ホワイトハウス・ダウンの紹介:2013年アメリカ映画。偶然、娘を連れてホワイトハウスの見学に訪れた議会警察官が、謎のテロリストの襲撃場面に遭遇、占拠されたホワイトハウスと大統領の命を守るべく奮闘する姿を描いたサスペンス・アクション映画です。キャッチコピーは「世界は、ここから落ちる」です。
監督:ローランド・エメリッヒ 出演:チャニング・テイタム(ジョン・ケイル)、ジェイミー・フォックス(ジェームズ・ソイヤー大統領)、マギー・ギレンホール(キャロル・フィナティ特別警護官)、ジェイソン・クラーク(エミール・ステンツ)、リチャード・ジェンキンス(イーライ・ラフェルソン)、ジョーイ・キング(エミリー・ケイル)ほか
映画「ホワイトハウスダウン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ホワイトハウスダウン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ホワイトハウスダウンの予告編 動画
映画「ホワイトハウスダウン」解説
この解説記事には映画「ホワイトハウスダウン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ホワイトハウスダウンのネタバレあらすじ:1.父と娘
舞台はアメリカのワシントンD.C.。元軍人のジョン・ケイルは、イーライ・ラフェルソン下院議長の甥を戦場から救出したことで、彼の警護を担当する議会警察官に就いていました。ジョンの愛娘エミリー・ケイルは、11歳でしたが政治に関心があり、大統領ジェームズ・ソイヤーの大ファンでした。ジョンは娘を喜ばせるためにシークレットサービスへの転職を志望し、面接を受けました。しかし、現職のシークレットサービスのキャロル・フィナティ特別警護官は、ジョンの大学の同窓生で彼の過去を詳細に知っていました。ジョンは大学を中退し、その後夜間の大学を卒業していましたが、現在勤務先の彼への評価は余り良くなく、「報告書の提出が遅い」「上官への敬意がない」「可能性はあるが本人にその自覚がない」などと指摘され、結局、不合格となりました。
ジョンは落胆しましたが、面接の口を利いてくれた副大統領の秘書官のジェナに頼み込み、ホワイトハウスのガイドツアーの入館パスを自分と娘の分を手に入れました。エミリーは折角の学芸会をジョンが忘れていたことで、怒っていました。ジョンは別れて暮らしているエミリーに会いに行き、そのチケットを見せてエミリーのご機嫌を取り、仲直りしました。
ホワイトハウスダウンのネタバレあらすじ:2.テロ勃発
ジョンはエミリーを連れ、ホワイトハウスに入館しました。二人はガイド役のドニーに案内され、他のツアー客と共にホワイトハウスを見学しました。ジョンとエミリーは、ホワイトハウスが「東棟(イーストウイング)」と大統領執務室のある「西棟(ウエストウイング)」、そして映画『インデペンデンス・デイ』で壊滅された「レジデンス」の3つの建物で構成されていると知りました。興味津々、好奇心旺盛なエミリーは、大統領危機管理センター「PEOC」の場所をガイドに尋ねましたが、ガイドは「その場所は誰も知らない」と答えてきました。「PEOC」は3mのコンクリートの壁に囲まれた核爆発にも耐えられる秘密の地下壕でした。
そこへ偶然、ソイヤー大統領が現れました。大統領ファンのエミリーは興奮し、スマホでYouTube用に動画を撮影しながら、高度な政治的外交問題について質問を大統領にしました。ソイヤーは気さくにエミリーの質問に答え、笑顔でメッセージを送りました。大興奮したエミリーは父ジョンがシークレットサービスになると告げました。しかし、ソイヤーはそんな話は聞いていませんでした。ソイヤーはジョンに「娘に嘘を言うな」と囁き戒めました。
この日は、長年シークレットサービスの警護隊長であったマーティン・ウォーカーが退任する日でもありました。ソイヤーはウォーカーに長年の功を労い握手をしました。そんな中、工事員を装った男たちがホワイトハウスに入ってきました。ジョンはその工事員が何故か気になって仕方ありませんでした。
