出しただけではなくみるみるうちに巨大な木に生長した。コマが廻っていてトトロがその上に乗り、トトロにメイ、そしてサツキが抱きつくとトトロは空を飛び田園の上を飛びまわる。そして巨大な木の上で休む。朝目が覚めるとそこには小さな芽が出ていた。
となりのトトロのネタバレあらすじ4
夏、おばあちゃんの収穫作業を手伝うサツキとメイ。太陽の下、収穫した物を食べれば病気も良くなるとおばあちゃん。サツキは母親が週末に仮退院することを嬉しそうに話す。しかし草壁家に着いた電報をカンタが預かって来ていて、サツキがそれを読むと病院からで至急連絡を求める知らせだった。サツキはおばあちゃんの家の電話を借りて東京の考古学研究室の父親に連絡、父親からは病院に問い合わせて折り返し連絡するといわれる。気丈なサツキだったが、以前母親の入院の際にも軽い風邪と言われていた、もしこのまま母が死んだら…と号泣するさのをおばあちゃんが慰める。メイは母親に食べさせようとトウモロコシを持ち歩いていたが、サツキから母親の仮退院はなしと聞かされ、メイはサツキと喧嘩、姿を見せなくなる。
となりのトトロのネタバレあらすじ5
メイを必死に探すサツキ。村人達も探し回るがメイは見つからない。そこへ子供のサンダルが池で見つかったとのことで大人達は池をさらう。無事を願いおばあちゃんは念仏を唱える。サツキもその場へ駆け付けたがメイのサンダルではなかった。
となりのトトロの結末
すでに夜になり、サツキは森の中に入りトトロにメイの行方について尋ねる。するとそこへ猫バスが現れ、トトロは「メイ」行きのバスでサツキと一緒に出発する。メイは迷子になっていたが無事見つかり、サツキがメイを抱きしめてほっとする。
母親の病院に行きたかったメイの為に、猫バスは病院行きになった。病院へとやってきたサツキとメイは外から病室の母親と付き添う父親を眺めている。母親の元気そうな顔を見ることができた姉妹は静かに帰っていく。ただ窓際にトウモロコシは置いておき両親は不思議がるが、サツキとメイの笑顔が見えたと母親は言っているのでした。
「となりのトトロ」感想・レビュー
-
子供の頃夏になるとよく見ていて、数年前にDVDを買いました。懐かしい田舎の風景や一家の仲の良さが見ていて和みます。母の退院後のシーンなども少し見たかったですが。またトトロとの出会いやメイと逸れてしまったサツキを助けるシーンは思わず、グッと来てしまいます。どのシーンにも優しい雰囲気が溢れていて、優しい気持ちになれるジブリの名作の一つだと思います。
-
田舎での生活のシーンが懐かしく、田舎での暮らしに憧れを感じる作品です。作中に出てくる音楽もどれも素晴らしいです。しっかりしていて母親代わりのサツキちゃんと、可愛らしいメイちゃん、それを見守るお父さんの家族愛を感じました。トトロの不思議な存在が作品にインパクトを与えている気がします。母を想う子供達の愛と、子供達を思う母の暖かさを感じる作品でした。
-
日本を代表する不朽の名作アニメです。くすっと笑わせる要素もありながら、涙ありのドラマもありエンターテイメントとして、ものすごく良くできています。何十年経ってみても色あせないところもすごいですね。自分が子どもの頃に見た映画を、今度は自分の子どもが見ています。代々受け継がれていく素晴らしい映画です。
-
ネコバスがもふもふして可愛くて、乗れるなら乗ってみたいと思いました。トトロもほんわかして可愛かったです。妹のメイを気遣う姉のサツキの優しさや、メイが母親を気遣う気持ちがとても伝わってきて、私の心もほんわかしました。
-
自分が長女ということもあって、さつきと自分自身を重ね合わせながら見ていました。
小さい頃から何度も見ていますが、何歳になっても楽しめるのがすごいと思います。
久しぶりに見返したら、「今の自分にはもうねこバスやトトロは見えなくなってしまったのかな」と思ってしまい、ちょっと切ない気持ちになりました。 -
子供たちと一緒に何度も見ました。特に、トトロたちが夜に木を育てるところやメイが中・小トトロ?を追いかけまわすシーンは、子供たちが興奮して大笑いしながら見ていました。夜のバス停に猫バスが現れる場面では、猫バスの目が怖すぎて子供たちが私にギュッと引っ付いて来たことを思い出します。日に家族で家の近くを散歩していた時、鎮守の森の木や電線が風で大きく揺れたとき、「アッ!猫バスがいる!」と言って子供たちが「どこどこ?」と必死で探すのを「いい子にしてないと見えないんだぞ!」と悪乗りしていました。とにかく、何度見ても発見があるいい作品です。
-
子供から大人まで楽しめるアニメ映画だと思います。子供の頃から何度も観ていますが、今でも夏になると観たい映画です。とても面白い作品だと個人的には評価しています。
