レベッカの紹介:2020年イギリス映画。映画界の巨匠アルフレッド・ヒッチコック監督の『レベッカ』(1940年)のリメイク版がNetflixオリジナル映画として登場。イギリス人作家ダフネ・デュ・モーリアが原作。お金持ちの使用人として働きながら旅をしていたある女性は、富豪のマキシムと出会い、恋に落ちます。マキシムは妻のレベッカを亡くしており、レベッカという存在がその女性をじわじわと苦しめていきます。『シンデレラ』『ベイビー・ドライバー』と近年数々の話題作に出演するリリー・ジェームズがレベッカを演じ『君の名前で僕を呼んで』でオリバー役を務めたアーミー・ハマーがマキシムを演じます。
監督:ベン・ウィートリー 出演:リリー・ジェームズ(ミセス・ド・ウィンター)、アーミー・ハマー(マキシム・ド・ウィンター)、クリスティン・スコット・トーマス(ダンヴァース夫人)、アン・ダウド(ヴァン・ホッパー)、ブライオニー・ミラー(クラリス)、ほか
映画「レベッカ(2020年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「レベッカ(2020年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
レベッカの予告編 動画
映画「レベッカ(2020年)」解説
この解説記事には映画「レベッカ(2020年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
レベッカのネタバレあらすじ:起
金持ちで自己中心的なヴァン・ホッパー(アン・ダウド)は、ある若い女性を使用人として雇っています。ホッパーはヨーロッパ旅行中に泊まった高級ホテルでマキシム・ド・ウィンター(アーミー・ハマー)を見つけるなり、彼の隣で食事ができるようにその使用人に命令をします。その女性はウェイトレスにチップをはずませて席の交渉をしているところで、マキシムとすれ違います。
英国一のお屋敷を持つ富豪のマキシムは、目鼻立ちが整っており、最近妻のレベッカを亡くしたそう。ホッパーはそんな彼を狙っていましたが、体調を崩して寝込んでしまいます。1人で朝食をとろうと使用人はレストランへ行くと、テラスにマキシムの姿が。目が合うなりマキシムに「一緒に朝食をとろう」と誘われ、それに応じます。2人は意気投合し会話を楽しみます。そしてマキシムからドライブに誘われます。
使用人がレベッカのことを尋ねても、マキシムは答えてくれません。マキシムにとってレベッカはとても大きな存在であったのだと使用人は感じ取ります。ホッパーの体調が悪い間に2人はデートを重ね、使用人はとても幸せを感じていました。しかし、ホッパーは体調が良くなると、急にニューヨークへ発つと言い始めます。ホッパーは使用人がこそこそとマキシムと会っていたことを知っていて、この選択をとりました。
急な別れに動揺した使用人は、マキシムに最後の別れを伝えにいきます。そのことを報告すると、考えたマキシムは「一緒にマンドレーに来て欲しい」とプロポーズをします。使用人はそのプロポーズを受けて、晴れてミセス・ド・ウィンター(リリー・ジェームズ)となります。ホッパーにそのことを報告すると、「マンドレーでお前は絶対幸せになれない」と意地悪なことを言われます。
レベッカのネタバレあらすじ:承
2人はハネムーンをかねて様々な国を巡りながら結婚式を挙げて、ようやくマキシムのお屋敷マンドレーへとやってきます。それがミセス・ド・ウィンターにとって初めてのマンドレーでした。とても立派なお屋敷で使用人もたくさんいましたが、どこか不気味な雰囲気が漂っています。
マンドレーを取り仕切っている使用人はダンヴァース夫人(クリスティン・スコット・トーマス)。ダンヴァース夫人はレベッカと家族のような絆があり、何かとミセス・ド・ウィンターとレベッカを比べてきます。ダンヴァース夫人から何度もレベッカの話を聞くうちに、ミセス・ド・ウィンターはマキシムからレベッカのことを聞きたいと思うようになります。しかしマキシムに訊ねても、嫌な表情を見せるだけで答えてくれませんでした。思い出したくないほどにレベッカはマキシムにとって忘れられない大切な人なのだろうと、ミセス・ド・ウィンターは落ち込みます。
真夜中、寝ていたマキシムが急にベッドから出て歩き出します。彼は夢遊病でした。レベッカに気持ちをとらわれています。マンドレーでレベッカの話が起こるたびに、レベッカは完璧な人だったという声が上がります。ミセス・ド・ウィンターはレベッカに対抗心を抱き、レベッカのように振舞えることを証明するため、仮装舞踏会を開くことにします。
