エヴァの告白の紹介:2013年アメリカ,フランス映画。聖母マリアの祝日、戦禍のポーランドからアメリカへ逃げてきたエヴァは、告白を始める。それは妹のために行った彼女の罪という名の献身だった。より豊かな人生を求めてアメリカに移住した女性、様々な出来事に振り回されながらも逞しく生き抜く姿を描く。
監督:ジェームズ・グレイ 出演:マリオン・コティヤール(エヴァ・シブルスカ)、ホアキン・フェニックス(ブルーノ・ワイス)、ジェレミー・レナー(オーランド)、ダグマーラ・ドミンスク、アンジェラ・サラフィアン、ほか
映画「エヴァの告白」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「エヴァの告白」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
エヴァの告白の予告編 動画
映画「エヴァの告白」解説
この解説記事には映画「エヴァの告白」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
エヴァの告白のネタバレあらすじ:起・引き離された姉妹
ポーランドからアメリカに移民しようと入国審査を待つエヴァとマグダ、しかし肺病と妹を診断され隔離されてしまう。そして叔母夫婦の元を頼って来た彼女の元に迎えは来ず、さらに船での素行不良ありとされた彼女は送還されそうになってしまう。しかしブルーノと言う男性に助けてと頼み込み何とか送還を逃れると、彼は滞在先のない彼女に下宿先を紹介した。後日妹から届いた電報には、妹は結核でそのための治療費がいると言う事だった。引き取る事ならできると言ったブルーノはエヴァに劇場のお針子の仕事を紹介した。共同浴場にいた劇場の踊り子たちはブルーノをいい雇い主とった。しかしお針子のロージーはは映画の台頭で踊り子が売り物にならなくなると懸念していた。劇場の仲間に欧州の大戦から逃げてきた勇敢な女性だと紹介されたエヴァは、目の前で行われる踊り子コンテストで帽子の中に集められた札を盗んだ。その夜、両親は目の前で兵士に殺されたと言うエヴァを慰めようとすると、拒否されたブルーノは彼女がお金を盗んだことを怒った。
エヴァの告白のネタバレあらすじ:承・妹のための決断
エヴァは翌日からストリップまがいの舞台に踊り子として立つことになった。幕間、婦人洋服店の主人が息子のレオにエヴァを相手として紹介してくれと頼みに来た。エヴァは妹の医療費ために体を売ることを余儀なくされた。エヴァは自分に好意を抱くブルーノに嫌悪を抱き本来行くはずだった叔母夫婦の家へ向かった。叔母は再会を喜んだが、船での素行の件で体面を重視する叔父によって、翌日エヴァは警察に違法滞在として連行された。エリス島に再びやって来たブルーノにエヴァはもっとお金と稼ぎたいと言い、彼の客引きで娼婦となった。客の中には彼女の事情を知り、チップをくれる男性もいた。ブルーノの劇場では、エリス島に慰問団としてやって来ていたマジシャンのオーランドを雇うことにそれまで踊り子たちで稼いでいたブルーノは反対していた。そして、オーランドが自分の舞台にエヴァを上げると、彼女を知る客から罵声が投げかけられた。喧嘩の末、ブルーノはエヴァと踊り子たちを連れて劇場を辞め、独身寮の近くで彼女たちを娼婦として斡旋した。エヴァが少年に誘われて部屋に行くとオーランドがやって来て舞台での事を謝り彼女の事情を知った。
エヴァの告白のネタバレあらすじ:転・オーランドとブルーノ
そこへブルーノがやって来て二人は話始めるが、ブルーノが刃物を取り出したので。エヴァは警察を呼び。オーランドは釈放されたがナイフを持っていたブルーノは拘留された。彼がいないと斡旋してもらえず困る娼婦たちは、エヴァにお金を要求してきたが、エヴァは渡さなかった。オーランドの忘れて行ったスカーフを届けに劇場へ行くと、彼は全米ツアーにエヴァを一緒に誘った。しかしエリス島に妹を残していけないと断る彼女に幸運のお守りと言ってスカーフを渡した。エヴァは拘置所にブルーノを迎えに行った。聖母の祝日の日曜、エヴァは両親と妹について祈り告解室へ入った。そこで彼女は移民船の中で生き延びるために食べ物やお金を盗んだこと、男たちに乱暴されたことが原因で素行不良とされ、今は妹のために体でお金を稼いでいると告白した。ある夜料理をしていると、窓からオーランドが入ってきた。ツアーは途中で中止になったと告げ、エヴァから銃の在処を知ると彼はそれから弾を抜き、妹を救い出して、西へ行こうと言ってブルーノの帰ってくる前に窓から出て行った。妹は回復しているから面会票を取ってやると言うブルーノ。そこへ帰ったはずのオーランドがやって来て、銃をブルーノに向けエヴァを自由にしろと迫った。弾が抜いてあることを知らない彼は驚いてナイフでオーランドを刺し殺してしまった。
エヴァの告白の結末:エヴァの旅立ち
ある日、斡旋をしていると、警察がオーランド殺しの件でエヴァを捜索にやって来た。ブルーノは何とか彼女を逃がそうとしたが警察に殴られ今までの稼ぎを持っていかれてしまった。ブルーノは追われているエヴァに逃げろと言うが、妹を置いていけないと言い張る彼女に、もう妹に合わせるお金もないと言った。しかし諦めないエヴァは顔の聞く彼に当てがあると言って、妹ために大金が必要だと叔母の所で頼んだ。エリス島の監視員はお金を受け取ると、待つように二人を部屋に入れた。ブルーノはそこで、カリフォルニア行のキップを彼女に渡し、自分は何も与えなかったクズだと言った。エヴァは彼にクズじゃないと言うと出てきたマグダと彼の元を去った。ブルーノはボートに乗った二人を見送った。
以上、映画エヴァの告白のあらすじと結末でした。
エヴァの告白のレビュー・考察:エヴァが捨てなかったもの
妹と未来のため、それが彼女を動かす原動力に他ならない。彼女が敬虔なカトリックの信者で移民船での事や道徳から外れた事を恥としているのは端々から伝わってくるが、原動力があるがゆえに彼女がオーランドからの誘いにも乗らず、ブルーノの元にいる様はいっそ献身にすら見える。そして自分の生き方に許しを求める彼女がブルーノをクズではないと言って許した事で、彼女自身も救われたように思える。
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