海辺の生と死の紹介:2017年日本映画。小説家島尾敏雄の妻島尾ミホの同名小説を題材とした作品。太平洋戦争末期の奄美群島を舞台に海軍中尉と島の教師の切ない恋模様が綴られていきます。満島ひかりと永山絢斗の共演によるラブストーリーです。
監督:越川道夫 出演者:満島ひかり(大平トエ)、永山絢斗(朔中尉)、川瀬陽太(隼人少尉)、井之脇海(大坪)、 津嘉山正種(トエの父)、ほか
映画「海辺の生と死」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「海辺の生と死」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
海辺の生と死の予告編 動画
映画「海辺の生と死」解説
この解説記事には映画「海辺の生と死」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
海辺の生と死のネタバレあらすじ:起
太平洋戦争末期の奄美群島、カゲロウ島。国民学校の教員大平トエ(満島ひかり)は生徒と帰宅の道を歩いていたところ、赴任してきてまもない海軍特攻艇隊長の朔中尉(永山絢斗)から話しかけられます。朔は明日から別の道を通って欲しいとトエ達に指示、次の日から生徒達は回り道をして帰宅しなければならなくなってしまいました。
生徒達はトエに不満を漏らしますが、トエにもどうすることもできません。島にも戦争の黒い影が忍び寄っていました。部下への教育のための書籍を探していた朔は、国民学校の校長に勧められ、読書家のトエの父(津嘉山正種)から本を借りることになりました。
海辺の生と死のネタバレあらすじ:承
大学では東洋史を学んできた朔は文学を愛する心優しき青年で、トエは少しずつ彼の人柄に惹かれていきます。子供達も島唄を教えてあげるなどしているうちに、徐々に朔と親しくなっていきます。朔は軍歌よりも子供達の歌う島唄が好きだとトエに打ち明け、もっともっとこの島の歌を覚えたいと語ります。朔とトエは交流を深めていきます。
ある日、トエは朔の部下である大坪(井之脇海)から、朔から預かってきたという手紙を手渡されます。そこには今夜浜辺で会いたいと綴られていました。夜、トエは人目を忍んで、浜辺へと出かけていきます。トエは遅れて現れた朔を抱きしめ、二人は恋人同士になります。
海辺の生と死のネタバレあらすじ:転
戦争の激化により空襲警報が鳴り止まない日々が続く中、トエの父は山の疎開小屋へ避難することを決断します。しかしトエはここに残りたいと父に懇願し、一人で家を守り続けます。ある夜、朔がトエの家を訪ねてきて、二人は初めて体を重ねます。トエは朔を愛すれば愛するほど、朔を失うことに恐怖を抱くようになります。
やがて沖縄が陥落、広島には原爆が投下されました。ある夜、トエの家をたずねてきた大坪は、これから隊長が出撃することになったと涙ながらに告げます。トエは朔への手紙を大坪に託しました。手紙には最後にもう一度だけ浜辺で会えないだろうかと綴りました。
海辺の生と死の結末
トエは喪服に身を包み、浜辺で朔を待ち続けます。手紙を受け取った朔も隊を抜け出して、トエに会いにきました。朔は演習をするだけなのだから何も心配することはないと、トエを優しく抱き締め、早く家へ帰るよう促します。そうしてすすり泣くトエを残して戻っていきました。
そして朝を迎えます。トエは海に身を投げる覚悟を決めていましたが、穏やかな朝の訪れに自殺を思い止まりました。村へ戻ってくると女生徒が駆け寄ってきて「妹が生まれたよ」とトエに告げます。赤ん坊を抱いたトエは新しい生命の誕生に歓喜し、生きる気力を再び取り戻していきます。
そして日本は敗戦し、終戦を迎えました。ある日、大坪が朔からの手紙を届けにトエの家へやってきます。大坪は故郷へ引き上げることになったと、トエに別れを告げました。朔の手紙には「元気です」とひと言だけ綴られていました。
以上、映画「海辺の生と死」のあらすじと結末でした。
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