夏をゆく人々の紹介:2014年イタリア,スイス,ドイツ映画。イタリアの小さな村で養蜂業を営む一家が、テレビ番組の取材や少年更生プログラムの一環として少年を居候させたことから生じる変化を、一家の長女の視点から描いたヒューマンドラマです。カンヌ国際映画祭ではグランプリを受賞しています。
監督:アリーチェ・ロルヴァケル 出演者:マリア・アレクサンドラ・ルング(ジェルソミーナ)、サム・ルーウィック(ヴォルフガング)、アリーチェ・ロルヴァケル(アンジェリカ)、ザビーネ・ティモテオ(ココ)、アンドレ・M・ヘンニック(アドリアン)、マルガレーテ・ティーゼル(イルデ)、モニカ・ベルッチ(ミリー・カテナ)ほか
映画「夏をゆく人々」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「夏をゆく人々」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
夏をゆく人々の予告編 動画
映画「夏をゆく人々」解説
この解説記事には映画「夏をゆく人々」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
夏をゆく人々のネタバレあらすじ:起
イタリア・トスカーナ地方の小さな村。ドイツ出身のヴォルフガング(サム・ルーウィック)とその一家はこの地で養蜂業を営んでいます。家族構成は一家の大黒柱である頑固者のヴォルフガングに妻のアンジェリカ(アリーチェ・ロルヴァケル)、12歳ながら働き者の長女ジェルソミーナ(マリア・アレクサンドラ・ルング)、甘えん坊の次女マリネッラ(アグネス・グラツィアーニ)、まだ幼い三女ルーナ(マリス・ステラ・モロー)と四女カテリーナ(エバ・リー・ペース・モロー)、居候の叔母ココ(ザビーネ・ティモテオ)です。一家は昔ながらの方法で蜂蜜を採取し、父から技術を叩き込まれたジェルソミーナは今では父の助手として欠かせない存在となっています。そんなある日、家の近くのエルトリアの遺跡でテレビ番組「ふしぎの国」の撮影が行われていました。ジェルソミーナたちは、司会者のミリー・カテナ(モニカ・ベルッチ)らが撮影に臨む様子をじっと見つめていました。
夏をゆく人々のネタバレあらすじ:承
「ふしぎの国」は毎回イタリアの地方を廻って特産物を紹介する番組で、この土地で最も優れた特産物を出した者はチャンピオンとなり、賞金と旅行がプレゼントされるというものです。折しもヴォルフガングの養蜂所には行政から衛生面での改善指導が通達されており、リフォームにはお金がかかることから、ジェルソミーナは反対する父に黙ってこっそりと「ふしぎの国」出演の申し込みをしました。そんなある日、ヴォルフガング一家にドイツからマルティン(ルイス・ヒュリカ)という少年が更生係のイルデ(マルガレーテ・ティーゼル)に連れられてやってきました。マルティンは素行不良を理由に少年更生プラン対象者となり、ヴォルフガングは謝礼目当てで話を受けることにしたのです。無口なマルティンは得意の口笛を披露、ジェルソミーナは彼に養蜂の技術を指導することになりました。
夏をゆく人々のネタバレあらすじ:転
ある時、ジェルソミーナはマリネッラにも作業を手伝わせましたが、マリネッラはなかなか上手くこなせませんでした。そうしている間にも、ジェルソミーナとマルティンは少しずつ打ち解けていき、互いの特技を披露しあって楽しく過ごしていました。「ふしぎの国」出演も近づいたある日、ジェルソミーナは父の友人アドリアン(アンドレ・M・ヘンニック)と久しぶりに再会、しばらく見ない間に大人になったとお褒めの言葉をもらいました。そんなある日、両親が留守の間、子供たちだけで蜂蜜の採取をすることになりましたが、マリネッラは誤って怪我をしてしまい、ココに助けを求めて病院に連れて行っている間に採取用とバケツから蜂蜜が大量に溢れ出てしまい、子供たちは後始末にてんやわんやとなりました。
夏をゆく人々の結末
ジェルソミーナらの前に「ふしぎの国」スタッフがやってきました。そこに両親が帰ってきて、アンジェリカはヴォルフガングが家賃を滞納しているにも関わらず有り金全てをはたいてラクダを買ったことに激怒、離婚を切り出す始末です。ヴォルフガングもジェルソミーナが内緒で番組出演を申し込んだことにすっかり拗ねてしまいましたが、ココの仲裁もあって結局番組に出演することになりました。ヴォルフガングはインタビューでお金では得られない価値があるというようなコメントを出し、ジェルソミーナはマルティンの口笛に合わせて特技を披露しますが、結局ヴォルフガング一家は優勝を逃してしまいました。金に困ったアンジェリカが羊を売ろうとしたその時、今度はマルティンが姿をくらましてしまいます。ジェルソミーナは一人でマルティンを探しに行き、洞窟に隠れていたマルティンを見つけて連れ帰りました。ジェルソミーナが一家の元に戻ると、一家は外で寄り添いあいながら二人の帰りを待っていました。
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