この日、中東和平計画の案を掲げていたソイヤー大統領は、本会議で中東からの米軍撤退を決議しようとしていました。そんな本会議の直前、議会議事堂の中央「レジデンス」が爆破されるというテロ事件が勃発しました。突然のことに人々はパニック状態に陥りました。アルヴィン・ハモンド副大統領やラフェルソン下院議長らが避難する中、あの工事員たちや民間人を装って侵入していたテロリストたちが完全武装して動き出し、次々とシークレットサービスたちを襲撃し、ホワイトハウスの掃討を開始しました。ハモンド副大統領はホワイトハウスを封鎖する決断をし、観光客をブルールームへ避難させました。しかしそこには既にテロリストたち潜伏しており、観光客は人質に囚われていました。混乱の中、ラフェルソン下院議長はフィナティと共に軍の地下指令室に避難し、ハモンド副大統領はエアフォース・ワンに乗り込んで避難しました。
テロリストたちにシークレットサービスやガードマンたちが次々と射殺される最中、ジョンは襲撃騒ぎではぐれてしまった娘エミリーを探そう、隙をついてその中の傭兵の1人を倒しました。ジョンは装備を奪い、単身、ホワイトハウス内の捜索を始めました。その頃、父とはぐれたエミリーは、テロリストたちがホワイトハウスに、武器や色々な装備を運び入れる姿を、密かにスマホのYouTubeに写し撮っていました。
一方、ウォーカーはソイヤー大統領を「PEOC」へと避難させるため、他のシークレットサービスたちを率い、「PEOC」に向かって行きました。
ホワイトハウスダウンのネタバレあらすじ:3.脱出作戦
ソイヤー大統領が「PEOC」に到着すると、突如、背後にいたウォーカーが自身の部下を次々と射殺し、ソイヤーを拉致しようとしました。ウォーカーがこのテロの首謀者と知り、ソイヤーは愕然としました。そこに偶然、娘を探して近くを通りかかったジョンが現れました。ジョンはウォーカーが大統領に銃を突きつける姿を見て、大統領を救出すべく、ウォーカーたちと銃撃戦を繰り広げました。ジョンは何とか大統領をウォーカーたちの手から救出し、逃れることに成功しました。ジョンはソイヤー大統領と行動を共にすることとなりました。
ウォーカーは大統領の拉致に失敗しましたが、エミール・ステンツが率いる傭兵たちに大統領を生きたまま拉致するように命じ、残っていた閣僚やツアー客らを人質にました。ウォーカーはホワイトハウスから逃れたフィナティにホワイトハウスを占拠したことを宣告すると、多額の現金と輸送機を要求しました。ウォーカーは2時間以内に要求が聞き入れられない場合、人質と閣僚、そして大統領も殺すと宣告しました。フィナティはウォーカーが黒幕と知り、驚きました。ウォーカーは過去にソイヤー大統領の指示した作戦で、軍人であった息子を亡くしたという辛い過去を持っていました。しかし、フィナティは単にその怨讐だけでウォーカーがホワイトハウス制圧に思い至ったのかと疑念を抱きました。副大統領のハモンドは修正第25条を使い、ソイヤー大統領を解任し、自分が指揮を取ろうとしますが、フィナティは大統領の安否やウォーカーの真の思惑が不明な今、その決断は早急だと拒みました。
その頃、エミリーはテロリストたちに見つからないように潜み、テロリストたちの様子をYou Tubeにアップロードしますが、とうとう見つかってしまい、人質に取られてしまいました。国防長官を殺したテロリストたちは、マリリン・モンローがケネディーと密会に使用していた秘密の地下通路にも爆弾を仕掛けました。国会議事堂の爆発は囮で、彼らの真の目的はホワイトハウスの占拠でした。そして元NSA局員SWハッカーのスキップ・タイラーが、ホワイトハウス内の中央制御室を占拠し、ハッキングを開始しました。FBIや州警察、軍もホワイトハウスに駆けつけましたが、周辺にはマスコミが集まり、ホワイトハウスの庭や屋上にはテロリストたちがおり、迂闊に近寄ることができませでした。その頃、ウォーカーとテロリストたちは、逃走したソイヤー大統領とジョンを捕らえようと躍起になっていました。
