ジェニファーのしたことの紹介:2024年イギリス映画。オンタリオ州のマーカム地区で深夜に起きたパン家夫妻強盗殺人事件。ただ一人の生き残りのジェニファーに、警察は目撃証言を聞きはじめます。やがて刑事はジェニファーの証言に食い違いを感じ、ジェニファー共犯の疑いを持ちはじめます。実際に起きた事件を、取り調べ動画を交えて編集したドキュメント作品です。
監督:ジェニー・ポップルウェル 出演:登場人物は全て実在です。
映画「ジェニファーのしたこと」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ジェニファーのしたこと」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ジェニファーのしたこと」解説
この解説記事には映画「ジェニファーのしたこと」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ジェニファーのしたことのネタバレあらすじ:起
深夜、オンタリオ州のマーカム地区に住むジェニファーは「両親が強盗に殺された」と通報します。パン家の自宅では射殺された母ビックと意識不明の父ハンが担架で運び出されます。
唯一無事だったジェニファーは、目撃調書を取るため警察署に呼ばれます。深夜に男3人が入って来て、2階の自室で両手を縛られたジェニファー。リビングでは両親の叫び声がして、母の命乞いをする悲痛な叫び声が聞こえます。ジェニファーは「母は英語が上手く話せず、意味が通じなかったかもしれない。男たちは父に、お前は協力しなかったと言っていた」と言います。ジェニファーは「トレッドヘアの黒人、フードをかぶったやせ形の長身でジャマイカ訛りの二人だった」と犯人二人の特徴を話します。
パン家はベトナムからの移住者で、自動車修理会社の管理職の母と修理工の父がいます。二人はそれぞれベンツとレクサスの高級車に乗り、高級住宅街のオンタリオ州のマーカム地区では普通の家庭です。
事件二日目、殺人事件がほとんど起きないマーカム地区では、この事件が大きな話題となります。近所の人たちの証言では、パン家の評判はすこぶる良くて、恨みを買うような話はありませんでした。一方警察は、ジェニファーの元彼で、麻薬密売で逮捕歴のあるダニエルを連行します。
ジェニファーのしたことのネタバレあらすじ:承
三日目、ダニエルの取り調べが始まります。ダニエルは「学生時代から7年も付き合っているのに、ジェニファーの両親は僕がピザ店で働いているという理由で別れさせようとした。事件が起こる数日前から嫌がらせの電話が1日100回以上かかっていた」と話します。
四日目、ジェニファーの2回目の取り調べが始まります。ジェニファーはダニエルが働いているピザ店に弁当を毎日持って行っていました。父親は「お前にはふさわしくない」と交際を認めませんでした。やがて刑事は、ジェニファーに犯人に縛られた状態を再現してもらい、この状態でどうやって電話をかけたのかと問いかけます。実際に携帯を持ったジェニファーの体勢にはかなり無理がありました。
刑事は、両親は殺されたのに、縛られていたジェニファーは何故無傷で生きていたのかという疑問を持ちはじめます。ジェニファーは大学を卒業した後、いい就職ができないことで両親から問い詰められていました。実は2年で大学を退学して、両親にずっと隠していたのです。そのことに対しジェニファーは「私が両親に話したら、怒りだして2年分の学費を返せと言われた」と話します。人並み以上に育てようと必死だった両親をジェニファーは裏切っていたのです。
ジェニファーのしたことのネタバレあらすじ:転
極度の緊張と落ち着きのない態度に、刑事はジェニファーの証言を疑い、嘘を崩すことを考えます。5日目、父ハンの意識が戻ります。
ハンは「あの日、ビックはダンス教室へ行っていた。ジェニファーは2階にいて、ビックが帰ってくると降りてきた。ジェニファーが部屋に戻ると少して男たちが入ってきて銃を突き付けられて殴られた。ビックは命乞いをしていた。少しするとジェニファーが犯人たちと2階から降りてきた。ジェニファーは縛られていなかった」と言ったのです。9日目、ハンは刑事に「ジェニファーのしたことを突き止めてくれ」と頼みます。
14日目、ジェニファーの三回目の取り調べに、今まで数多くの嘘を見破ってきたゲーツ刑事がやって来ます。ゲーツは世間話から入り、少しずつ本質に迫ります。そして証言の食い違いに乗じて「君は共犯者だろう」と迫ります。
ジェニファーは「私を殺してほしいと2000ドルで雇ったのよ」と言い出します。ゲーツがさらに問い詰めると「ホームボーイと言う男にメールで頼んだ」と言います。警察はジェニファーのスマホを押収して詳細を調べます。するとホームボーイとのやり取りが見つかり、その内容から共犯者であることが判明し、さらにホームボーイとダニエルのやり取りも見つかったのです。
ジェニファーのしたことの結末
ダニエルがホームボーイにジェニファーの依頼を頼んでいたことがわかります。ホームボーイはレンフォードで、後の二人はエリックとデビットでした。レンフォードはヤクの売人でダニエルとは麻薬つながりです。
ホームボーイがジェニファーに準備完了のメールをします。ジェニファーは母がダンスから帰ってくると出迎えるようにリビングに降りて玄関の鍵を解除します。しばらくして自分の部屋に戻ると電灯を点滅させます。これが合図になり3人はパン家に乗り込んで両親を殺害したのです。
ゲーツはジェニファーを殺人共謀と殺人未遂罪で逮捕します。ジェニファーはダニエルと別れるのが嫌で両親殺しを依頼したのでした。しかしダニエルは証言で、「ジェニファーの両親が死んだら遺産がジェニファーのものになるのでそれを狙っていた。今は別の彼女がいる」と言ったのです。
ゲーツはジェニファーに「お母さんは命乞いで娘だけは殺さないでほしいと言っていた」と教えます。後でわかったのは、父親の意識が戻った頃、父親の殺害計画をたてていたことでした。こうしてジェニファー以下ダニエルや殺害者3人には終身刑が言い渡されました。
以上、映画「ジェニファーのしたこと」のあらすじと結末でした。
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