映画「ハート・ロッカー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ハート・ロッカーの紹介：2008年アメリカ映画。イラク戦争下、爆弾処理班として派遣されたジェレミー一等軍曹。凄腕の彼の仕事振りは、時には周囲をも危険に曝すほど際どいものでした。彼は、ただ任務に忠実なだけか、それとも狂気に取りつかれているのか？
監督：キャスリン・ビグロー 出演：ジェレミー・レナー（ウィリアム・ジェームズ二等軍曹）、アンソニー・マッキー（Ｊ・Ｔ・サンポーン軍曹）、ブライアン・ジェラティ（オーウェン・エルドリッジ技術兵）、レイフ・ファインズ（請負チームリーダー）、ガイ・ピアース（マット・トンプソン軍曹）、ほか
この解説記事には映画「ハート・ロッカー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
2004年、イラク戦争真っ只中のバグダット。サンボーン軍曹とエルドリッジ技術兵は、仲間の死に悲嘆していました。ブラボー中隊爆弾処理班として任務中、爆発によって仲間のトンプソン軍曹が命を失ったのです。変わりに派遣されてきたジェームス軍曹は、経験豊富な爆弾処理のスペシャリストでした。この時、ブラボー中隊の任務明けまで、あと39日でした。新しいチームでの初出動は、ＩＥＤ(即席爆発装置)の爆破要請でした。現地に到着したブラボー中隊は、ジェームスが防爆服を着て処理を行う役目を担い、残りの二人が援護しながら任務を遂行します。お互いの信頼関係が重要不可欠なのに、いきなり初日からジェームスのスタンドプレーが始まります。任務は無事に完了しますが、サンボーンはジェームスのやり方に苦言を呈します。
翌日、ブラボー中隊は、国連施設の駐車場に放置されている車の中に、爆弾が仕掛けられているという情報を受け出動しました。車のトランクから大量の爆弾を見つけたジェームスは、この爆弾の威力には無意味な防爆服をその場で脱ぎ捨て、車の中にあるはずの起爆装置を探し始めます。援護役のサンボーンとエルドリッジは、周囲に群がる不振人物の多さに、任務の中止を指示しますが、ジェームスは連絡を断ち、作業を続行して無事に爆弾の解除を成し遂げます。あまりにも危険な仕事振りに、サンボーンはジェームスを殴り付けますが、ジェームスはどこ吹く風で、まるでスリルを楽しんでいる風情でした。
任務明けまであと23日のある日。砂漠での爆破任務終了後、テロリスト達との壮絶な打ち合いに巻き込まれます。ここでは上手くチームプレーを発揮し、三人は無事に帰還します。その夜、ジェームスの部屋で酒を浴びるように飲み、子供のようにはしゃぐ三人でしたが、ジェームスに妻子がいることや、過去に解除した爆弾の部品を記念品としてコレクションしていることを知るのでした。テロリストのアジトが発見され、探索の任務を受けたブラボー中隊。軍医のケンブリッジ大佐も同行します。彼は、エルドリッジの精神的な相談役でした。アジトの中で、爆弾に加工された少年の死体を発見します。ジェームスと親しかった現地の少年ベッカムでした。退去時には、ケンブリッジが爆死します。エルドリッジはもとより、いつもは冷静なジェームスも、激しく動揺し、キャンプを抜け出し突飛な行動をして周囲を驚かせます。
市街地に大規模な爆発がおこり、緊急召集がかかります。ここでも、ジェームスはサンボーンとエルドリッジを危険に巻き込み、エルドリッジは負傷します。帰国することになったエルドリッジは、悪態をつきながらもほっとした心情を吐露するのでした。次の任務は、ジェームスに取って失敗に終わります。罪のないイラク人に非情にセットされた爆弾を、時間切れで解除出来なかったのです。イラク人の目を見つめ、心から詫びるのでした。これが、ブラボー中隊の最後の任務でした。アメリカに帰国したジェームスは、家族との穏やかな日々を過ごす中で、幼い息子に向き合い、自分の本当の気持ちをはっきり知るのでした。そして、ジェームスは戦地に戻ります。こここそが、自分が生を感じる唯一の場所なのだとあらためて実感するのでした。
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