EVA エヴァの紹介:2018年フランス映画。あるきっかけで娼婦エヴァと知り合った作家のベルトラン。謎めいて実体の掴めないエヴァに、一瞬で惹かれてしまう。夫を前に妻としての顔を持つ一方で、客たちからお金を取る高級娼婦の顔を持つエヴァ。一体彼女は何者なのか?ベルトランは次作のプレッシャーから逃げるようにエヴァにのめり込んでいく。結婚を控えた婚約者カロリーヌの存在がありながらも、エヴァの魅力に堕ち破滅の道を一気に突き進む。原作は英国の人気作家ジェームズ・ハドリー・チェイスの小説『悪女イヴ』。
監督:ブノワ・ジャコー 出演:イザベル・ユペール(エヴァ・マーラン)、ギャスパー・ウリエル(ベルトラン・バラデ)、ジュリア・ロイ(カロリース)、マルク・バルべ(ジョルジュ・マーラン)、 リシャール・ベリ(レジス・グラン)ほか
映画「EVA エヴァ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「EVA エヴァ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
エヴァの予告編 動画
映画「EVA エヴァ」解説
この解説記事には映画「EVA エヴァ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
EVA エヴァのネタバレあらすじ:起
ある街の小さなアパート。1人の英国人の老人を訪ね、ベルトランがやってきました。老人は戯曲『パスワード』を書き上げたところだと話します。ベルトランは老人を慣れた手つきで風呂に入れてあげると、老人から「お前も一緒に入れ」と言われバスローブのポケットに入っていた多額の紙幣を差し出されました。受け取りながらも困惑するベルトラン。すると突然、老人は苦しみ始め、ほどなくしてバスタブに沈んでいきました。ベルトランはそれをただ冷静に見届け、机に置いてあった完成したばかりの原稿を持ち去っていきます。他人の戯曲を自分の作品として発表したベルトランは一躍成功を掴んでいきます。それによりパトロンのレジスを始めとして、観客や世間からも当然のように次作を期待されますが、全くアイディアは浮ばずペンは進みません。婚約者のカロリーヌからの期待の言葉でさえ疎ましく感じていきます。破産をするかもしれないと弱音を吐くベルトランに、カロリーヌは両親がアヌシーに持つ別荘を執筆の場として提供しました。
EVA エヴァのネタバレあらすじ:承
ベルトランが別荘に到着すると、そこには見知らぬ男女が先客としていました。吹雪で娼婦と立ち往生したため、窓ガラスを割って勝手に入ったと言い訳をする男。腹を立てたベルトランは男を追い出し、バスタブにつかっていた女性にも文句を言いに行きます。しかしベルトランはこの女の姿に一瞬にして心を奪われてしまいました。風呂から上がった女に迫ろうとしたベルトランでしたが、頭を殴られ気を失ってしまいました。後日、とあるホテルのカジノでベルトランは女を見かけると、彼女は連絡先の書かれたカードを渡してきました。カードには「エヴァ」と名前が書かれていました。後日エヴァと連絡を取り、エトラ通り12番にある彼女の自宅へ行ったベルトラン。自宅は豪邸でした。聞けばエヴァには夫ジョルジュがおり、美術商でしばらく家を空けていると言います。しかし、それも嘘か真実か定かではなく、ベルトランはエヴァの謎めいたところに惹かれて始めていきます。
EVA エヴァのネタバレあらすじ:転
一方、彼を献身的に支えるカロリーヌは、女の影に気付き次第に距離を置かれていることを感じ始めます。レジスも次々に舞台の公演スケジュールを固めていき、次作について尋ねてきます。ベルトランは、謎めいた娼婦に恋に落ちる話を書いていると伝え、レジスにエヴァの存在を明かしたのでした。そんなある日、化粧気のないエヴァは刑務所に現れ面会を待っています。相手は夫のジョルジュでした。夫の手を握り優しい笑みで包むエヴァは、仮釈放にむけて様々な人と掛け合っていることを告げます。ベルトランの心が離れていくことに焦りを感じているカロリーヌは、「レジスと寝た」と冗談にもならないようなことを言い出しベルトランの気を引こうとします。結婚の話を進るために両親と引き合わせますが、その間も電話を気にするベルトランをカロリーヌは見ていました。彼は自身とエヴァの関係性を戯曲として書いていきます。戯曲を記すことに気持ちを入れる一方で、現実にそれを重ねエヴァの前で次第に言動に狂気が帯びていきます。
EVA エヴァの結末
ある日、エヴァの電話が鳴りました。相手はベルトランのパトロン、レジスでした。友人の紹介とだけ伝えたレジスはジャン・ルイと偽名を告げ相手をしてほしいと現れます。お金を受け取りベッドに横になるエヴァでしたが、レジスは何もせず婚約者がいる若い娘と寝たことを話し始めました。ところが後日、カロリーヌのもとへレジスが突然発作で危篤状態にあるという知らせを受けます。急いで駆けつけましたが間に合いませんでした。悲しみに沈むカロリーヌはベルトランへ知らせるためにアヌシーの別荘へ向かうと、そこにいたのはベルトランではなくエヴァだったのです。ベルトランはエヴァと2人で旅行を計画し、この別荘で落ち合うことにしていたのです。後で到着し、事態を知ったベルトラン。嵌められたと怒り狂うエヴァを途中まで車で送ると、崖から落ちたカロリーヌの車を見つけます。それでもベルトランは、後日エヴァのもとを訪れます。しかし、そこには夫のジョルジュがいました。ジョルジュから暴行を受け、ベルトランは病院でうつろに目を覚まします。ベッドにはエヴァが立っており、そっと耳もとで「これ以上つきまとわないで」と言い去っていくのでした。しばらく日が経ち、友人とジョルジュの3人でカフェを楽しむエヴァ。ジョルジュが電話をしている隙にテーブルへ向かってきたのは、ベルトランでした。来ないでと言わんばかりに小さく首をふるエヴァに、小さく微笑み返すベルトランでした。
以上、エヴァのあらすじと結末でした。
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