預言者の紹介:2009年フランス映画。民族や宗教等が入り交じる刑務所に放り込まれたアラブ系フランス人の主人公が苦闘しながら生き延び、やがて這い上がっていく様を描いています。カンヌ映画祭ではグランプリ。セザール賞等では各賞を受賞した作品です。
監督:ジャック・オーディアール 出演:タハール・ラヒム(マリク)、ニエル・アレストリュプ(セザール)、アデル・バンシェリフ(リヤド)、イシェーム・ヤクビ(レイェブ)、レイラ・ベクティ(ジャミラ)、ほか
映画「預言者(2009年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「預言者(2009年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
預言者の予告編 動画
映画「預言者(2009年)」解説
この解説記事には映画「預言者(2009年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
預言者のネタバレあらすじ:起
傷害罪の罪で6年の刑を言い渡されたアラブ系フランス人のマリク(タハール・ラヒム)がやってきたのは中央刑務所でした。そこは様々な人種や宗教が入り交じっている場所、実質最大勢力を持つコルシカマフィアが支配する場所でもありました。
マリクはコルシカマフィアのグループを仕切るセザール(ニエル・アレストラップ)に目をつけられ、コルシカマフィアの人間を売ったとされるレイシェブという男を殺すように命じられます。悩むマリクでしたが、生き延びるためと仕方なくレイシェブに手をかけます。その後、レイシェブはマリクの前に幻として現れるようになり、預言めいた話をするようになります。
この暗殺が認められてマリクはセザールの子分となるのです。そこで読み書きを学び、生きるための術を学んでいくのでした。マリクがコルシカ語を話すことができると知ったセザールは、マリクを自分の近くにおいて刑務所内の情報収集をさせるようになりました。
預言者のネタバレあらすじ:承
セザールはマリクに模範囚となり外出許可を得るよう命じ、やがて外出許可を得たマリクはセザールから受けた仕事をこなし、高額の報酬を得ます。さらにマリクは刑務所仲間が隠した大量の大麻を入手し、先に出所していたリヤド(アデル・ベンチェリフ)にさばかせることにしました。
そんな中、リヤドがエジプト人集団に誘拐されるという事件が起こります。身代金を払うも、一向に解放されない状況に怒ったマリクは、刑務所内のエジプト人集団の仲間を徹底的に痛めつけます。そしてリヤドは解放されました。
預言者のネタバレあらすじ:転
マリクが刑務所内で大麻を扱っていることを知ったセザールは怒り、早く出所して自らのために働くようにマリクに命じるのでした。
セザールは次のマリクの外出許可の時に、マリクをマルセイユに派遣します。マリクはアラブ系組織のボスと会います。車で移動中に動物とぶつかりそうになると預言したマリクは、皆の命を救うことになります。
その事でマリクは一目置かれるようになるのでした。さらにマリクは刑務所外で儲けた金を、刑務所を出入りしているイスラム教指導者に届けさせ、刑務所内のアラブ系囚人を従えることに成功します。
セザールにコルシカ系組織のボスを殺すように命じられたマリクは、尾行してボスに近づきますが、ボスは殺さずにセザールの指示だったという事だけ話して、ボスを逃がします。その夜はリヤドの家族と過ごしたマリクが刑務所に戻ると、遅れて戻った事で懲罰房に入れられてしまいます。その間にガンを患っていたリヤドは亡くなってしまいました。
預言者の結末
刑務所内では抗争が起きていて、セザールが手懐けていた看守も捕まってしまいました。徐々にセザールの力が衰えてきたのです。ようやく懲罰房から出てきたマリクはアラブ人達に歓迎されます。
それを見たセザールが自分の所に来るように命じますが、マリクは無視します。それに怒ってマリクに近づこうとしたセザールを、マリクの指示でアラブ人達が殴り付けます。マリクの力はセザールが気づかない内に大きくなり、セザールが手を出せない程になっていました。
やがて刑期を終え、出所する事になったマリク。リヤドの妻と息子が迎えに来ています。バスで来たという二人と一緒にバス亭に向かうマリク。その後ろにはマリクの部下達が高級車に乗り、ゆっくりと付いてきています。
以上、映画「預言者」のあらすじと結末でした。
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