怪談新耳袋 劇場版の紹介:2004年日本映画。恐怖の連鎖を描く複数の監督が手掛けたオムニバスホラー劇場。
出演者:竹中直人(上司)、林泰文(警備員スタッフ)、峰大輔(補助警備員)、坂井真紀(朋美)、坂上香織(朋美の同僚)、佐藤康恵(朋美の後輩)、高岡早紀(女)、大沢樹生(女の元恋人)、井上晴美(幼児の母)、北村一輝(幽霊の男)、内野謙太(高校生1)、上條誠(高校生2)、曽根英樹(やすひろ)、小野寺昭(やすひろの伯父)、鳥丸せつこ(ひさおの母)、堀北真希(由加里)
映画「怪談新耳袋 劇場版」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「怪談新耳袋 劇場版」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「怪談新耳袋 劇場版」解説
この解説記事には映画「怪談新耳袋 劇場版」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
怪談新耳袋 劇場版のネタバレあらすじ「夜警の報告書」
とある警備会社にて、上司が部下を叱っていました。その警備員は若く、上司は今どきの若者にありがちな「甘え」だと思いますが、彼は何かにひどく怯えていて、その原因がよく分からないまま辞めてしまいました。彼と仕事をしていた別の警備員の男と新しくやってきた補助警備員と共に仕事をすることになりました。しかし、補助警備員も建物内に隠れた霊を見つけて仕事が出来なくなり、上司に電話します。彼からの電話を疑う上司でしたが、録音メッセージを再生すると不気味な女の笑い声がします。元々いた警備員と上司の2人で仕事をすることにしました。次々と霊に遭遇した上司を警備員の男は「気のせいだ」と言い切ってけろりとしていますが、やがて上司は複数の霊が寝泊まりしている事実を知り、仕事を辞めました。公園でばったり遭遇したあの時の同僚に仕事を辞めて就職活動中だと気軽に話します。彼は今でもあの会社で働いていると言って去っていきますが、彼の背中にはまとわりつく複数の手が上司には見えました。この同僚は霊感体質だったのです。
怪談新耳袋 劇場版のネタバレあらすじ「残煙」
朋美達3人のOLは宴会での上司のカラオケに付き合わされてうんざりしていました。彼氏の正樹だけを残して先に帰る朋美と同僚と後輩の女。三人は煙草をふかしながら家路へ向かって車を走らせます。同僚が道に迷ってしまい、人気のない森林で車を止めますが、着いた先にはお地蔵様が沢山並んだ不可解な場所で、車から降りる三人。朋美は正樹から迎えに来るというメールをもらったので三人はそこで正樹を待つことにしました。しかし、同僚が煙草を吸っている最中に煙と共に次第に姿が消えてなくなってゆくのです。恐怖を感じて逃げ出した女性2人。「あんたが道間違えたからいけないのよ!」怒りをぶつけパニックになりながらも車に戻って逃げようとしますが、結局、2人とも神隠しにでもあったように「消されて」しまい、煙草の煙が車内に立ち込めていました。
怪談新耳袋 劇場版のネタバレあらすじ「手袋」
ある女性がアパートに派遣の仕事を終えて帰宅すると、一人の見知らぬ女性をアパートで見かけます。しかし、その女性は消えてしまいます。ふと、主人公の女の元恋人が家に訪ねてきて、少しばかり一緒に過ごしますが、その晩から女は誰かに首を絞められる悩みに苦しむことになりました。鏡にもくっきりその痣が残っていて、女性は夢ではないと確認します。毎晩首を絞められている事を彼に相談したところ彼も同じ被害に遭っていると聞かされます。ある晩、自分の首を絞めているのが何かを苦しみながらも目を開けてみた時、白い手袋をはめた手だと分かりました。それからふと、首を絞められる事がなくなり、元恋人から別の女性と結婚したとの葉書が届きます。女性がはがきに写った元恋人とその嫁の写真を見た時、ハッとしました。自分の首を絞めていた手の主は生霊の彼女の手だったのです。
怪談新耳袋 劇場版のネタバレあらすじ「重いっ!」
布団を川の字にして眠る幼い一人息子とその母。母親は悩まされていることがありました。謎の男が彼女の上に乗っかり、苦しめようとするのです。「やめてー!」と訴えると男の霊は消えてゆきました。しかし、翌日、息子の上に乗っかって彼を苦しめようとします。思わず、母は息子を助ける為に彼の元へ駆けつけますが親子がその後どうなったのかは明らかにされていません。
怪談新耳袋 劇場版のネタバレあらすじ「姿見」
卒業後の進路として就職が共に決まった男子高校生2人。体育館で他愛ない話をしていると、彼らは学校の噂になっている体育館倉庫の鏡にまつわる話が本当かどうか確かめようとします。その鏡に霊が出るらしく、好奇心で鏡を覆っているカーテンを開けました。何も起きないことを知り、退屈そうにしますが、一人が就職先が決まった会社からの電話に出る為にその場を離れます。もう一人は鏡で女の不気味な霊を見てしまい、姿を消します。戻ってきたもう一人は彼が忽然と消えたことに不信感を抱き、体育館をさ迷い歩いていると、女の笑い声が聞こえてきて、その声は彼を洗脳するかのように次第に大きくなってゆき、彼は絶叫します。声が消えたかと思うとバスケットボールを手にした真っ白な女性の霊が彼の目の前に現れて近づいてきました。
怪談新耳袋 劇場版のネタバレあらすじ「視線」
