機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの紹介:1988年日本映画。1979年放映のテレビ第1作「機動戦士ガンダム」の世界から約14年後が舞台となる今作は、アムロとシャアという永遠のライバルの争いが遂に終止符を迎えます。旧態依然としたままの地球連邦に失望し、ネオ・ジオンを再建したシャアは小惑星を地球に落とし地球人類の粛清を決意、それを阻止すべくアムロは新型モビルスーツ「ν(ニュー)ガンダム」を駆り最後の戦いを挑みます。
監督:富野由悠季 声の出演者:古谷徹(アムロ・レイ)、池田秀一(シャア・アズナブル)、鈴置洋孝(ブライト・ノア)、川村万梨阿(クェス・パラヤ)、佐々木望(ハサウェイ・ノア)ほか
映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」解説
この解説記事には映画「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのネタバレあらすじ:起
宇宙世紀0093。行方をくらましていたシャア・アズナブル(池田秀一)が再び歴史の表舞台に還ってきました。度重なる大戦を経てもなお旧態依然のままでスペースコロニー群の宇宙移民を高圧的に支配し続ける「地球の重力に魂を引かれた」地球連邦政府に業を煮やしていたシャアは「ネオ・ジオン」の総帥に就任、地球連邦に不満を持つコロニー群や勢力を味方につけると、突如地球連邦に対して宣戦布告、旧人類「オールドタイプ」を粛清し地球を冷却化する計画を発案、手始めに小惑星フィフスルナを連邦政府本部のあるチベット・ラサに衝突させようと動きます。シャアの目論みを阻止すべくブライト・ノア司令(鈴置洋孝)率いる地球連邦軍の独立部隊ロンド・ベルが出動、アムロ・レイ(古谷徹)はモビルスーツ「リガズィ」でシャアの乗る「サザビー」と対戦、アムロはシャアの行動をエゴだと批判しますが時既に遅く、フィフスルナはチベットに墜落し甚大な被害を被ります。しかし、これはほんの序章に過ぎなかったのです。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのネタバレあらすじ:承
ネオ・ジオンの地球攻撃を受け、地球各地の宇宙港は宇宙へ脱出しようと沢山の人々で溢れかえっていました。ブライトの息子で、父に会うため港に来たハサウェイ(佐々木望)は、偶然出会った地球連邦政府の特使アデナウアー・パラヤ(嶋俊介)の娘クェス(川村万梨阿)と親しくなります。一方、シャアを止められなかったことを悔やむアムロは、自ら設計に携わったニュータイプ専用の最新鋭高性能モビルスーツ「ν(ニュー)ガンダム」を受け取るため連邦軍の月面基地に向かいます。アムロは恋人でもある技術担当のチェーン・アギ(弥生みつき)と共にνガンダムの最終調整をしているとブライトのロンド・ベル隊から帰隊命令があり、ガンダムのテストを兼ねてロンド・ベル旗艦ラー・カイラムの危機を救います。チェーンはνガンダムに採用されている特殊素材「サイコフレーム」の試作品を持っていました。ハサウェイはブライトと再会、コロニー「ロンデニオン」に到着します。クェスは伝説的なニュータイプであるアムロに興味を持ちますが、アムロは彼女を子供扱いして相手にしようとしません。クェスは、アムロと交際するチェーンに嫉妬心を抱きます。一方、ロンデニオンでは、シャアらネオ・ジオンとアデナウアーら連邦高官が停戦交渉の席に着き、シャアは本当の目的を隠したまま、かつての旧ネオ・ジオンの基地で今は廃墟と化している小惑星アクシズを連邦から買い取ることに成功します。シャアは連邦高官たちを「俗物」と蔑みます。この交渉に立ち会っていた、ブライトの妻ミライ(白石冬美)の元婚約者でもあった監察官カムラン・ブルーム(村山明)は逮捕覚悟で情報をブライトに伝えます。ブライトはカムランに感謝の意を伝えます。一方、アムロは偶然にも交渉を終えたシャアと出くわし、取っ組み合いになり互いを罵り合う最中、シャアの思想に共感を覚えていたクェスが突如シャアを庇います。クェスにニュータイプの素質の鱗片を見たシャアはクェスを連れてその場を立ち去り、強化人間である若き将校ギュネイ・ガス(山寺宏一)を教官としてモビルスーツ操縦の訓練を開始します。シャアはクェスの才能に、かつて寵愛していた今は亡きララァ・スン(潘恵子)の面影を見いだしていました。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのネタバレあらすじ:転
