クロースの紹介:2019年スペイン映画。郵便局長の息子ジャスパーは働かなくても親がお金持ちなので全く真面目に働こうとしません。それに怒った父親が世界一争いが絶えない町、スミレンズブルクに無理やりジャスパーを郵便配達員として派遣します。6000通の手紙を配達すれば元の生活に戻れます。最初はそれを理由に働いていましたが、クロースという大男と出会い、町の子供たちにおもちゃを配達し続けることで、ジャスパーの心情にも変化が表れます。第92回アカデミー賞長編アニメ映画賞にNetflix作品からノミネートされた、心温まるクリスマスファミリー映画です。子供に「サンタクロースはサンタクロースになる前に何をやっていたの?」との質問を受けたら是非こちらを一緒に鑑賞してください。
監督:セルジオ・パブロス 声優:ジェイソン・シュワルツマン/内山昂輝(ジャスパー)、J.K.シモンズ/玄田哲章(クロース)、ラシダ・ジョーンズ/中村千絵(アルバ)、ノーム・マクドナルド/斉藤次郎(モーゲンス)、ほか
映画「クロース」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クロース」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クロースの予告編 動画
映画「クロース」解説
この解説記事には映画「クロース」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クロースのネタバレあらすじ:起
ジャスパーは郵便局長を父親に持つおぼっちゃまです。お金持ちがゆえにぐうたらな性格で、郵便アカデミーに親のコネで通わせてもらっても真面目に取り組みません。
堪忍袋の緒が切れた父親は、ジャスパーをスミレンズブルクの配達員に任命します。その町はクラム族とエリングボー族の争いが絶えない寂れた極寒の地です。一年間に6000通の手紙を届けたら戻ってきて良いと言われます。
ジャスパーはなんとしてでもこの町から早く出たいと思いました。
ジャスパーはアルバという女性と出会います。彼女は学校の先生を目指してこの町にやってきましたが、子供たちは誰も学校に来ず、魚屋として貯金をして、この町を早く出たいと思っていました。
クロースのネタバレあらすじ:承
ジャスパーは早速手紙を各家庭から回収しようとしますが、手紙を出すような人たちはいません。途方に暮れているジャスパーは、町のはずれにも足を運ぶことにします。すると、そこの家にはたくさんのおもちゃがあり、体の大きな男が住んでいました。その男が怖くなったジャスパーは急いで家に帰ります。
そのときにジャスパーは、子供が落とした絵をその大男の元に忘れてしまいます。その絵を見た大男、彼はおもちゃ職人で名前はクロース。彼はジャスパーにその絵を描いた子供に小包を届けてほしいと頼みます。ジャスパーがそれを届けると中身はおもちゃで、その男の子はとても喜びました。
それからというもの、手紙を書くとクロースがおもちゃを届けてくれるとの噂が町中に広がりました。ジャスパーはこれを利用して、早く6000通を達成しようと、子供たちに手紙をどんどん依頼します。
その頃にはジャスパーはクロースに対する誤解も解けて、一緒におもちゃを届けるほどの関係になりました。これをきっかけに、手紙を書くために字を学びたいという子供が増えてきます。アルバは自分の貯金をはたいて教室をリフォームして、教育に専念し始めます。
クロースのネタバレあらすじ:転
ある日、ジャスパーを負け犬呼ばわりした子供が、手紙を出したのにおもちゃが届かなかったとジャスパーに文句を言いにきました。そしてジャスパーはいい子じゃないとおもちゃはもらえないと言いました。
その噂がたちまち広まり、子供たちはおもちゃをもらうために良いことをしようと努力をしました。これをきっかけに町では争いが減り、明るい雰囲気になっていきました。しかし、それをクラム族とエリングボー族の代表者たちがよく思っていません。争いの伝統を絶やさないように策を練ります。
クロースの家にあったおもちゃの在庫は、みるみるうちになくなっていきます。ジャスパーがクリスマスに向けてもっとおもちゃを作ってほしいとクロースに頼むと、クロースは拒否をします。クロースには妻がおり、いつか生まれてくる子供のためにおもちゃを作り続けていました。しかし、子供は生まれてくることはなく、妻は病気で亡くなってしまいました。妻がいない今、クロースにはおもちゃを作り続ける動機はありませんでした。
クロースはそう考えていましたが、町の子供たちの笑顔を見て気持ちが変わります。クリスマスに向けて準備をしようとはりきり始めます。
クロースの結末
最初は早くこの町を出るために頑張っていたジャスパーでしたが、今は町のみんなのためを思って行動をしています。クロースとアルバや町の人と、クリスマスの準備をすることによって絆が深まっていきます。
その頃、6000通のノルマを達成したらジャスパーはこの町からいなくなると知ったクラム族とエリングボー族の代表者たちは、手紙を量産してジャスパーの父親に報告します。
父親はクリスマスイブの夜に迎えに来て、ジャスパーを連れて帰ろうとします。ジャスパーが町に来た理由を知ったクロースやアルバたちは、裏切りの目でジャスパーを見つめます。上品な生活に戻りたくてみんなを騙したと思われてしまいました。
しかし、ジャスパーは父親に本当のことを説明して、ここに残りたいという意思を示すと、誇らしいと言われ、ハグをされました。ジャスパーは急いでクロースたちのもとへ戻ると、クラム族とエリングボー族の代表者たちがおもちゃを盗もうとしていました。
ジャスパーとクロースはそのおもちゃを載せてソリで逃げます。しかし、おもちゃは崖の下に落ちていってしまいました。残念がるジャスパーでしたが、実はそれはダミーのおもちゃで、本物のおもちゃは別のところに確保してありました。そして無事に子供たちに、クリスマスプレゼントは配られました。
時が経ち、この町は平和になりました。ジャスパーとアルバは結婚し2人の子供を授かります。あれ以来、クリスマスの時期にはたくさんの手紙が届きました。12年目のある日、クロースは妻の元へと旅立ちました。そしてクロースはクリスマスの時だけ現れるようになりました。
以上、映画「クロース」のあらすじと結末でした。
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