マルコムXの紹介:1992年アメリカ映画。黒人への圧制が常であった1940年。後の黒人活動家マルコム・エックスとなるマルコム・リトルはやくざ家業や薬物に手を出してすさんだ人生を送っていた。刑務所で出会った黒人ムスリムのベインズにイスラム教の教えを説かれ、彼はアメリカを揺るがす活動家へと変貌していく。黒人解放運動のリーダー、マルコムXの生涯を描いた伝記的作品。
監督:スパイク・リー 出演:デンゼル・ワシントン、アンジェラ・バセット、アル・フリーマン・Jr、アルバート・ホール、デルロイ・リンドー、ほか
映画「マルコムX」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マルコムX」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「マルコムX」解説
この解説記事には映画「マルコムX」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マルコムXのネタバレあらすじ:起
第二次大戦下のボストン。青年マルコム・リトルが理髪店を訪れ、初めて髪の毛をストレートにします。マルコムはレッドと名乗り、友人のショーティと共にナイトクラブへ出かけました。そこで出会ったのはセクシーな金髪の女性ソフィア。マルコムは黒人の恋人がいたにもかかわらず、彼女と暮らすようになります。ある晩、バーでやくざ者の黒人男性3人遭遇。そのヘッドであるアーチーに取り入って、違法な稼業に手を出します。さらにそれだけでは飽きたらず、ソフィアの知り合いの男を脅し、その男の勤める富豪の家に泥棒に入ります。豪邸から金銀財宝を手に入れたマルコムでしたが、すぐにショーティと警察に捕まってしまいます。
マルコムXのネタバレあらすじ:承
刑務所では職員に対して反抗的な態度を取っていたマルコムは、彼の意志の強さを感じ取った服役者のベインズという男性にアッラーの教えと世界の摂理を説かれます。もともと頭が良かったマルコムは見る見るうちにイスラム教の考えを体得し、ついには入信します。ベインズが教えたイスラム教一派の指導者であるイライジャ・ムハンマドに忠誠を誓いました。
マルコムXのネタバレあらすじ:転
長い刑期を終え、彼は服役中の心の支えであったイライジャ・ムハンマドに会いに行くことに。温かく迎えてくれた兄弟たちに歓迎され、彼はイスラム教を流布するために世間への説教を始めました。イライジャ・ムハンマドの教えの根底には黒人が白人よりも優位であるという差別的な考えがありましたが、マルコムは疑うことなく、この考えを世間に知らせていきました。彼には父譲りの演説の才能が備わっていました。リズミカルで語彙に富んだ演説で黒人の同胞たちの心をつかんでいきます。そんな時ベインズの紹介で聡明で魅力的な女性ベティと恋に落ち、2人は結婚します。
マルコムXの結末
子供に恵まれ、マルコムにとっては順風満帆な人生に思えた矢先、信者からショックなことを聞かされます。イライジャ・ムハンマドが未婚の女性と寝て、子供を得ていたと知ったのです。その女性の元を訪ね、話を聞き、彼はイライジャ・ムハンマドへの不信感を隠しきれません。結局、妻の後押しもあり、彼は教団を去ります。マルコムはイスラム教徒の聖地であるメッカへの旅を経験。以後黒人優位の考え方をせず、他の宗教に対して攻撃的な言動を止めました。しかし脱退後もメディアに取り上げられるマルコムを、教団が許すはずがありませんでした。教団の手先が彼の講演会に現れ、彼は無惨にも射殺されてしまうのでした。
映画「マルコムX」は、大学時代に、たまたま友達に誘われて行った渋谷の国際映画祭で見ました。正直、その時は難しくてさっぱりわからなかった。
その後、このマルコムXをテレビやビデオで再放送を見た時に、実は、キング牧師に台頭するほど、凄い活動家だったことを知った。見れば見るほど、奥の深い映画である。