マイウェイ 12,000キロの真実の紹介:2011年韓国映画。日本統治下の京城で出会った日本人少年と、朝鮮人少年は共にマラソンのライバルとして戦いながら成長しました。しかし第二次世界大戦に突入すると、同じ日本兵として上官と兵士として戦うことになりました。やがて戦火が悪化し始め、二人の関係はどんどん崩れていました…という内容の韓国映画です。韓国側から見た日本統治時代の映画として賛否の多かった超大作です。
監督:カン・ジェギュ 出演者:オダギリジョー(長谷川辰雄)、チャン・ドンゴン(キム・ジュンシク)、ファン・ビンビン(シュエライ)、キム・イングォン(イ・ジョンデ)、夏八木勲(辰雄の祖父)、鶴見辰吾(高倉誠司)、山本太郎(野田)、佐野史郎(辰雄の父)、中村久美(辰雄の母)、イ・ヨニ(キム・ウンス)、白竜(陸上連盟総裁)ほか
映画「マイウェイ 12,000キロの真実」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マイウェイ 12,000キロの真実」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マイウェイ 12,000キロの真実の予告編 動画
映画「マイウェイ 12,000キロの真実」解説
この解説記事には映画「マイウェイ 12,000キロの真実」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マイウェイ 12,000キロの真実のネタバレあらすじ:起
1928年、日本統治下の朝鮮の京城に日本から長谷川辰雄が両親に連れられてやってきました。辰雄の祖父は軍の幹部で、京城に朝鮮人の使用人を多数従えて暮らしていました。走るのが得意だと言う辰雄に、使用人の子供のジュンシクが競争しようと言い出しました。そして二人の少年は路上で競争を始めました。
その後、辰雄とジュンシクはマラソンのライバルとして競い合い、学生になりました。辰雄のマラソン大会優勝パーティーが開かれた時、一人の朝鮮学生がプレゼントを渡しに来ました。ジュンシクの父が受け取り、辰雄の祖父に渡しました。辰雄が開けると祖父は即座に爆弾だとわかり、自分が爆弾を抱えて爆死し、辰雄を守りました。この事件でジュンシクら一家は長谷川の家を追い出されました。1938年ジュンシクは街で人力車を引いていました。
その人力車に乗ったのは朝鮮のマラソンランナーの英雄のソンギジョンでした。ソンギジョンが反日的な行動をしたことで、朝鮮人は日本代表選手に選ばれなくなっていました。陸連に向かったジュンシクは、ソンギジョンが陸連に抗議する姿を見ました。やがて、ジュンシクに東京オリンピック選考マラソン大会への出場が認められました。
マイウェイ 12,000キロの真実のネタバレあらすじ:承
マラソン大会が始まりました。多数の日本選手の中に混じったジュンシクは最後の最後にスパートをかけました。すると辰雄を勝たせるため木村たちが進路妨害を始めました。逆にジュンシクが木村を突き飛ばし、1位でゴールし、優勝しました。しかし結果は辰雄が優勝し、ジュンシクは進路妨害として失格になりました。怒ったジュンシクが陸連総裁に猛抗議をすると、親友のジョンデらが加勢し、さらに大勢の朝鮮人が暴徒化しました。
日本軍によって沈静化されジュンシクらは逮捕され、懲罰として日本兵として戦場に送り込まれました。そこはソ連軍とモンゴル軍の連合軍と日本軍が戦っていました。ジュンシクらは日本兵の上官に見下され続ける中、戦場で日本兵だけを狙う中国人女性を捕虜にしました。名前はシュエライで、日本兵に母と一緒にレイプされたことで日本兵だけを狙っていました。
