あの胸にもういちどの紹介:1968年イギリス,フランス映画。退屈な夫との刺激のない田舎暮らしに辟易した若妻が、かつて自由と快楽を教えられた男のもとへバイクを走らせる。独特の色使いによる映像とラストシーンが印象的。
監督:ジャック・カーディフ 出演:マリアンヌ・フェイスフル(レベッカ)、アラン・ドロン(ダニエル)、ロジャー・マットン(レイモンド)、マリウス・ゴーリング(レベッカの父親)、カトリーヌ・ジュールダン(カトリーヌ)、ほか
映画「あの胸にもういちど」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「あの胸にもういちど」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
あの胸にもういちどの予告編 動画
映画「あの胸にもういちど」解説
この解説記事には映画「あの胸にもういちど」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
あの胸にもういちどのネタバレあらすじ:起・退屈な結婚
フランスの田舎町に暮らすレベッカ(マリアンヌ・フェイスフル)は結婚2か月だが、墓場と兵営だけの陰鬱な町と、優しいだけの退屈な夫に辟易していた。
ある朝、夫レイモンド(ロジャー・マットン)の隣で目を覚ましたレベッカは夢に触発されて、いてもたってもいられず、素肌に革のライダースーツをまとうと、愛車のハーレーにまたがり、ドイツのハイデルベルクへ向かう。彼女に自由と快楽を教えた男ダニエル(アラン・ドロン)のもとへ。
あの胸にもういちどのネタバレあらすじ:承・初めての快楽
結婚前、レイモンドとスキー旅行に出かけたレベッカは、ホテルのバーで自分を見つめる視線に気づく。バーカウンターにいたその男はレベッカの父(マリウス・ゴーリング)が営む書店の顧客で、ハイデルベルクの大学教授ダニエルだった。
その晩、レイモンドが部屋にやってくるが、その気になれなかったレベッカは寝たフリをして彼を拒む。しばらくするとバルコニーから男が入り込み、レベッカを荒々しく抱くと、何も言わず去って行った。
レベッカはこれまでにない快感に、相手はレイモンドではなく、ダニエルだと確信する。
2週間後、書店でレベッカはダニエルに再会、バイカーである彼とのタンデムツーリングと情事を楽しむ。その後もダニエルとの逢瀬は続き、バイクの乗り方を教わったレベッカはダニエルから結婚祝いとしてバイクをプレゼントされる。
そのバイクでレベッカは以前にもダニエルに抱かれるため、ハイデルベルクへ行っていた。
あの胸にもういちどのネタバレあらすじ:転・自由恋愛主義者
ダニエルとの日々を思い起こしながらレベッカは国境を越え、逸る気持ちに掻き立てられながら走り続ける。途中のカフェで休憩を取った彼女はそこでキルシュを口にすると、アルコールでやや感傷的になったレベッカは、ダニエルは愛と結婚を無意味とする自由恋愛主義者で決して自分を愛さないことを再認識する。
手元にあった新聞紙にダニエルへの別れの言葉を書いてみるが、すぐに消し、レイモンドへの別れの言葉に変える。それを丸めて捨てると、レベッカは再びバイクを走らせる。
あの胸にもういちどの結末:夢見た先に
レベッカはダニエルに夢中だった。たとえ相手に愛がなくても彼女の全ては彼のものだった。風を切り、スピード感に酔いしれるレベッカ。ダニエルとの情事を思い浮かべて恍惚となるが、そんな彼女には車線変更をするトラックは目に入らなかった。
目の前に現れたトラックに弾き飛ばされたレベッカはバイクから放り投げられ、対向車のフロントガラスに突っ込む。
ハイデルベルクに重々しい鐘の音が響き渡っていた。
以上、映画「あの胸にもういちど」のあらすじと結末でした。
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