レベッカの死因すら知らなかったミセス・ド・ウィンターは、レベッカの死因が溺死であったと知ります。遺体が引き上げられるまでに2ヶ月かかったようで、レベッカに同情をします。レベッカが多くの人に愛されていると知っていくうちに、ミセス・ド・ウィンターは苦しんでいきます。
レベッカのネタバレあらすじ:転
ある日、レベッカのいとこのファヴェルがやってきます。マキシムから出入りを禁止されているようでしたが、ダンヴァース夫人に招待されたと知ったミセス・ド・ウィンターはファヴェルを迎え入れ、一緒に馬乗りをするなどして時間を過ごします。
マキシムが帰ってきてその真実を知ると、ミセス・ド・ウィンターを怒鳴りつけます。ダンヴァース夫人にはめられたと感じたミセス・ド・ウィンターは、夫人に解雇通知を出しますが、レベッカとどれだけ絆があったのかを語り、2人で本音を話し合うことでお互いに少し思いやりが芽生え、ダンヴァース夫人を引き続き雇うことにします。
ミセス・ド・ウィンターは仮装舞踏会の準備にいそしみ、ダンヴァース夫人がそれを支えます。自分はどんな仮装がいいかと悩んでいると、若い使用人クラリス(ブライオニー・ミラー)から「絵画の女性が着ている赤いドレスはどうか」と提案されます。とても素敵だと思ったミセス・ド・ウィンターは早速その準備を始めます。
仮装舞踏会当日。ミセス・ド・ウィンターは早くこの衣装をお披露目したいとわくわくしています。しかし、その赤いドレスで登場すると会場は凍りつき、マキシムに「すぐに着替えてこい」と言われてしまいます。その赤いドレスは過去にレベッカが着たことのある衣装でした。クラリスは「知らなかった」と謝り、ダンヴァース夫人に提案されていいと思ったから賛同したと言っています。
ミセス・ド・ウィンターはまたもダンヴァース夫人にはめられてしまいます。ダンヴァース夫人は味方のフリをしただけで、完全に敵対視していました。挙句の果てに、マキシムに「ここに君を連れてきたことが間違いだった」と突き放されてしまいます。ミセス・ド・ウィンターは泣き崩れます。
レベッカの結末
翌朝、海辺から船が引上げられています。それはレベッカの船でした。そこにはレベッカと思われる遺体がありました。なぜ引き上げた遺体が今更引揚げられたのか、わけが分からなくなったミセス・ド・ウィンターはマキシムに再度追求します。すると、レベッカを殺したのはマキシムだと発覚します。
レベッカは外面がよく、様々な人を味方につけていました。しかし本性は、浮気を繰り返し、マキシムの名誉と財産を狙う悪女。完璧な妻を演じて裏で好き勝手なことばかりをしていました。家名を汚したくなかったので離婚できずにいると、ついに言い合いになり、マキシムがレベッカを銃で撃ち殺してしまいます。
なぜ今まで本当のことを話してくれなかったのかとミセス・ド・ウィンターが問うと、「君を失いたくなかったから」と言われます。レベッカを愛していたからレベッカを思い出したくないと思っていたミセス・ド・ウィンターでしたが、その真実を知って、今までのマキシムの態度が腑に落ち、マキシムの味方をすることを決意します。
ファヴェルはマキシムのところにやってくると、「レベッカが自殺ではない証拠をもっている」と言い、お金をくれれば黙ってくれるとのこと。マキシムは払ってしまいます。ファヴェルが約束を守るわけもなく、裁判でお金を払ったことを追求され、さらにレベッカが妊娠していたかもしれないと発覚します。別の男の子供を妊娠したレベッカに対して怒りを抱いて殺したのではないかと疑われたマキシムは捕まってしまいます。
レベッカは死ぬ前にベイカー医師を訪ねたことがわかっています。マキシムに有利な証拠をつかむためにミセス・ド・ウィンターは急いでその医師のところへと向かい、レベッカのカルテをこっそり見ます。すると、レベッカは妊娠をしておらず、進行性のガンであったことが発覚します。これにより自殺の線が濃厚になり、マキシムは釈放されます。
全ての真実を知ったミセス・ド・ウィンターは、レベッカの味方であるダンヴァース夫人を正式に解雇します。マキシム釈放後、マンダレーに帰ると、屋敷が燃えています。燃やした犯人はダンヴァース夫人でした。ミセス・ド・ウィンターはダンヴァース夫人を追うと、ダンヴァース夫人は崖に立っていました。ミセス・ド・ウィンターが引き止めるも、ダンヴァース夫人は飛び降り自殺をはかります。
ミセス・ド・ウィンターとマキシムは家を探す旅に出ています。ミセス・ド・ウィンターは夢の中でマンダレーに来た頃のことを思い出しうなされますが、目覚めている間はマキシムと順調な日々を過ごすのでした。
以上、映画「レベッカ」のあらすじと結末でした。
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