由加里はクラスで浮いた女の子でした。彼女のクラス、3年C組は文化祭の出し物の課題として「10年後の自分」についてビデオカメラで自撮りをしながらメッセージを残すことになっています。由加里の番になり、「10年後の自分・・・女優さんになりたい」「母が会計士をしているから憧れていて会計士に・・・」と自分の進路が漠然とせずに悩みます。結果撮り直しをして「10年後の私は・・・まだよくわからない」と締めくくりました。しかし、そのビデオカメラに怪しげなものが映り込んでいる事を担任教師から指摘されます。図書館にて、教師はこの学校が昔、病院だった時に戦争で傷付いた患者の治療にあたる看護師がいた事、その看護師は由加里が撮ったビデオに写っている事を言われます。由加里のビデオカメラをクラスメイトの女子が好奇心として勝手に教室へ持っていき、これをクラスの文化祭の出し物に使うと宣言してしまいます。気の弱い由加里は言い返せず、複雑な気持ちを抱えますが、他のクラスの女の子からビデオの話を聞き、「心霊ビデオを撮った有名人」と褒められ、メールアドレス交換をします。友達がいない由加里にとって「ネタ」や「興味」であっても初めて自分に話し掛けてくれたその子達と友達になりました。由加里は帰宅して家事をして忙しい母にその事を話します。文化祭当日。由加里のビデオを見た友達2人は凄く怖くて何かが睨んでいたと報告します。由加里は別のクラスメイトの怒ったような顔を目にして自分のビデオがどうなっているかを確かめにいきました。そこには不気味な看護師が映り込んでいて、彼女は画面から次第に由加里に近づき、やがて逃げようとする彼女のすぐ後ろにいてこう言います。「ずっと見ててあげる」
由加里は思い出しました。ビデオを撮影して以来、看護師の女性の霊はずっと由加里に憑いてきていたことを。
怪談新耳袋 劇場版のネタバレあらすじ「約束」
二十歳そこそこぐらいのやすひろ。彼は編集関係の仕事をしていて多忙な伯父の代わりに彼の家の留守番を任されました。広い豪邸のようなマンションに住む伯父は彼に「名前を呼ばれたら絶対に返事をする」という奇妙な約束事を伝えます。やすひろはセレブになった気分で1人で自由に暮らしていました。お酒を沢山開けてはテレビを見る日々。うっかり伯父が大切に保管している高価なワインを開けて飲んでしまったやすひろ。伯父から電話がかかり、「ワインをうっかり飲んじゃいないか?」と聞かれ、誤魔化します。「他にもこれはやっちゃいけないルールがあったら教えてほしい」と言いますが、伯父は「兎に角名前を呼ばれたら返事をする」とだけ伝えて電話を切ってしまいました。その日以来、「かずのりさん」という女性の声が1日1回するようになり、それに必ずやすひろは「はい」と答えなければなりませんでした。一度返事をすれば特に何事もなく日常を送れるのでめんどくさがりつつもやすひろはそれに対応しました。ある日、恋人のあやかを家に招いたやすひろ。彼女と2人きりで一夜を過ごそうとしますが、謎の声「かずのりさん」が止まらなくなり、身の危険を感じて終電があるかないかのあやかに帰ってもらうよう促します。そして、やすひろが目にしたのは異常に背が高い不気味な女の霊でした。悲鳴を上げるやすひろですが、翌日、伯父が帰って来て彼の留守番は終了します。伯父はやすひろに「返事はしたか?」と尋ね、「うん」と言うやすひろに「なら大丈夫だ」と言って何事もなかったかのように家へと帰りました。やすひろは思います。あの女の霊の正体は不明ですが、伯父が惚れていた女性の霊だったのかもしれない。しかし、一つ腑に落ちない事があります。やすひろの伯父の名前は「かずのり」ではないからです。
怪談新耳袋 劇場版のネタバレあらすじ「ヒサオ」
ヒサオという一人息子がいる母。彼は不登校で家に引き籠っている気配を感じさせます。彼の母は階段に置かれた食事のお盆を取りにいきます。母にはヒサオの影だけがはっきりと見えていました。肘掛椅子に座るヒサオは時々母に声を発します。やがて母の口から明らかになるヒサオの不登校の原因。同じクラスの友達だと思っていた男の子2人からいじめとかつあげを受けていて、その事で想いを寄せていた女の子にまでヒサオはお金を貸してほしいと頼んだ事、そして、その男の子2人から暴力を振るわれて池に突き落とされてしまったと・・・。そう、ヒサオは不登校ではなく既に何年か前に亡くなっていたのです。彼の母はその事で傷心状態で息子が今でも生きているかのように話し掛けて振舞っていたのでした。ヒサオの母は包丁を手にヒサオを苛めて殺したと思われるヒサオのクラスメイト2人を殺そうと包丁を手に彼らの家に押し掛けようとしていました。そんな母に「もうええよお母さん」と言うヒサオ。「ええわけないやないの!」母は悔しさと哀しみに泣き叫びます。ふと、親戚の女性から電話がかかり、テレビをつけ見るといいと言われます。速報のニュースにて、ヒサオを苛めた同級生2人がバイクに乗ったまま不自然な死を遂げたと報道されていました。母は「ヒサオがやったんか?そんな事せんでもお母ちゃんが殺したのに、ヒサオはほんま優しい子やな」ヒサオの母は決意したように「これからはどんな事でもヒサオと話したい」と言ってベランダで首吊り自殺を図りました。
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