田舎のとても良い描写が大好きで、新しい生活への取り組みなどもワクワクしています。最後にはお母さんのところへ行けたと信じています。猫バスは昔、とても怖いと思っていましたが、今では可愛いと思えるようになりました。これからも定期的に観ていくと思う映画であり、ジブリ作品の中でもとても大好きです。 -
日本人なら必ず心にある昔懐かしい日本の原風景ですよね。その中に誰もが子供の頃に憧れた、秘密基地や子供だけの秘密、子供だけの遊びなどが数多く散りばめられていて前半はハラハラドキドキしながら楽しめます!後半はメイの迷子からさつきの不安で恐ろしい気持ちが痛いほど伝わってきて涙が出そうになります。無事にメイが見つかって、猫バスに乗って帰る時の猫バスの後ろ姿が忘れられません。
-
子供の頃に映画館で見たこの映画を何十年か振りに子供とテレビで見ました。久々に見たトトロも凄く不思議で、可愛くて、優しくて、温かい気持ちになれるいい映画でした。子供は見るまでは古いアニメは面白くないという先入観がありましたけど、見終わったあとは凄く満足してましたね。
-
これまでに私はこの作品を5、6回は観ている。そして、観るたびに新たな視点が浮かび上がる極めて鮮度の高い「摩訶不思議」な作品なのである。宮崎駿の作品(スタジオジブリ制作)としては、興行的にも話題性においても思ったよりも振るわなかった。敢えて言うなら、偉大なる失敗作(当初は)ということになろうか。実を言うとこれには深いわけがあった。「となりのトトロ」は当初は絵本としての企画から出発して、その後は紆余曲折があって約60分の中編アニメに落ち着く予定だったのだ。そしてその後も様々な変更や追加などが度重なって、半ば偶発的にできあがったのが長編アニメとしての「となりのトトロ」なのであった。そう言う意味においてトトロは「奇蹟的」な作品だとも言えるだろう。そしてその後(映画のロードショー以降)は、地上波テレビで放映される度に認知度と人気度は急上昇し、今や国民的アニメの代表作として不動の地位を築いている。時間を掛けて日本の視聴者に浸透していったことは、この作品の持つポテンシャルの高さとその独自性にあるとみている。宮崎駿作品(ジブリ)全体に言えることだが、トトロを含めて全てのキャラクターデザインが独自性に富んでいて極めて秀逸なのである。なのでジブリのオフィシャルショップなど、「となりのトトロ」の関連グッズは巷では「エバーグリーン」となっている。 ところで私には、この作品とギレルモ・デル・トロの「パンズ・ラビリンス」がダブってみえるのである。この2つの作品を結び付ける関係性は、「となりのトトロ」が【陽極】で、「パンズ・ラビリンス」が【陰極】に位置している。つまりこの2つの作品は、異母姉妹(或いは鏡に映ったパラレルワールド)なのではないかと。少女が思い描き、夢みる数々の想像やファンタジーはシビアな「現実」でさえも吞み込んでしまう。そしてそれこそが、これら「幻想譚」の侮れない真実なのである。そして少女の幻想と現実を繋ぐ架け橋となっているのが、森の妖精「トロール」であり「トトロ」なのである。このアニメの世界では昭和30年代の日本の田園風景が巧妙かつ緻密に描写されている。下手な実写作品より何倍もリアルで説得力に満ちた絵(映像)の構成が素晴らしい。この作品の登場人物の一人ひとりが極めて丁寧に描かれていてその存在感は群を抜いている。12歳の長女サツキと4歳になる次女のメイの2人のコントラストと濃淡が何とも絶妙なのである。この等身大の少女の心理描写の巧妙さは、この映画を観るたびに改めて感心させられるのである。大人の目線ではなく、あくまでも12歳と4歳の少女の視点で描かれていることが「となりのトトロ」の真骨頂なのである。「Wikipedia」によると黒澤はこの作品を高く評価していて、「黒澤明が選んだ100本の映画」にランクインさてたのだそうだが私も全く同感である。封切り当時は振るわなかったトトロであるが、国民的アニメへと成長を遂げたこの作品は、間違いなく世界の映画ベスト100にランクインするであろう。「実写かアニメか」という垣根を越えて、「となりのトトロ」は日本人共通の「心の文化遺産」であり、不朽の名作映画であると私は深く確信している。
どこか懐かしい感じでこういう経験がしてみたいといくつになっても思ってしまいます。音楽と絵がとてもマッチしていて、何度見ても飽きがきません。子どものころには自分もトトロに会ってみたい、猫バスに乗ってみたいという楽しい場面が印象的でしたが、大人になってみると、病気の母親と離れて暮らす子どもたちが母親を想って過ごしている日常や姉妹愛にジーンときます。小さい子どもと一緒に楽しめる、見せたい映画でした。