ジョンとソイヤーは密かに大統領の寝室に逃げ込みました。ジョンは大統領の衛星電話で副大統領の秘書官ジェナに電話しました。エアフォース・ワンにいたジェナは、最初はジョンが大統領と共にホワイトハウスにいる事を信じませんでしたが、代わって電話に出てきたソイヤー大統領の声を聞くと驚き、電話を保留にし、ハモンド副大統領に電話を渡しました。ソイヤー大統領は電話でジョンと共にホワイトハウスにいることを伝えました。それを聞いたフィナティたちは驚きましたが、何より大統領が無事であることに安堵しました。そして、フィナティはジョンに、ケネディーがマリリン・モンローを忍び込ませた秘密の地下通路から、大統領を脱出させるように指示しました。
その最中、寝室にテロリストたちが捜索に来ました。ジョンとテロリストたちの間で激しい銃撃戦が始まりましたが、何とかソイヤー大統領の力も借り、敵を撃ち殺しました。ジョンは、敵は本格的な軍事訓練を受けていると気づきました。その頃、エイミーの撮った動画がテレビの臨時ニュースで繰り返し、放送されていました。これを見た上層部は、この画像を手がかりにテロリストたちの正体の解析を始めました。一方、テロリストたちもこの放送を見て、エミリーが動画を撮っていたことを知り、エミリーからスマホを取り上げましたが、程なくして、テロリストたちの正体が分かりました。皆、危険者リストに載っている者たちばかりでした。
ジョンとソイヤー大統領は、秘密の地下通路から脱出しようと試みましたが、出口には爆弾が設置され脱出できませんでした。しかも仕掛けられたセンサーで二人の居場所はバレてしまい、テロリストたちに追撃を受けました。ジョンはソイヤー大統領を警護しながら、地下駐車場へと逃げ込み、大統領専用車で外に脱出しました。しかし、ホワイトハウスは特殊加工された強化鋼柵で護られているので、強固な大統領専用車でも突破できません。テロリストたちも車で二人を追撃してきました。庭園内での壮絶なカーチェイスと銃撃戦を見たホワイトハウス外にいた軍は、戦車で柵を突き破って、大統領の乗った車を脱出させようとしました。しかし、テロリストたちの地対空ミサイルで逆に戦車を爆破され、結局、ジョンと大統領の車は脱出できなくなりました。テロリストたちは動画を流したエミリーをバルコニーに連れ出し、二人を脅しました。娘のエミリーが人質になっている事を知ったジョンは動揺し、テロリストの攻撃を受け、車を横転させてしまいました。ジョンとソイヤー大統領はウォーカーとステンツに囚われそうになりましたが、手榴弾を使い、何とか再び秘密の地下通路に逃げることに成功しました。
ホワイトハウスダウンのネタバレあらすじ:4.奪還作戦
ソイヤー大統領の生死が不明となった政府は、エアフォース・ワン内でハモンド副大統領を第25条に則り大統領に昇格させました。そして、国防総省のコールフィールド大将が作戦の総指揮権者となり、フィナティは追い出されてしまいました。しかし、フィナティは末期の脳腫瘍で余命3カ月と宣告されたウォーカーの動機に疑念を抱き、密かに犯人たちのデータベースを全て洗い出すように指示しました。コールフィールドは、3機の攻撃ヘリ「ブラックホーク」を出動させ、ホワイトハウスを奪還し、大統領を救出する作戦を決行しました。
ジョンは庭園の激戦で負傷したソイヤー大統領を治療していました。ジョンは単身でエミリーを救出しようと思い立っていました。衛星電話でコールフィールドからその奪還作戦を聞いたジョンは、コールフィールドに中止を呼びかけますが、彼は聞き入れませんでした。ジョンは単身で屋上のテロリストたちに向かっていきましたが、時すでに遅く、テロリストたちの地対空ロケットによって、3機とも撃墜されてしまいました。
その頃、天才ハッカーのタイラーは密かに「NORAD(北米防衛司令部)」システムのハッキングに成功していました。タイラーはミサイルを発射させ、ハモンド大統領の乗るエアフォース・ワンを撃墜させました。ハモンドが死亡したことで、下院議長のラフェルソンが大統領に就任しました。「NORAD」システムを乗っ取られたラフェルソンは、最終手段としてホワイトハウスを空爆することを命じました。
