若草物語の紹介:1964年日本映画。芦川いづみ、浅丘ルリ子、吉永小百合、和泉雅子といった当時の日活四大女優が共演したラブストーリーです。ルイーザ・メイ・オルコット原作の著名な作品とは関係のない、『風と樹と空と』などを手掛けた三木克巳の脚本によるオリジナルストーリーです。後妻を迎えた父に反発して上京した四姉妹がそれぞれの恋愛や生き方を通じて成長していく姿を描きます。
監督:森永健次郎 出演者:芦川いづみ(瀬川早苗)、浅丘ルリ子(高村由紀)、吉永小百合(高村しずか)、和泉雅子(高村チエコ)、浜田光夫(矢坂次郎)、杉山俊夫(山本和雄)、和田浩治(野沢圭一)、山内賢(河野健吉)、伊藤雄之助(高村勇造)、東恵美子(高村弘子)、清水将夫(野沢章二郎)ほか
映画「若草物語(1964年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「若草物語(1964年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
若草物語の予告編 動画
映画「若草物語(1964年)」解説
この解説記事には映画「若草物語(1964年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
若草物語のネタバレあらすじ:起
大阪に住む高村家の四姉妹のうち次女・由紀(浅丘ルリ子)、三女・しずか(吉永小百合)、四女・チエコ(和泉雅子)が羽田空港に降り立ちました。彼女たちは父・勇造(伊藤雄之助)が年の離れた若い後妻の弘子(東恵美子)をめとったことに反発して家を飛び出し、伊丹空港から東京で結婚生活を送っている長女・瀬川早苗(芦川いづみ)の住む団地へ向かうことにしたのです。
三人は羽田でポルシェを乗り回している青年・野沢圭一(和田浩治)に声を掛けられ、圭一に早苗夫妻の住む団地まで送ってもらいました。早苗に何の連絡も入れずに来た三人はそのまま早苗の狭い家に居候を始め、早苗は仕方なく貯金を崩して三人が住むアパートを用意してあげました。
若草物語のネタバレあらすじ:承
程なくして、由紀としずかはデパートに就職が決まりました。由紀としずかが初仕事を終えた帰り、偶然にも由紀の幼馴染で今ではテレビの報道カメラマンをしている矢坂次郎(浜田光夫)と再会しました。昔よりも見違えるほどに成長し、今では連日事件を追いかけている矢坂に由紀は胸の高鳴りを感じました。
それからというもの、矢坂は度々姉妹の家を訪ねては交流を深めていくようになっていきました。
一方のチエ子は試験に落ちたことを機に、姉たちに内緒でアルサロ(アルバイトサロン、今でいうところの水商売)で働き始めました。しかし、その頃からチエ子は酒浸りになり、度々深夜遅く帰宅しては姉たちに咎められました。しかし、チエ子は全く聞く耳を持たず、仕事も結局長続きしませんでした。
若草物語のネタバレあらすじ:転
三人が東京での暮らしにも慣れてきたある日、三人と次郎、それにチエ子の友人の河野健吉(山内賢)らは連れだってスキー旅行へと出かけました。大阪育ちの三姉妹は雪遊びを楽しんでいましたが、途中で次郎は取材の仕事が入ったため一人帰って行きました。
そんな時、三姉妹は以前羽田空港から早苗の団地まで送ってもらった圭一と再会し、彼の別荘に招待されました。圭一は資産家の息子であり、この日はたまたま休暇で訪れていたということでした。
圭一の別荘は貧しい姉妹が今まで見たこともないような高価な調度品などで囲まれていました。圭一はどうやら次郎の不在を寂しく思う由紀に気持ちがあるようでした。
やがて三姉妹がスキー旅行を終えて東京に戻った翌日、何と勇造が大阪からやってきて早苗の団地に転がり込んできました。聞くところによると妻・弘子と喧嘩をして飛び出してきたというのです。元々後妻を迎えることに反対していた早苗と由紀は呆れて勇造を責め立て、チエ子は我関せずと黙認を決め込み、しずかは唯一人勇造を庇いました。
その後、勇造は大阪へ帰っていきましたが、姉たちの薄情ぶりに憤りを感じたしずかは姉たちの元を飛び出して次郎のアパートに転がり込みました。
若草物語の結末
翌日、次郎のアパートを訪れた由紀は、そこにしずかがいることに気付いて激しい嫉妬心を募らせました。由紀と恋仲である次郎はただしずかを泊めてあげただけであり、この時は由紀も次郎の謝罪を受け入れて機嫌を戻したのですが、今度は実は密かに次郎に想いを寄せていたしずかが面白くありません。
この頃、次郎の同僚である山本和雄(杉山俊夫)はしずかに想いを寄せていたのですが、しずかはどうしても次郎への想いを捨てきれず、半ば強引に連日取材で忙しい次郎に帯同したりしていました。
更にはすっかり由紀に惚れ込んでしまった圭一は度々彼女の前に現れるようになり、これにはさすがにしずかも次郎のことを大切にしてあげてほしいと由紀に苦言を呈するほどでした。ところが、圭一の由紀への想いは更に加速していき、とうとう由紀を自宅に招いてプロポーズしますが、由紀はこの時は回答を保留しました。
しかし、次郎はどうしても仕事優先の生活を改めることはできず、圭一も猛烈にアプローチしていたことから、由紀は悩んだ末に次郎と別れて圭一と婚約することにしました。フラれた次郎は慰めるしずかに「由紀ちゃんの気持はわかる」と言いながら酒をあおりました。
数日後、由紀は圭一と共に新婚旅行に出かけ、しずかは瀬戸内海へ長期出張に向かった次郎の後を追って旅立っていきました。結局東京には早苗とチエ子が残されました。親の決めた相手と結婚した早苗は恋愛に情熱を傾ける由紀としずかを羨ましく思いつつも家庭を守っていくことを誓い、チエ子は相変わらず自由気ままな日々を過ごすことにしました。
以上、映画「若草物語」のあらすじと結末でした。
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