淡水河の奇跡(別題:台北発 メトロシリーズ 淡水河の奇跡)の紹介:2016年台湾映画。24年前、父がいなくったアーゲイは、恋人のプリンから妊娠を告げられます。「安全な日だと言ったじゃないか」と言った事から、二人の関係はこじれ、更に友人に騙され母の店まで取られることになりそうになります。夜、淡水河で溺れる男性を助けようと飛び込みます。その男は24年前にいなくなった、24年前の姿の父親でした。家に連れて帰ったアーゲイでしたが、母と妹が父を見て騒動になってしまいます。台北の地下鉄の7つの駅をイメージした作品シリーズの1本で、台北郊外の街・淡水が舞台になったコメディドラマです。
監督:カオ・ピンチュアン 出演者:ホウ・イエンシー(アーゲイ)、ケーリ・ミャオ(チェンイン)、デニーズ・ソウ(クーロン)、ウー・カンレン(チウ・ミンフィ)、ベアトリーチェ・ファン(プリン)、エンジェル・ホウ(シンシン)、ほか
映画「淡水河の奇跡」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「淡水河の奇跡」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「淡水河の奇跡」解説
この解説記事には映画「淡水河の奇跡」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
淡水河の奇跡のネタバレあらすじ:起
友人ガオのパブでアーゲイ(ホウ・イエンシー)は恋人プリン(ベアトリーチェ・ファン)から妊娠検査器具を見せられます。「安全な日だと言ったのに」と言うアーゲイに呆れたプリンは怒りだします。ステージではガオが「この店が無くなるのは寂しい。君が新しいオーナーだ」と言ってアーゲイを紹介します。
ガオに金を貸して一文無しになったアーゲイは、母・チェンイン(ケーリ・ミャオ)の魚団子の店に行き、金を借ります。母に怒られた後、父の友人クーロン(デニーズ・ソウ)の店に行きます。
その時、プリンから別れのメールが来てしまいます。クーロンに相談したアーゲイでしたが、解決にもならず、淡水河へ立小便に行きます。その時、川で溺れる男を見つけて川に飛び込みます。
アーゲイが目覚めると、クーロンと一緒にボニーがいます。ボニーは24年前に失踪したアーゲイの父で、kクーロンと『バターチーズ』というコンビを組むアイドル歌手でした。クーロンに「お前歳とったなあ」と言うボニーの姿は若い頃のままで、本名はチウ・ミンフィ(ウー・カンレン)です。
ミンフィはクーロンから、アーゲイを「お前の息子だ」と紹介されます。「タイムスリップしてきた」と喜ぶミンフィですが、アーゲイは当然のように信用しません。ミンフィは証明するために、クーロンと当時の歌とダンスを披露します。
そのころ、プリンはアーゲイの妹シンシン(エンジェル・ホウ)と電話で、「妊娠の事は上手くいった」と話しています。プリンの妊娠は嘘だったのです。
その夜、アーゲイはミンフィを家に連れて帰ります。勝手を知っているミンフィは上がりこみ、風呂場に向かいます。そこへシンシンが入って来て大騒ぎになります。母が見に来ると、ミンフィの顔を見て驚きます。
ミンフィは母の顔を見て「お前ババアになったなあ」と言ってしまいます。ひと騒動が終わると、ミンフィはアーゲイの部屋に泊まります。
淡水河の奇跡のネタバレあらすじ:承
翌日、アーゲイはミンフィを連れてプリンに会いに行きます。プリンは「妊娠は嘘よ」と言って部屋を出て行きます。安心したアーゲイはミンフィと家に帰って寝ます。少しして母が入ってくると、ミンフィのお尻をめくり、タトゥーを確認します。文字が彫られているお尻を見た母は考え込んでしまいます。
ミンフィは「淡水河の時空の裂け目に行って、過去に帰る」と言ってアーゲイを連れだします。橋の上で「お前も来い」と言うミンフィに、アーゲイは「一人で帰ってくれ」と言って金を渡して立ち去ります。
ミンフィは淡水河に飛び込まず、チェンインの店に行きます。チェンインは「お尻のタトゥーも顔もそっくり、あなたは誰?」と聞きます。ミンフィは「左のバストより、右のバストが大きい、僕はミンフィだ」と言います。
その話を立ち寄ったアーゲイが聞き、家に帰ると「タトゥーを見せろ」と言います。ミンフィが見せると、そこには母の名前が彫られていたのです。ミンフィは「人気のあったチェンインを自分のものにするため、名前をお尻に彫って、ハートを射止めたんだ」と話します。
アーゲイはミンフィを連れて自分のパブにいきます。ところが強面の男たちがいて「ガオが借金を返さず逃げた。この店はオレ達がもらう」と言ったのです。「ここは僕の店だ」と言うアーゲイに男が権利書を見せると、パブ以外に母の魚団子の店の権利書もありました。
