はだしのゲンの紹介:1983年日本映画。広島で実際に原爆投下による被ばく経験のある中沢啓治さんの自叙伝的漫画を、忠実に再現したアニメ映画です。アニメといっても内容や描写は過激で残酷で、社会問題にまで発展した作品です。漫画の1巻から4巻までの内容となっています。
監督:真崎守 声優:宮崎一成(ゲン)、甲田将樹(進次・隆太)、井上孝雄(大吉)、島村佳江(君江)、中野聖子(英子)、西村淳二(朴)、森功至(政二)、青野武(英造)ほか
映画「はだしのゲン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「はだしのゲン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「はだしのゲン」解説
この解説記事には映画「はだしのゲン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
はだしのゲンのネタバレあらすじ:起
太平洋戦争が劣勢になってきた広島ではゲンは父の大吉、母の君江、弟の進次、姉の英子と暮らしていました。町は出征の祝いや、すいとんの配給などいつもの風景でした。父の大吉は反戦思想で、周囲から村八分の扱いを受けていました。また君江のお腹には子供が宿っていました。寝静まった頃、空襲警報が鳴り一家は逃げました。しかし広島だけは攻撃されず、大吉はおかしいと話しました。母の君江がめまいで倒れました。大したことは無く栄養のあるものを食べれば治ると医者が言いました。ゲンは進次とコイを盗んだりして君江に食べさせました。そのころ原爆を積んだB-29が広島に向かっていました。
はだしのゲンのネタバレあらすじ:承
学校に向かっていたゲンは、空を飛ぶB-29を見ていました。空襲警報が鳴らないはどうして?と思っていました。学校の校門の前で落としたものを拾おうとかがんだ時、閃光が走りました。ゲンは門の陰に入り助かりました。まともに閃光を受けた人たちは、焼け死ぬ人、焼けて皮の剥がれた人と凄惨な光景となりました。ゲンは家に走って帰りました。父の大吉と英子と進次が倒壊した家の下敷きになっています。助けてと叫ぶ声に火の手が近づいています。父の大吉が君江にゲンと逃げてお腹の子供と生き延びろと話ました。そしてゲンに大吉が『お母ちゃんとお腹の子供をワシの代わりに守れ』と叫んだあと火が燃え移り3人は亡くなりました。
はだしのゲンのネタバレあらすじ:転
その後黒い雨が降り始めました。君江は子供を産み、ゲンとの3人の生活が始まりました。周りは焼けただれた死体と、生き延びた人たちのうめき声がしていました。昼間ゲンは食料を探しに街へ出ました、消防隊員が死体を回収していました。そして弟の進次そっくりの隆太という男の子と会い家に連れて帰りました。隆太を弟として一緒に生活することになりました。二人は街で食糧と赤ん坊のミルク代を稼ぐため仕事を探しました。すると一人の金持ちの紳士が仕事をくれました。ウジ虫とハエにまみれた弟の世話をしろという事でした。ゲンは逆に弟を叱りつけ、励ましました。これにより喜んだ兄がお金をくれ、赤ん坊のミルクを買って帰りました。しかし帰ると赤ん坊は死んでいました。
はだしのゲンの結末
死んだ赤ん坊を必死で泣きながら起こそうとするゲンを見て君江と隆太は泣き崩れました。赤ん坊を守れなかったゲンは死んだ父と姉、弟に謝りました。ゲンの放射能で頭の毛のなくなった頭を隠す為にかぶっていた帽子が飛びました。帽子を拾った隆太が地面から麦の芽が出ているのを見つけました。ゲンは大吉に麦はどんな状態でもまっすぐ元気に伸びるという事を聞いたことを思い出しました。そしてゲンの頭にも毛が生えていました。二人は勇気づけられ元気になりました。ゲンは木で軍艦を作り燈篭をつけました。火を燈し夕暮れの川に流しました。母の君江が手を合わし、ゲンと隆太はそれをずっと見つめていました。
「はだしのゲン」感想・レビュー
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私は小学5年生の頃にはだしのゲンを観ました。トラウマになりました。1番衝撃のシーンは服がボロボロになって目が飛び出したりそして最も恐ろしかったのは死んでしまった人を足で車に乗せて沢山の死体をトラックに乗せていました。昔は戦争があって大変だったけど今は戦争をしない日本になって欲しいと思います。今は平和だなと思いました。大人になっても怖いです。
小学生の時に観て、今でもトラウマな映画です。大人になって観るとまた違うのかなとも思います。原爆によって人間がどろどろにとけたり、目が飛び出したり、うじが体にわいたり・・・というシーンも衝撃的でしたが、一番怖かったのが、ゲンの母親が自分の子供を亡くして気が狂ってしまい、大声で笑いだすシーンでした。子供だった私は、ショックなことが起こった時、怒ったり悲しんだりするというのは知っていたけど、もっと追い詰められると笑うのだということは知らなくて、とても恐ろしく思いました。大人になった今ならその気持ちもわかる気がします。