犬の生活の紹介:1918年アメリカ映画。1人の放浪者と1匹の野良犬が、ささやかな幸せに行き着くまでを描いたコメディ作品。不景気の世の中、1人の放浪者が職を求めて職業安定所に向かった。しかし他の失業者との競争に敗れてしまい、肩を落として道端に座り込む。すると近くで野良犬同士の喧嘩が勃発し、放浪者は慌てていじめられていた犬を助けた。放浪者は犬と酒場に入り、1人の新人歌手と仲良くなる。監督・脚本・主演を務めるのは、喜劇王チャールズ・チャップリン。
監督:チャールズ・チャップリン 出演者:チャールズ・チャップリン(放浪者)、エドナ・パーヴィアンス(酒場の歌手)、ヘンリー・バーグマン(太った失業者/酒場の客の女)、シドニー・チャップリン(屋台の主人)、アルバート・オースチン(悪漢)ほか
映画「犬の生活」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「犬の生活」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「犬の生活」解説
この解説記事には映画「犬の生活」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
犬の生活のネタバレあらすじ:放浪者と犬
舞台はとあるアメリカの町。夜明けを迎え、1人の放浪者が路上で目を覚ましました。家もなければ職も無い彼は、いつも腹を空かせています。放浪者はホットドッグ売りの目を盗んでつまみ食いしようとしましたが、警官に目撃され慌てて商品を戻しました。警官に注意されても放浪者は軽快な動きで逃げていきます。
放浪者が職業安定所に向かうと、ちょうど新しい求人が出ていました。放浪者は1番に駆け込みますが、後からやって来た失業者達に横取りされてしまい、結局仕事は貰えません。肩を落として道端に座り込んでいると、近くで野良犬同士の喧嘩が勃発しました。
放浪者はいじめられていた雑種犬が心配で、いてもたってもいられず助けに入ります。抱えて逃げる放浪者ですが、他の野良犬に猛追され、ズボンに穴が空いてしまいました。やっとのことで振り切った放浪者は、助けた犬を可愛がり一緒に行動することにします。
犬の生活のネタバレあらすじ:盗み食い
腹を空かせた浮浪者と犬は、調理を始めた屋台を見つけます。犬は材料をつまみ食いし、放浪者は巧みに屋台の主人の目を盗んで食べ物を口に運びました。屋台の主人もかなり怪しんでいますが、決定的瞬間を捕らえられません。
放浪者が調子に乗ってどんどん盗み食いしていると、それを警官に目撃されてしまいました。放浪者は犬を連れて慌てて逃げ出します。酒場にやって来た放浪者は、犬連れは駄目だと入店を断られました。
彼は犬をズボンの中に無理やり隠し、若干ふらつきながら酒場に入ります。ズボンの穴から犬の尻尾が飛び出てゆらゆら揺れていました。その様子を、酒場の客達は驚いて見つめています。
犬の生活のネタバレあらすじ:酒場の新人歌手
放浪者が席に着くと、それまで陽気だった音楽が一転して悲しい音色に変わりました。新人歌手が舞台上に現れ、昔の曲を物悲しげに歌います。彼女の歌声は酒場を飲み込み、客も店員も声を上げて泣き始めました。
歌い終わった歌手は、支配人から客を誘惑して酒を注文させろと言われます。しかし内気な彼女はオドオドしてばかりで上手くいきません。
近くに来た放浪者相手にようやくウインクを飛ばし、音楽に合わせてとんでもなく下手なダンスを繰り広げました。しかし放浪者は無一文だとばれてしまい、店員に酒場からつまみ出されてしまいます。
犬の生活のネタバレあらすじ:財布を巡って
その頃、2人組の悪漢が通りすがりの紳士から財布を奪って逃げていました。彼らは土を掘って財布を埋め、上機嫌で酒場に向かいます。そこへ放浪者と犬が戻って来ました。ここは放浪者の寝床だったのです。
犬が突然土を掘り起こし始め、寝ていた放浪者は土まみれの顔で起き上がりました。先ほど悪漢達が隠した財布を見つけた放浪者は、意気揚々と酒場に戻ります。
一方、酒場の歌手は客を上手く誘えず、それどころか逃げてばかりいるので支配人に解雇されてしまいました。しかも給料さえ渡して貰えません。荷物をまとめた彼女は、悲しみのあまりテーブルで泣き崩れました。そこへ放浪者が現れ、一緒に田舎で暮らさないかと誘います。歌手はとても喜びますが、悪漢達が放浪者の持っている財布に気付いてしまいました。
放浪者は悪漢達に殴られ、財布も取られてしまいます。再び無一文になった放浪者はまた酒場からつまみ出されてしまいました。追って来た歌手と犬に入口で待つように告げ、放浪者はこっそり酒場へ入っていきます。
犬の生活の結末:ささやかな幸せ
四つん這いで店内を進んだ放浪者は、そっと悪漢の後ろに近付きます。そして1人を殴って昏倒させ、二人羽織の要領で巧みに手を動かし、もう1人の悪漢に財布を寄越せと要求しました。放浪者は、首を傾げながらも分け前を寄越した悪漢を酒瓶で殴りつけ、財布を奪って酒屋を出て行こうとします。
しかし気がついた悪漢達に追われ、慌てて店の外に飛び出しました。屋台に飛び込み、屋台の主人を巻き込んで悪漢達との取っ組み合いが始まります。そこへ警官が駆けつけ悪漢達は逮捕されました。
放浪者はこの騒ぎで財布を落としてしまいましたが、犬がちゃっかりと回収します。金を手に入れた放浪者は夢を叶え、田舎に引っ越して歌手と一緒に暮らし始めました。犬にも子どもが産まれ、家族が増えた放浪者は笑顔を浮かべます。ささやかな幸せに包まれる中、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「犬の生活」のあらすじと結末でした。
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