ポワゾンの紹介:2001年アメリカ映画。ウィリアム・アイリッシュの『暗闇へのワルツ』を原作とする作品で、1969年に映画化された『暗くなるまでこの恋を』をリメイクした官能サスペンスです。19世紀末の中南米を舞台に、若き実業家と美貌の女詐欺師との危険な恋の行方を描きます。
監督:マイケル・クリストファー 出演者:アントニオ・バンデラス(ルイス・バーガス)、アンジェリーナ・ジョリー(ジュリア・ラッセル/ボニー・カッスル)、トーマス・ジェーン(ビリー/ウォルター・ダウンズ/メフィスト)、ジャック・トンプソン(アラン・ジョーダン)、グレゴリー・イッツェン(ワース大佐)ほか
映画「ポワゾン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ポワゾン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ポワゾンの予告編 動画
映画「ポワゾン」解説
この解説記事には映画「ポワゾン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ポワゾンのネタバレあらすじ:起
19世紀末、まだスペインの支配下にあった頃のキューバ・ハバナ。監獄で処刑を待つ一人の女性が、修道士にこれまでの自らの過去を語り始めました…。
チリ・サンチアゴでコーヒー輸出商社を経営する若き裕福な事業家のルイス・バーガス(アントニオ・バンデラス)は、独身生活にピリオドを打つべく、新聞に花嫁募集の広告を出しました。やがて広告を見たという一人のアメリカ人女性と幾度かの文通を交わし、実際にサンチアゴに来てもらうことにしました。ところが、サンチアゴの港に降り立ったその女性、ジュリア・ラッセル(アンジェリーナ・ジョリー)は、あらかじめもらっていた写真とは別人の美貌の持ち主美人でした。ジュリアいわく、外見だけで判断されたくなかったので代わりに叔母の写真を送ったのだというのです。ルイスもまた、広告の記述では自身の会社の平社員であるように装っており、これも財産目当ての女性を防ぐ意味合いのあることでした。ルイスとジュリアは互いに信頼し合うことを誓い、二人はその日のうちに教会で結婚式を挙げ、激しく情熱的に肉体を求め合いました。
ポワゾンのネタバレあらすじ:承
ルイスは周囲の心配をよそにジュリアへの愛に溺れていき、彼女へ全てを捧げたい一心から全財産を共同することにしました。しかし、そんなある日、ルイスの元に、アメリカにいるジュリアの姉エミリー(コーデリア・リチャーズ)から手紙が届きました。サンチアゴに行ってから随分経つのにジュリアは全く手紙を1枚もよこしてくれないことに心配しての手紙でした。ルイスはジュリアが姉を嫌っていることを知ってはいましたが、それでもジュリアに返事を書くように諭し、ジュリアはルイス経由で手紙を書くことにしました。
それから数週間後、ルイスのもとにエミリーが直接訪ねてきました。エミリーはジュリアを探すために私立探偵ウォルター・ダウンズ(トーマス・ジェーン)を雇っていました。エミリーが言うには、ジュリアが書いたという手紙は彼女の筆跡ではないということでした。事情を知ったルイスは慌てて自宅に戻ると、そこにはジュリアの姿はどこにもなく、結婚指輪だけが残されていました。しかも、ルイスがジュリアと共同化していた銀行口座からは預金のほぼ全てが引き出されていました。
ポワゾンのネタバレあらすじ:転
全てを奪われたルイスはジュリアへの復讐を誓い、ダウンズに協力を依頼してジュリアの行方を追う決意を固めましたが、それでもなお心の片隅にはまだジュリアへの想いが残っていました。
ルイスはある街でようやくジュリアを見つけましたが復讐することはできず、ルイスを本気で愛しているという彼女の言葉を鵜呑みにして寄りを戻してしまいました。しかし、ジュリアの正体は女詐欺師のボニー・カッスルであり、ダウンズの正体はボニーの相棒であり恋人でもあるビリーで、ボニーとビリーは最初からルイスを騙すつもりだったのです。
そんなルイスに、ビリーはボニーを警察に突き出すと揺さぶりをかけました。ビリーと揉み合ったルイスは咄嗟に銃でビリーを撃ってしまい、ビリーが死んだものと思い込んだルイスはボニーとともに逃げ出しました。しかし、ルイスの銃はビリーがあらかじめ空砲にすり替えており、ビリーはルイスを追いつめるためにわざと死んだ振りをしていたのです。ビリーはボニーに対し、ルイスから奪った金を使い切ったうえで更に金を絞り出させるよう迫りました。追い詰められたルイスはとうとう自分の会社を整理してしまい、何とか金を作りました。
ポワゾンの結末
そんなある夜、ルイスはボニーとビリーの密会を目撃してしまいます。しかも二人はルイスを殺そうと目論んでいたのです。意を決したルイスはボニーに「目の前のありのままの君を愛している。良い女だろうが、悪い女だろうがそんな事はどうでもいい。生涯愛したのは君だけだ」と愛を告げると、彼女が用意していた毒入りコーヒーを分かった上で飲みました。もがき苦しむルイスを連れて逃げようとしたボニーの前にビリーが現れ、彼女を連れ去ろうとしました。ルイスは今度こそは実弾の入った銃でビリーを撃ち、そこに警察が駆け付けるとボニーはルイスから銃を奪い、警官らの目の前でビリーにとどめを刺しました。「死なないで!愛しているわ!」ルイスはボニーの腕の中で力尽きました…。
全てを語りつくしたボニーは処刑台に連れていかれました。しかし、執行官がいざ刑を執行しようとしたところ、何と修道士が彼女の身代わりとなっており、ボニーをはまんまと逃げおおせていたのです。
時は流れ、一命を取り留めていたルイスはボニーとともにモロッコにいました。この地でいかさまギャンブラーとして暮らしていたルイスは、ポーカーをしながら「では話しましょうか。だれがどうやってここまで来たか。とても面白い話です。言いたい事はただ一つ。彼女を一目見た時から愛していた。どんな代償を払っても決して前から逃げてはいけない」と語りました。
以上、映画「ポワゾン」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する