ナチュラルウーマンの紹介:2017年チリ,ドイツ,スペイン,アメリカ映画。男性として生まれながら女性の心を持つトランスジェンダーのヒロインが、恋人の急死によって理不尽な偏見・差別にさらされる。自身もトランスジェンダーであるチリの歌手D・ヴェガがヒロインを好演する。
監督:セバスティアン・レリオ 出演:ダニエラ・ベガ(マリーナ)、フランシスコ・レジェス(オルランド)、ルイス・ニェッコ(ガボ)、ほか
映画「ナチュラルウーマン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ナチュラルウーマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ナチュラルウーマンの予告編 動画
映画「ナチュラルウーマン」解説
この解説記事には映画「ナチュラルウーマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ナチュラルウーマンのネタバレあらすじ:起・恋人の死
身体は男性として生まれながら女性の心を持つマリーナ。年の離れた恋人オルランドと暮らす彼女は、歌手としてレストランのショーなどで歌うかたわら、昼は姉の経営するダイナーでウェイトレスをしていた。
初老の恋人オルランドは物忘れが見え始め、マリーナの誕生日プレゼントに用意した“イグアスの滝”へのチケットもどこかに置き忘れてしまう。そんなオルランドにも愛おしさを感じるマリーナ。
2人は愛を交わし眠りについたが、夜中、オルランドに異変が起こる。頭痛を訴えるオルランドを病院へ連れて行こうと部屋を出てマリーナが目を離したわずかな隙に、オルランドは階段から落ちてしまう。マリーナは急ぎ彼を病院へ連れて行くがほどなく彼は動脈瘤破裂により亡くなってしまうのだった。
ナチュラルウーマンのネタバレあらすじ:承・死に対する疑い
突然のことに呆然となったマリーナは、取り急ぎオルランドの弟ガボに連絡を入れたあと、病院を出てあてもなく町を歩いていた。そんな彼女の前に警察が現れ拘束される。
オルランドには外傷があり、病院から姿を消したことからマリーナに疑いがかけられていたのだ。幸い彼女に好意的なガボが駆けつけたことで、その場からは解放されたものの、その後も警察の取調べは執拗に続き、マリーナは屈辱的な思いを強いられる。
そんな彼女の唯一の慰めは、歌のレッスンと、時折現れるオルランドの幻だけだった。
ナチュラルウーマンのネタバレあらすじ:転・差別と偏見
オルランドの遺体は離婚した元妻ソニアの元へ引き渡され、彼が所有していた車や部屋の明け渡しを要求される。せめて葬儀に参列したいと願うマリーナだったが、トランスジェンダーである彼女に偏見を持つソニアは参列を拒否、息子のブルーノはあからさまな敵意を向ける。
当初はその気持ちを受け入れたマリーナだったが、ある日部屋に帰ると、部屋の中に何者かが勝手に入り込んだ形跡があり、愛犬の姿が消えていたことで、ブルーノの仕業だと確信したマリーナは葬儀の場に現れる。
しかしそこで激怒したソニアに追い返され、教会を出たマリーナはブルーノら親戚に拉致されたあげく、顔にテープを巻かれ、遠く離れた町外れに置き去りにされてしまう。
ナチュラルウーマンの結末:たったひとつの願い
オルランドと暮した部屋を出て姉夫婦の元に身を寄せるマリーナに残されたのは、オルランドの車の中で見つけたどこかの鍵だけだった。ある日、ダイナーの客が同じ鍵を持っていたことで、その鍵がオルランドが利用していたサウナのロッカーキーだったことがわかる。
鍵を使いロッカーの中を見たマリーナは、その足でオルランドが火葬される埋葬場へ向かう。そこでソニアら一行の乗った車と出くわした彼女は、車のボンネットに上がり、犬を返せ!と怒りをあらわにする。
そしてオルランドの幻に導かれるように建物の奥へ入っていったマリーナがたどり着いた先には、火葬寸前のオルランドの遺体があった。そこで彼女は唯一の望みであった恋人との最後の別れをすることができたのだ。
取り戻した愛犬と新しい暮らしを始めたマリーナ。ステージの上では彼女の美しい歌声が響いていた。
以上、映画「ナチュラルウーマン」のあらすじと結末でした。
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