一方、ウォーカーは入館パスから大統領を護っているジョンとエミリーが親子だと知り、ジョンに「エミリーを殺す」と脅し、ジョンを投降させ、大統領を引き渡すように命じました。戸惑うジョンを尻目に、エミリーを守るためにソイヤー大統領は自ら単身で投降しました。ウォーカーはついに大統領を捕らえることに成功しました。ウォーカーは息子の死を無駄死にしないため、中東への核攻撃を目論んでいました。それにはソイヤー大統領の生体認証が必要でした。ウォーカーはエミリーに銃を向け、ソイヤー大統領を脅しますが、ソイヤー大統領は応じませんでした。
その時でした突如、火災警報器が鳴りました。ジョンが2階寝室に火をつけたのでした。ジョンはテロリストに襲われますが、ツアーガイドのドニーに助けられました。ジョンはドニーに空爆されることを知らせ、人質たちを避難させました。ジョンは怒りに燃えるステンツと大格闘の末、彼を倒しました。
一方、ウォーカーはソイヤー大統領を殴り倒し、強引に生体認証をさせ、核ミサイルの発射ボタンを押そうとしていました。発射されれば第3次世界大戦が勃発してしまいます。ホワイトハウスの空爆まで、残り時間はあと3分を切っていました。その時でした。ジョンが車で、大統領執務室に飛び込んできました。ウォーカーは倒れながらも、暗唱コードを押そうとしました。ジョンは車のガトリング銃でウォーカーを射殺し、核の発射を解除し、エミリーに空爆されるので一人で逃げろと命じ、大統領を探しに行きました。エミリーは愛する父を置いて逃げず、必死になって庭に出て、向かってくる空爆機に大統領旗を振りました。それを見た空爆機は急遽、作戦中止して飛び去りました。ジョンはソイヤー大統領と愛娘エミリーを無事に救出することに成功しました。ホワイトハウス周辺に集まっていた人々やマスコミは、エミリーに駆け寄り、史上空前の事件の解決に歓喜しました。
ホワイトハウスダウンの結末:5.真の黒幕
全てが終わったと安堵するジョンのもとに、ウォーカーたちの情報を密かに探っていたフィナティから連絡がきました。どうやらウォーカーを陰で操っていた真の黒幕がいるようでした。その人物はなんと、中東からの撤退に反対する軍事産業複合体から多額の支援を受けていたラフェルソンでした。ラフェルソンは口封じのため、ジョンを始末しようとしましたが、真の黒幕がラフェルソンと知ったソイヤーは、彼を国家反逆罪で逮捕させました。
事件はこれで全て解決し、ソイヤー大統領はジョンを大統領警護官に任命し、エミリー、フィナティ、コールフィールドと共に大統領専用ヘリに乗り、ホワイトハウスを後にしました。
以上、映画「ホワイトハウスダウン」のあらすじと結末でした。
「ホワイトハウスダウン」感想・レビュー
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「エンド・オブ・ホワイトハウス」のあとに鑑賞。アクションは「エンド・オブ・ホワイトハウス」の方が派手ですが、「ホワイトハウスダウン」のほうが作品としての完成度は高いです。ホワイトハウスが占拠される展開に関しては、綿密な計画を立てていたような描写があり、かなりワクワクさせてくれました。また、占拠後の戦闘シーンも臨場感あふれるもので、とてもよかったです。主人公の娘が人質になったり、最後の最後に真犯人がわかったりと、この手のアクション映画の様式美はしっかりと抑えつつ、かといってどこかで観たことのあるような作品になっていないところは、ホワイトハウスダウンの素晴らしいところです。
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息子と私のお気に入り映画です。DVDで十回以上観ました。典型的なアクション映画ですが、誰が黒幕なの?といった単純ななぞが底辺にあり、サスペンスタッチでもあります。大統領が不在だと、次のランクの方が任命されることを上手く利用されていて、じゃあこいつが黒幕か?と思わせての、展開が楽しめます。
いわゆるアクションで、カーアクション、銃撃戦などアクションを一気に楽しめます。主となる登場人物も、おじさんと少女というちぐはぐなコンビで、少女エミリーがませた少女だからか、まれに鋭いことを言って…というような軽快なやりとりが個人的にみどころです。