マイノリティ・リポートの紹介:2002年アメリカ映画。トムクルーズ主演のハリウッド映画です。アクション映画と思って見ると、終始暗い映像に面食らいますが、サスペンスとして見る分には申し分ない内容です。驚きの展開があり、見る人を画面に釘付けにします。また、高度なシステムと合理性は、時に人間の大切な部分を蝕んでしまうということに考えさせられます。人間は時に我を失い犯罪に走ることもありますが、一方で冷静で良心があり法に従い行動をすることができる「マイノリティー」があることに私達は気づかされます。
監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:トム・クルーズ(ジョン・アンダートン)、コリン・ファレル(ダニー・ウィットワー)、サマンサ・モートン(アガサ)、マックス・フォン・シドー(ラマー局長)、ロイス・スミス(アイリス博士)、ピター・ストーメアー(エディ医師)、キャスリン・モリス(ララ・クラーク)、ダニエル・ロンドン(ウォリー)ほか
映画「マイノリティ・リポート」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マイノリティ・リポート」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マイノリティ・リポートの予告編 動画
映画「マイノリティ・リポート」解説
この解説記事には映画「マイノリティ・リポート」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マイノリティ・リポートのネタバレあらすじ:起
近未来のアメリカでは、事前に犯罪を予測し犯罪を犯しそうな人物の身柄を事前に確保して、犯罪を未然に防いでいました。そのシステムは3人の予知能力を持つ人間を使って、彼らの脳波を使い、被疑者と被害者の名前を事前に挙げるシステムでした。そこで働くジョン(トム・クルーズ)は警察官として、被疑者になり得る人物を確保する任務に就いていました。しかしジョンは昔、自分の子供が誘拐され、そのまま行方不明となってしまった過去を持っており、精神を病んでいました。ある日、3人の予知能力者のうちただ一人の女性であるアガサ(サマンサ・モートン)の脳の不審な残像を見たジョンはこのシステムの責任者であるラマー局長(マックス・フォン・シドー)にそのことを報告します。ラマー局長はそのことよりも、暗い過去に囚われているジョンのことを心配します。
マイノリティ・リポートのネタバレあらすじ:承
犯罪予測システムのやり方に疑問を持っていた法務局が、ジョン達の職場に立ち入り検査にやってきました。正当性を訴えるジョン達ですが、法務局の責任者は厳しく精査します。そんな中、犯罪予測システムは未来の被疑者としてジョンの名前を提示します。被疑者となり得る人物を確保する側から、確保される方になってしまったジョンは逃げることになります。法務局や、かつての仲間から追われる中、自分は絶対に犯罪を起こさないことを立証するために、犯罪予測システムそのものを疑い、成り立ちを調べ始めます。そして犯罪を起こそうとするものが起こす前に冷静になったり、良心を思い出すことで犯罪を起こすことがたくなる事例があることが分かります。その数少ない事例のことは「マイノリティーリポート」と呼ばれていることが分かります。
マイノリティ・リポートのネタバレあらすじ:転
予知能力者のアガサには、母親を殺された過去があり、彼女の不審な残像はそのことと関係があるのではないかと、ジョンは推察します。また、彼女連れだし、どうして自分が犯罪を起こすことになってしまうのか探ります。そして彼女の予測からその被害者となりうる人物は、かつて息子誘拐し、殺した男であることがわかります。そしてジョンは、とうとう犯罪予測時間に、その男と対面します。憎しみでいっぱいになったジョンは、彼を殺そうとしますが、彼は息子のかつての言葉を思い出し、冷静になることができます。まさしくマイノリティーリポートに記すべきことが、彼に起こり殺人を踏みとどまります。すると被害者となりうる男は、「自分を殺してくれなきゃ家族に保険金が降りない」とわめきます。すべては彼のデタラメでした。何者かによってジョンを陥れるために仕組まれたことだったのです。結局男は背後から何者かに銃でで殺されてしまい、ジョンは殺人犯として追われます。
マイノリティ・リポートの結末
ジョンの妻だったララは、顛末を聞き、ラマー局長にジョンを助けてくれるよう頼みますが、結局ジョンは当局に身柄を拘束されてしまいます。ララを励ますラマー局長でしたが、ララは犯人しか知りえない情報をラマー局長が口にしたことを不審に思います。彼女は本当の黒幕の正体がラマー局長だったことに気づきます。隙をぬってそのことをジョンに伝えました。ラマー局長は自分が作り上げたシステムを守るため、ジョンを嵌めたのでした。ラマー局長は、予知能力のあるアガサを手に入れるため、彼女の母親を殺した過去がありました。ジョンに真実を暴かれるのではないかという危惧から、彼を抹殺しようとしたのでした。ラマー局長は真実を口にして自殺します。そして犯罪予測システムはマイノリティーリポートの存在により、廃止となりました。新しい生活をジョンはララと共にやり直し、彼女のお腹の中には新しい命が宿るのでした。
以上、マイノリティーリポートのあらすじと結末でした。
「マイノリティ・リポート」感想・レビュー
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大学の頃に、広告の授業でこの映画の話が出たので気になっていました。犯罪予知ができる未来では、抑止力として作中のような機関ができると思うと恐ろしいです。衝動的な行動もすべて犯罪と判断されてしまうと、生きづらくてしょうがない気がします。特殊能力を持った者がいないと成り立たないというところが少しリアリティがないですが、それ以外は近未来を映し出しているようでとても楽しめる作品です。
犯罪予知が可能になると、こうなるぞ!と警告されている様で恐ろしかったです。犯罪率が下がるのは良いのですが。主人公ジョンの様に全く犯罪を起こす気もないのに、自分の名前が挙がってしまうなんて考えられませんね。マイノリティー側に加わってしまえば、完全にアウトな世界。現実に起こると怖いですが想像していなかった近未来を見せてくれて、エンターテイメントとしては充分楽しめました。