海底二万哩(かいていにまんマイル)の紹介:1954年アメリカ映画。ジュール・ヴェルヌのSF小説『海底二万里』をウォルト・ディズニーが映画化した冒険ファンタジー。19世紀末、南太平洋では船舶の沈没事故が続いていた。調査に赴いたアロナクス教授は潜水艦ノーチラス号の艦長ネモと出会う。アロナクスはネモに革命の希望を見出すが、ネモ自身は地上を深く嫌悪していた。
監督:リチャード・フライシャー 出演者:カーク・ダグラス(ネッド・ランド)、ジェームズ・メイソン(ネモ艦長)、ポール・ルーカス(アロナクス教授)、ピーター・ローレ(コンセイユ)、テッド・デ・コルシア(ファラガット艦長)ほか
映画「海底二万哩」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「海底二万哩」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「海底二万哩」解説
この解説記事には映画「海底二万哩」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
海底二万哩のネタバレあらすじ:南太平洋の怪物
舞台は1868年、南太平洋。船舶の沈没事故が続き、怪物の仕業という噂で持ち切りになっていました。パリ博物館に勤めるアロナクス教授とその助手コンセイユは、相次ぐ欠航でひと月もサンフランシスコの港に足止めされています。そんな彼らの元に米国政府の関係者が訪ねて来ました。南太平洋を3、4ヶ月程回り、怪物の真偽を確かめて欲しいというのです。快諾したアロナクスとコンセイユは米国海軍ファラガット艦長の調査船で南太平洋に繰り出します。ところが怪物は一向に姿を見せず、3ヶ月半が経過した12月8日、怪物は存在しないとファラガット艦長が結論を出しました。一攫千金を狙っていた銛打ちの名人ネッド・ランドは落胆しつつも、甲板でギターを鳴らし皆と歌い始めます。そこへ突然怪物が現れ、船を襲います。その際アロナクスとコンセイユ、そしてネッドが誤って船から落ちてしまいました。しばらく海を漂っていると、海面に怪物らしき物体が浮かんでいるのを見つけます。よく見るとそれは怪物などではなく、驚くべき技術を備えた潜水艦でした。3人は船の乗組員に見つかり捕まってしまいます。
海底二万哩のネタバレあらすじ:世紀の発明
捕らえられた3人の前に、潜水艦ノーチラス号の艦長ネモが現れます。アロナクスが自己紹介すると、彼は著書を読んだと言って喜びました。囚人としてノーチラス号で過ごすことになったアロナクス達。ノーチラス号ではたくさんのものが海の恵みから出来ています。そして驚くべきは人類の科学を超越するネモの発明。アロナクスはすっかりノーチラス号に夢中になり、動力室まで見学させて貰います。世界に革命すら起こせる発明だとネモを絶賛するアロナクスでしたが、ネモ自身は非常に地上を嫌っており、発明について詳らかにする気は無いようでした。ある日、ネモはアロナクスを連れとある島にこっそり上陸します。そこでは囚人を使って弾薬用の硝酸塩とリン酸塩を発掘し、軍艦に運び込ませていました。ネモもノーチラス号の乗組員も、かつてはここで働かされていた囚人でした。ネモ達は脱獄し、バルケニアという地図に無い島まで逃げてノーチラス号を造ったといいます。
海底二万哩のネタバレあらすじ:ネモ艦長の過去
ノーチラス号に戻ったネモ艦長は軍艦を沈没させてしまいます。ネッドは憤慨し、アロナクスも人殺しの偽善者だとネモを糾弾します。そんなアロナクスに、ネモは国家の残酷さを語ります。彼は以前発明の秘密を得ようとした国によって投獄され、妻と幼い息子を拷問の末殺害されていました。アロナクスはまだ怒っていましたが、ネモの悲しみと彼の有能さを再確認し、葛藤し続けます。一方、コンセイユはアロナクスの航海日誌からバルケニアの存在を知り、ネッドと共謀して脱走計画を練り始めました。ネッドは船内を探ってバルケニアの位置を特定し、経度と緯度を書いた手紙を瓶に入れて海に流します。規律に従わないネッドに対し、ネモの我慢は限界に達していました。ネッドの処刑を決めた直後、ノーチラス号は軍艦に攻撃され浸水してしまいます。何とか持ち直しましたが、ノーチラス号は前人未踏の深海まで沈んでしまいました。
海底二万哩のネタバレあらすじ:巨大イカとの戦い
次にノーチラス号を襲ったのは巨大イカでした。潜水艦を浮上させ銛で戦う乗組員。嵐の中奮闘する彼らでしたが、ネモが巨大イカに捕まってしまいます。絶体絶命のピンチを救ったのは、駆けつけたネッドでした。ネモは感謝を覚えますが、素直に示すことは出来ません。今までの信念を否定されるのが怖いから感動出来ないのだと指摘するアロナクスに、世界はもっと複雑なのだと否定するネモ。ネモは地上が善良なら研究の全てを託すつもりでいました。その使者となって貰うため、アロナクスを生かしてきたのです。しかしアロナクスは楽観的過ぎるとネモは語りました。ようやく到着したバルケニアには、ネッドの手紙を手に入れた軍艦と兵士が詰めかけていました。ネモは研究の秘密を知られる前に、島を全て破壊すると決めます。基地にこっそり入り爆破の準備を整えたネモでしたが、ノーチラス号へ戻る途中兵に撃たれて瀕死の重傷を負います。
海底二万哩の結末:ノーチラス号の最後
死を悟ったネモは、集まった乗組員の前で「ノーチラス号最後の潜水だ」と宣言します。乗組員達も皆運命を共にする覚悟を決めていました。考え直すよう迫るアロナクスに、ネモは世界がより良いものになった時自分の発明は生かされるだろうと呟きます。心中する気などさらさら無いネッドは暴れに暴れ、ノーチラス号を勝手に浮上させます。止めようとした乗組員と殴り合う内にノーチラス号は岩に接触してしまい、浸水が始まりました。ネッドはアロナクス達と共にボートに乗って逃げ出します。やがてバルケニアは大爆発で吹っ飛び、アロナクス達は呆然と見守ります。ネモや船員を乗せたノーチラス号は海の中に沈んでいき、この物語は終わりを迎えます。
以上、映画海底二万哩のあらすじと結末でした。
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