映画「ヴェラクルス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ヴェラクルスの紹介：1954年アメリカ映画。アメリカ南北戦争終結後、メキシコがフランスの支援を受けた帝政派と革命派に分かれて内乱を起こした時代を舞台に、メキシコに流れ着いた元アメリカ南軍軍人と無法者の大金を巡る因縁を描いた大作西部劇です。
監督：ロバート・アルドリッチ 出演者：ゲイリー・クーパー（ベン・トレーン）、バート・ランカスター（ジョー・エリン）、デニーズ・ダーセル（マリー・デュヴァール伯爵夫人）、シーザー・ロメロ（アンリ・ド・ラボルデール侯爵）、サラ・モンティエル（ニナ）、アーネスト・ボーグナイン（ドネガン）、チャールズ・ブロンソン（ピッツバーグ）ほか
この解説記事には映画「ヴェラクルス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
1866年、メキシコはフランスの支援を受けるマクシミリアン皇帝（マクシミリアン皇帝）による帝政に“ジュアリスタ党”率いる革命軍が反乱を起こし、これをチャンスとばかりに南北戦争終結後のアメリカから多くの元兵士や無法者がひと稼ぎしようと流れ込んでいました。
元南軍少佐のベン・トレーン（ゲイリー・クーパー）もその一人であり、トレーンは元奴隷の無法者ジョー・エリン（バート・ランカスター）から馬を買いました、その馬はエリンが軍隊から盗んだものであったことから、トレーンは巻き添えを食らってエリン共々軍に追われる身となりました。このことがきっかけでトレーンはエリンと金儲けのため手を組むことにし、エリンの仲間であるドネガン（アーネスト・ボーグナイン）やピッツバーグ（チャールズ・ブロンソン）、テックス（ジャック・イーラム）らと行動を共にすることになりました。
トレーンは、アメリカ兵たちに襲われそうになっていたメキシコ人女性ニナ（サラ・モンティエル）を助けましたが、ちゃっかり者のニナに財布を盗まれてしまいます。一方、エリンはたまたま居合わせたマクシミリアン皇帝側のフランス人貴族アンリ・ド・ラボルデール侯爵（シーザー・ロメロ）に雇われる交渉を初めていましたが、そこに革命軍のラミレス将軍（モリス・アンクラム）も部下を引き連れて現れ、トレーンやエリンを包囲して威嚇すると仲間に加わるよう要請してきました。両勢力の板挟みになったトレーンやエリンが皇帝側につくことにし、デ・ラボルデールに首都メキシコシティまで案内されました。
皇帝派トレーンとエリンの銃の腕前を高く買い、フランスに帰国するというマリー・デュヴァール伯爵夫人（デニーズ・ダーセル）の港町ヴェラクルスまでの護衛を、以前任務に失敗した軍のダネット大尉（ヘンリー・ブランドン）の代わりとして依頼しました。トレーンとエレンは5万ドルの報酬で任務を引き受け、デ・ラボルデールも加えて出発しましたが、二人は馬車の不自然な重さに不審を抱きました。
トレーンとエリンはマリーの美しさに惹かれながらも旅を続けますが、やがて二人は馬車の中から皇帝がヨーロッパで軍隊を雇うための300万ドルの金貨を見つけてしまいます。マリーも金貨の存在に気付き、トレーンとエリン、マリーは金貨を着服して山分けしようと取り決めしました。しかし、三人の会話は密かにデ・ラボルデールに盗み聞きされていました。
途中、一行は革命軍に襲われ、トレーンとエリンの活躍で難を逃れましたが、その際にニナが密かに馬車に潜り込んでいるのが見つかり、彼女を助けたトレーンはやがてニナに惹かれていくようになりました。その一方でエリンは金貨を独り占めしようと目論んでいたマリーを抱き込むことに成功、金貨が船に積み込まれた段階で船ごと奪う計画を立てました。
デ・ラボルデールはマリーを拘束、金貨を持ってヴェラクルスの砦に逃げ込みました。二人の後を追おうとしたトレーンとエリンらは革命軍に包囲されてしまい、やむなくラミレス将軍と10万ドルの報酬で手を組むことにしました。
やがてトレーンは革命軍の愛国心の強さに心を打たれ、金貨を革命軍に渡して自分は10万ドルで満足することにし、革命軍のヴェラクルスの砦攻略戦に加わることになりました。激しい戦いの最中でダネット大尉は命を落とし、砦に入ったエリンはマリーを救出すると逃げようとしたデ・ラボルデールを射殺しました。
砦の戦いは革命軍の勝利に終わり、金貨を革命軍に引き渡したいトレーンとマリーと共に金貨を奪って逃げようとするエリンは決闘で決着をつけることにしました。そして二人は同時に銃を抜くものの、わずかに素早かったトレーンはエリンを射殺しました。そしてトレーンはマリーと軽く視線を交わし、ニナの元に歩み寄りました。
以上、映画「ヴェラクルス」のあらすじと結末でした。
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