ミンフィはアーゲイに「チェンインの店も抵当に入れたのか?」と聞きます。アーゲイは「権利書を持って来たらパブを渡すと言われたから」と言います。男に話をすると、「2日後300万ドル持って来たら、魚団子の店は返す」と言われ、あてもなく二人は帰ります。
自宅で、ミンフィは自分が乗っていたバイクを見つけます。アーゲイが「キーがないよ」と言うと、ミンフィはキーを取り出しエンジンをかけます。アーゲイは「本当にお父さんだったんだ」と嬉し泣きし、抱き着きます。
淡水河の奇跡のネタバレあらすじ:転
アーゲイは母と妹の前で「本当のお父さんだった」といきさつを話します。母は「出て行け」と言って追い出します。その後、母は部屋で昔のボニーの歌をテープで聞きます。
バイクに乗ってクーロンの店に行った二人、アーゲイは「ロト6の当たり番号の本を持って、過去に帰れば大金持ちになれる」と計画を立てはじめます。母はシンシンに「4年前、お父さんは淡水河で失踪した」と真相を話します。
一方、ミンフィもアーゲイに24年前の話をし、二人はプリンの研究所へ向かいます。科学を熱心に研究するプリンに、ミンフィのタイムスリップの話をします。ミンフィは「あの日、月が二つ見えた」と言います。プリンは専門用語を交えながら難しい説明をしますが、二人には全くわかりませんでした。
アーゲイが母の店に行くと、借金取りがいます。アーゲイは母にわからないように話をし、週5分の利息で折り合い安心すると、テレビではタイムスリップの番組が出演者を募集しています。アーゲイはクーロンとミンフィを出演させます。
中年になったクーロンに対し、若いミンフィを見た出演者は、タイムスリップについて話をします。昔からミンフィのファンだった占い師が、収録後、タイムスリップできる場所があると教えます。占い師から場所を聞き、必要だと言われて5万ドルで買ったネックレスを持って帰ります。
家族4人で夕食をします。母はミンフィに「昔に戻ったら家族と食事をして、約束よ」と言います。ミンフィは「約束する」と言った後、あの頃の事を話しはじめます。
「芸能界に入った時、独身を貫け、妻と子供の事がばれたらクビだと脅された。夢だったマイケルジャクソンとダンスが出来たら、家族の事を発表しようと思い、それまで我慢した。そんな時、チェンインが二人目を妊娠した。どうすることもできなかった。過去に戻ってやり直したい」と涙を流します。
淡水河の奇跡の結末
アーゲイとミンフィは占い師に聞いた場所に向かいます。そしてタンスの中に入ると、ミンフィは本当にいなくなったのです。成功したと思って家に帰ると、精神病院のスタッフが家にいます。
ミンフィは誇大妄想病で自分の事をボニーだと思って、なりきっているというのです。そこへ「タンスに穴が開いていた」と言ってミンフィが帰ってくると、スタッフたちはミンフィを捕まえて精神病院へ連れ帰ります。
アーゲイと母と妹は夢が破れ信じられない顔でお互いを見合わせます。母の店に取り立て屋がやって来ます。金利の払えないアーゲイに代わり母に話をすると、全く聞いてなかった母が怒って、男たちを追い帰します。やがて店は取り上げられ、アーゲイは黙って見つめています。
そんな時、プリンから「お父さんの話は本当よ!3日後に月が二つ見える日が来るの」と電話が入ります。新聞の”24年ぶりに月が二つ見える日”の記事を持って、母と妹に話します。アーゲイは妹とクーロン、そしてプリンに手伝ってもらい、ミンフィを精神病院から連れだします。
そして当日の夜、ミンフィの言う場所に連れていきます。しかし、警備をする兵士に見つかり、プリンが言っていたタイムスリップできる扉の中のワームホールに入れません。その時、母がやって来て兵士を鍋で殴り倒します。母とミンフィは抱き合いキスします。母は「初めてキスした場所だと思った」と言います。
近くにいた兵士たちがやってきた為、ミンフィはアーゲイも抱きしめワームホールに入ります。少しして兵士が扉を開けると、ミンフィはいなくなっていました。足元に落ちていたロト6の当たり番号の本を見てアーゲイはガッカリします。
アーゲイは母と車で魚団子の移動販売をやっています。アーゲイが後片付け中、客のいたテーブルにあったロト6の番号を見つけて買ってみると、見事当たります。一方、ミンフィは、次に月が二つ見える2034年にタイムスリップしていました。
以上、映画「台北発 メトロシリーズ 淡水河の奇跡」のあらすじと結末でした。
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