《ポルノチック》 夕闇ダリアの紹介:2011年日本映画。「東南角部屋二階の女」で劇場映画監督デビューを果たした、池田千尋監督の作品。恋に迷い、幻想に惑わされる女性の姿を描く。フラワーショップを営むかなえは、店員の大谷と付き合っていたが、彼には本命の恋人がいる。そんなある日、かなえの前に大谷の恋人が現れるようになり…。
監督:池田千尋 出演:吉井怜(かなえ)、柄本佑(大谷)、桃生亜希子(由希子)、鈴木晋介、ほか
映画「《ポルノチック》夕闇ダリア」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「《ポルノチック》夕闇ダリア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
《ポルノチック》 夕闇ダリアの予告編 動画
映画「《ポルノチック》夕闇ダリア」解説
この解説記事には映画「《ポルノチック》夕闇ダリア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ポルノチック 夕闇ダリアのネタバレあらすじ:起
フラワーショップを営むかなえ(吉井怜)は、従業員の大谷(柄本佑)と店を切り盛りしている。車の事故を起こして以来、かなえは運転することができない。そんな彼女の代わりに車の運転をするのは、いつも大谷だ。
彼には、年上でバレエダンサーの由希子(桃井亜希子)という彼女がいる。それを知ったうえで、大谷と男女の関係を続けているかなえ。仕事もプライベートも大谷なしではいられず、かなえは独りになるのが恐かった。
ある日、由希子のバレエの舞台があり、大谷は彼女にユリの花をプレゼントしようと考えていた。そのことを知ったかなえは、少し不機嫌になる。
一人寂しくマンションに帰り、コンビニの弁当とビールを飲むかなえ。そこへ大谷から「今から家に行ってもいいか?」と電話がかかってきた。その後、部屋に来た大谷とかなえは体を重ねる。
翌日の朝、由希子から具合が悪いと電話で呼び出された大谷は、急いでかなえの家を後にする。この日、大谷は仕事を休んだため、かなえは一人で店に立っていた。すると常連客の男性がやってくる。結婚記念日に妻に花束を家まで届けてほしいと言われ、一瞬かなえはとまどうが、笑顔で引き受けた。
そして車に乗り込んだかなえは、「大丈夫、大丈夫。」と何度もつぶやくが、結局車の運転をすることはできなかった。そこで、タクシーで花束を届けることにしたかなえ。
ポルノチック 夕闇ダリアのネタバレあらすじ:承
疲れたかなえがマンションに帰ると、階段に由希子が座って待っていた。かなえは由希子を部屋に入れ、コーヒーを淹れる。由希子は何も話さず、そんな彼女を不審に思うかなえ。突然有希子は立ち上がり、昨晩かなえと大谷が愛し合ったベッドを見つめた。すると由希子はあとかたもなく姿を消した。
かなえは由希子が家に来た話をしない代わりに、由希子はどんな人物かを尋ねることにした。しかし大谷は、「答えたくない。」と断る。「昨日は由希子の家には泊ってないから…」と話す大谷に、かなえは自分たちの関係を由希子が知っていることを伝えた。大谷は「彼女は大人なので、そんなことは気にしない。」と言うが、かなえは腑に落ちない。
この日の夜も、突然由希子はかなえの部屋に現れた。かなえは、これ以上大谷とは会わないことを決意。部屋にやって来た大谷に別れを切り出す。
その後、かなえはワインを飲みすぎてしまい、気持ち悪くなり嘔吐してしまった。それを介抱する大谷。そこへ、由希子から電話がかかってくる。かなえのマンションまで迎えに来ていると連絡を受け、急いで部屋を出て行く大谷。
かなえが窓の下を覗くと、大谷と由希子が話しているのが見えた。かなえの横にはなぜか、由希子の姿があった。このことで、かなえは自分が由希子の幻想を見ていることに気がつく。
ポルノチック 夕闇ダリアのネタバレあらすじ:転
翌日、大谷が運転する車に乗り込もうとすると、助手席には由希子の姿があった。しかし、由希子の姿は大谷には見えていない。それからも、かなえにしか見えない由希子が、どこまでも付きまとうようになる。大谷が由希子の元へ戻っても、由希子はかなえの前に現れる。
このことについに耐えられなくなったかなえは、「何がしたいの?」と尋ねた。しかし何も言わない由希子。かなえは、由希子が心の底から大谷のことを愛しているのだと知る。二人はまるで写し鏡のようだった。
大谷は、由希子がいながらも平気でかなえとの関係を続けようとする。そんな大谷に頼って生きていることが怖くなり、かなえは大谷と別れるためにも車の運転をしようとする。しかし怖くて運転ができない。大谷はダメな男だとわかっていながらも、かなえはその夜も彼と体を重ねるのだった。
大谷と抱き合う様子を由希子が見ている。それに満足するかなえだが、途中で意味がないことに気がつく。大谷から体を離したかなえは、彼に部屋から出て行くよう促した。
ポルノチック 夕闇ダリアの結末
そして翌日、かなえはついに由希子本人に会うことにする。喫茶で待ち合わせをしたかなえの前に本物の由希子が現れた。
「あなたにいなくなってほしい。」とはっきりと由希子から言われ、言葉を詰まらせるかなえ。自分は大谷とは別れるつもりはないとも言われて、かなえは何も言えない。由希子はそれだけ言うと、店を出て行った。
店を出たかなえの元に、大谷から電話がかかってきた。夜に会えるかと聞かれ、「家に居るよ。」と答えるかなえ。かなえは車に乗り込み、運転しようとする。車の助手席には幻想の由希子がいた。
少しだけ発進させることができたかなえ。かなえが笑うと、由希子も笑っていた。その後かなえは、車を運転させてどこかへ走り去るのであった。
以上、映画「《ポルノチック》 夕闇ダリア」のあらすじと結末でした。
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