ブライトはシャアとの交渉についてアナデウアーを問いただしますが一蹴されてしまいます。クェスに想いを寄せるハサウェイは父の目を盗み、彼女を奪還すべく小型の作業用モビルスーツで操縦訓練を開始します。その頃、シャアは愛人でネオ・ジオン幹部のナナイ・ミゲル(榊原良子)と行動を共にします。ナナイはいつまでも過去に囚われるシャアに内心苛立ちます。一方、ギュネイはクェスに自らの生い立ちを語った後、交際を申し込みますが断られます。シャアはネオ・ジオンの拠点であるコロニー・スイートウォーターで演説を行い、改めて亡き父でかつてのジオン公国創始者のジオン・ダイクンの意志を継ぐとともにアクシズを地球に落とすと宣言します。ネオ・ジオン艦隊は油断しきっていた連邦軍艦隊に奇襲をかけ、初陣となったクェスは父の乗る戦艦を撃墜してしまいます。一方、ハサウェイは父ブライトの乗るラー・カイラムに潜入したところを発見され、ブライトとアムロにクェスを取り戻したいと訴えます。そして、遂にネオ・ジオン軍とロンド・ベル隊は本格的な交戦に突入、アムロはνガンダムで出撃します。シャアは「行けアクシズ、忌まわしい記憶とともに」と思いを込めてアクシズを地球に向けて発進させます。
機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの結末
ロンド・ベル隊は核ミサイルをアクシズに向けて発射しますが、ギュネイの手により一つ残らず撃墜されてしまいます。シャアはクェスをネオ・ジオンの最終兵器「α(アルパ)・アジール」に乗せることを決断、一方のブライトはハサウェイに遺書を書かせるなど軍人としての覚悟を見せると、アクシズに潜入して内部から破壊する計画に出ます。νガンダムのアムロはギュネイを倒し、α・アジールのクェスも「子供に付き合ってられるか」と一蹴します。チェーンはアムロにサイコフレームの部品を届けるためリガズィで出撃、ハサウェイも連邦軍量産型機「ジェガン」に乗りクェスの元へ向かいます。α・アジールのクェスと対面したハサウェイはチェーンの制止を振り切りクェスを説得しようとしますが、クェスは子供は嫌いだと拒絶します。チェーンはミサイルをα・アジールに発射、とっさにハサウェイを庇ったクェスは直撃を受け壮絶な爆死を遂げます。逆上したハサウェイはチェーンを撃ち殺します。チェーンの持っていたサイコフレームは宇宙空間に投げ出され、眩い光を放ちその場にいた全ての人々の心に何かを投げかけます。ラー・カイラム隊とアムロはアクシズ内部に潜入し爆弾を仕掛けますが、そこにシャアのサザビーが現れ、遂に永遠のライバル同士の最期の闘いが始まります。アクシズが二つに分裂するなかアムロとシャアは互いに死力を尽くし、武器を使い果たすとモビルスーツ同士の殴り合いを繰り広げ、最後はνガンダムはサザビーを破壊し、脱出ポッドで脱出しようとしたシャアを捕らえます。そこに予想外の事態が発生します。分裂したアクシズの片割れが地球に向けて落下を始めたのです。アムロはシャアを捕らえたまま「νガンダムは伊達じゃない」と単身でアクシズをくい止めにかかります。ナナイはシャアの命が尽きようとしていると嘆き崩れ落ちます。やがてアクシズにはアムロに加勢しようと連邦軍のモビルスーツ部隊が駆け付け、さらにはネオ・ジオン軍までもがアクシズを止めようと大挙して必死の攻防に加わります。この人々の想いがやがてνガンダムのサイコフレームに共鳴し、ガンダムは光を放ち始めます。アムロとシャアは積年の応酬を繰り広げます。シャアはサイコフレームの技術は実はアムロとの決着を着けるために自らわざと横流ししたと明かすと、人類は地球に贖罪しなければならないと語り、アムロは人類には絶望はしていないと返します。そして、アクシズは光に包まれ、奇跡的に地球への落下コースから離れていきます。ブライトらはただ見守るのみでした。アムロとシャアはそのまま生死不明となり、チェーンの遺したサイコフレームのパーツは緑の光を放ったまま地球上を旋回するのみでした。
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」感想・レビュー
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アムロが大人の男になっていてカッコイイ!ブライトもアムロを信頼していて大佐と大尉なのにも関わらず、対等の立場で話すシーンは清々しく見れる。シャアの方が少し子供じみて見えるし、パイロット性能も叶わなくなっているのが、なんとも悲しく見えてしまう。もうちょっとリ・ガズィが出番があれば良いと思いました。
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話が入り組んでいて面白いです。そしてサザビーがかっこよくてサイコーです何回も見ちゃうギュネイがやられるとき何も言わないのがいいのです
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ギュネイ・ガスのラスボス感スゲェ
ガンダムの祖富野監督が描く、シャアとアムロの因縁のラストを描く作品です。二人だけでなく、取り巻くそのほかのキャラクターも魅力的です。ラストが非常に印象的で、シャアとアムロは生きているのか!?という余韻があり、考察のし甲斐があります。νガンダムとサザビーの、殴り合いのモビルスーツでの戦闘が非常に燃えます。