馬上の二人の紹介:1961年アメリカ映画。ウィル・クックの小説「Comanche Captives」を巨匠ジョン・フォード監督が映画化した西部劇で、先住民に誘拐された白人拉致被害者を救出するため、保安官とその旧友である騎兵隊長が反目し合いながらも立ち向かう姿を差別などの社会問題も絡めて描きます。
監督:ジョン・フォード 出演者:ジェームズ・ステュアート(ガスリー・マケーブ)、リチャード・ウィドマーク(ジム・ゲイリー)、シャーリー・ジョーンズ(マーティ・パーセル)、ジョン・マッキンタイア(フレーザー)、ウディ・ストロード(ストーン・カルフ)、エメ・マーシュ(ハンナ・クレッグ)、リンダ・クリスタル(エレナ・デ・ラ・マドリアーガ)、アネル・ヘイズ(ベル・アレゴン)、デビッド・ケント(ランニング・ウルフ)ほか
映画「馬上の二人」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「馬上の二人」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
馬上の二人の予告編 動画
映画「馬上の二人」解説
この解説記事には映画「馬上の二人」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
馬上の二人のネタバレあらすじ:起
1880年.アメリカ・テキサス州タスコサの保安官ガスリー・マケーブ(ジェームズ・ステュアート)のもとに旧友の騎兵隊長ジム・ゲイリー中尉(リチャード・ウィドマーク)が訪ねてきました。ゲイリーはこの町から60km離れたグランデ砦の司令官フレーザー少佐(ジョン・マッキンタイア)からマケーブを連れてくるよう命じられており、マケーブは町の酒場のママであるベル・アレゴン(アネル・ヘイズ)からのしつこい求婚にうんざりしていたことからゲイリーの頼みを引き受けることにしました。
グランデ砦に着いたマケーブは、数年前にコマンチ族にさらわれた白人を救出するよう依頼を受けましたが、月額80ドルという低い報酬のうえ危険極まりない任務にマケーブは難色を示しました。それでも少佐は年齢17歳くらいの少年を探してほしいと頼み、白人一人の救出につき500ドルという破格の条件を提示、マケーブもやむなく任務を引き受けることにしました。
馬上の二人のネタバレあらすじ:承
マケーブはゲイリーの紹介で、8年前に弟をコマンチ族にさらわれたという開拓民の娘マーティ・パーセル(シャーリー・ジョーンズ)に会いました。彼女は弟のオルゴールを今でも大切に保管しており、ゲイリーはマケーブに弟を助けてやってほしいと頼みますが、マケーブは酒の勢いで弟は今頃英語など忘れてコマンチ族の風習に染まっているだとうと不用意な発言をしてマーティを傷つけてしまいます。ゲイリーは泣き出したマーティを優しく慰めました。
マケーブとゲイリーはコマンチ族の集落へ交渉に出向きますが途中で捕まってしまいます。二人はコマンチ族にさらわれ現在ではその世話役をしているという女性ハンナ・クレッグ(エメ・マーシュ)を通じて白人の情報を得ると共に、コマンチ族の酋長クアナ(ヘンリー・ブランドン)に大量の武器を渡すことと引き換えに白人を返してもらうよう交渉しました。その結果、二人はランニング・ウルフ(デビッド・ケント)と名付けられた少年と、クアナの敵対勢力のリーダー、ストーン・カルフ(ウディ・ストロード)の妻であるエレナ(リンダ・クリスタル)を連れて帰ることにしましたが、マケーブとゲイリーはカルフを殺すかどうかで意見が分かれて喧嘩してしまい、別行動で砦に引き返すことにしました。
馬上の二人のネタバレあらすじ:転
ウルフを連れて一足先に砦に戻ったゲイリーでしたが、誰も粗暴なウルフを白人だと信じる者はいませんでした。一方のマケーブはエレーナから事情を聞き、彼女はメキシコ生まれでアメリカ人の婚約者がいたこと、結婚のためにアメリカに向かう途中でコマンチ族にさらわれたことを知ります。その時、カルフはエレナを連れ戻すために現れ、マケーブは咄嗟にカルフを射殺しました。
マケーブはエレナを伴って砦に戻りましたが、エレナは開拓民からの冷たい視線に晒されていました。そこでマケーブは彼女に自身をつけさせるため、エレナを陸軍主催のパーティーに誘うことにしました。パーティーの席上、ゲイリーはすっかり親密な間柄となっていたマーティにプロポーズする一方、エレナは参加者から冷たくあしらわれてしまっていました。エレナはマケーブの力添えを得て自らの境遇を人々に語り始め、マケーブはゲイリーらと共にエレナを差別した人々を痛烈に批判しました。
馬上の二人の結末
その時、ウルフが自分を引き取ろうとしていた開拓民の夫人を殺害すると言う事件が発生しました。ウルフは即刻縛り首が決まり連行されていきましたが、騒動の最中マーティの弟のオルゴールが鳴り始め、ウルフは思わず英語で「俺のものだ」と叫んだことから、マーティはウルフが生き別れた実の弟であることに気付きますが、時すでに遅くウルフは処刑されてしまいます。マーティは悲しみのあまりオルゴールを壊し、ゲイリーに慰められました。
マケーブとゲイリーはエレナと共にタスコサの町に戻りますが、エレナはこの町でもベルに侮辱されてしまい、悲しみのあまり一人でカリフォルニア行きの馬車に乗り込んでいきました。マケーブは急いでその後を追い、エレナを励ますと一緒にカルフォルニアに行く決心をしました。ゲイリーは去り行く馬車を見つめながら「金より大事なものを見つけたんだろう」とベルに語り掛けました。
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