やりたい放題の高倉大佐の元に、長谷川大佐がやって来ました。長谷川大佐はあの辰雄でした。辰雄は高倉に2等兵への降格を命じて切腹させました。そして、この部隊は自分が指揮をとると言いました。辰雄は朝鮮人兵士の自由を奪いました。そして50人の特攻隊の選抜を行いました。ジュンシクやジョンデらの朝鮮人は全員選ばれました。そして辰雄は50人に、明日は全員爆弾を持って突撃せよと命じました。
マイウェイ 12,000キロの真実のネタバレあらすじ:転
明日には死ぬことになると思ったジュンシクらは、深夜、シュエライを助けて逃げることにしました。川に浮かべた船に乗り込みますが、夜明け前の丘にソ連軍の戦車が多数見えました。更に逃亡が見つかり、ゼロ戦がやって来ました。シュエライが一機撃墜しますが、撃たれて死にました。ジュンシクは一人で基地に戻り、辰雄にソ連軍の奇襲を知らせました。辰雄は全員に突撃を命じました。戦車に轢かれながら自爆するなど、完全な特攻でした。ソ連軍の完全優位の中、逃げ出す日本兵を辰雄は射殺し始めました。
やがて辰雄やジュンシク、ジョンデらはソ連軍の捕虜になりました。ソ連軍はジョンデを捕虜の班長に任命しました。ジョンデは今まで上官だった辰雄や野田に暴行を加え始めました。そして反乱者を報告し、処刑させました。やがて同じ朝鮮人たちもジョンデに反感を持ち始め、捕虜同士の暴動が起りました。しかしソ連軍に鎮圧され、反乱者の処刑が始まりました。
その時、ソ連とドイツが戦闘を開始したという情報が飛び込みました。上官はソ連兵士として戦うなら処刑しないと言い、辰雄やジュンシクらはソ連兵として戦地に向かいました。ドイツ軍の攻勢でひるんだソ連兵士たちが逃げ始めました。その時、上官が逃げる自軍の兵士を射殺し始めました。この光景に自分の姿をだぶらせた辰雄はジュンシクと二人で戦場から逃げ去りました。
マイウェイ 12,000キロの真実の結末
二人はドイツ兵の軍服を着てドイツ軍の村に着きました。二人は別々捕らわれ、やがてノルマンディに送られました。そこにジュンシクを見つけた辰雄が話しかけると、ジュンシクは戦闘時の爆発で耳が聞こえなくなっていました。この地で、二人は過去を精算して友情が結ばれました。
ドイツ軍は居心地は良いものの、一部外国人兵士たちが脱走の計画を立てていました。脱走は銃殺刑でしたが、辰雄とジュンシクも加わり、戦地へ向かう前夜に決行されました。予定通りに抜け出すも、上空は連合軍の戦闘機が飛び交い、空爆が始まりました。更に海上には戦艦が多数来ていて、砲弾を浴びせ始めました。そして戦艦から多数の兵士が上陸してきました。辰雄とジュンシクはマシンガン部隊として銃撃に参加しました。しかし圧倒的多数の連合軍に攻め込まれ、逃げ出しました。
逃げる途中、ジュンシクが撃たれました。息絶え絶えのジュンシクは辰雄に自分のネームプレートを渡しました。「日本人とわかったら殺されるから、ジュンシクとして生きろ」と言い、さらに「もう一回走りたかった」と言って息を引き取りました。ジュンシクを抱きかかえて泣く辰雄の周りには、多数の連合軍兵士がいました。
その後、辰雄はジュンシクとしてマラソン大会に参加していました。傍らには一緒に走るジュンシクの姿を浮かべていました。
以上、映画「マイウェイ 12,000キロの真実」のあらすじと結末でした。
マイウェイ 12,000キロの真実のレビュー・感想
戦争という残酷な現実の中、対立する関係である二人が友達になる。この映画は、朝鮮人と日本人という対立関係で出会った二人だったが、それよりもお互い一生のライバルだと思いながら成長してきた。どこの国の人とかは関係なく人と人としての関係だったことがわかります。この映画をみて、人は先入観で判断することなく自分が直接見て感じたうえで人に関わるべきだと思いました。
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