ハロウィンの紹介:1978年アメリカ映画。カーペンター監督がそのホラーの名手としての地位を確立した傑作。独立プロ製作の映画として、当時としては記録的な興行記録を樹立した。監督自身が手掛けた音楽も古典となっている。続編となる「ハロウィン」は2019年に日本公開された。
監督:ジョン・カーペンター 出演:ドナルド・プレザンス(サム・ルーミス医師)、ジェイミー・リー・カーティス(ローリー・ストロード)、ナンシー・キーズ(アニー・ブラケット)、チャールズ・サイファーズ(リー・ブラケット保安官)、トニー・モラン(マイケル・マイヤーズ)、ほか
映画「ハロウィン(1978年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ハロウィン(1978年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ハロウィン(1978年)」解説
この解説記事には映画「ハロウィン(1978年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ハロウィンのネタバレあらすじ:起
イリノイ州のハドンフィールド。1963年のハロウィンの夜でした。1軒の家にカメラが近づいてゆきます。レースのカーテンに映る影。さらに窓辺に来ると、若い男女が服を着たまま抱き合っている最中です。すぐに2人は2階へ。カメラは裏口からキッチンへ入り、手が伸びて包丁を掴みます。その人物は包丁を持ったまま2階へ。そこには性交を終えたばかりのさっきの若い女性がいました。
近づいた人物は無慈悲にも彼女を刺殺します。そして再び1階へ降り、歩道へ。被っていたマスクが取られ、その顔が初めて見えます。驚いた事にそれは少年でした。6歳のマイケル・マイヤーズはこうして最初の殺人を犯したのです。被害者は彼の姉でした。
ハロウィンのネタバレあらすじ:承
時間は流れ、1978年10月30日。場所はイリノイ州のスミスズ・グロウブ。そこの精神病院に閉じ込められていたマイケルは突如脱走します。彼を長年診察してきたルーミス医師の車を奪い、再び故郷であるハドンフィールドへ。そこがマイケルの犯す殺戮の現場となるのです。
朝、町の通りには人気がなく、そこを17歳の女子高生であるローリーが通学のため歩いていきます。不動産業を営む父に頼まれてマイヤーズの家のドアポストに鍵を落とすローリー。その時、家の中に人影が見えましたが、彼女は気づきません。やがて、その人影はローリーの後をつけ始めます。
ハロウィンのネタバレあらすじ:転
一方、マイヤーズを捕まえようとするルーミス医師もスミスズ・グロウブへ。ローリーは授業が終わって友だちと帰宅の途につきますが、誰かが自分を見張っている気配を感じます。友だちたちはそんな彼女をからかいますが、やはり危険の迫っている予感は消えません。
家に帰って庭を見ると、洗濯物の間に男の影が。しかし、次の瞬間、彼は消えていました。ますます恐怖を感じるローリー。
やがて夜となり、彼女は知り合いの家にベビーシッターのバイトに出かけます。そこにも男の影が出没。心細くなって女友だちに迎えに来てもらいますが、最初に犠牲者になったのはその友だちでした。ガレージの車に待ち構えていたマイヤーズが彼女の首を絞め、ナイフで喉を切り裂きます。さらにローリーのもう一人の女友だちも彼氏とともに襲われ死亡します。
ハロウィンの結末
彼女たちの死体を見たローリーは呆然となりますが、そこにマイヤーズが襲いかかります。自宅へ逃げるローリー。電話線が切られていて助けも呼べません。やってきたマイヤーズに編み棒で応戦しますが、倒したはずの彼は何度も起き上がってしつこく追いかけてきます。絶体絶命のピンチを救ったのはようやく駆けつけたルーミス医師でした。
ルーミス医師に撃たれ、2階の窓から転落するマイヤーズ。しかし、目を離した隙にマイヤーズの死体は消えてしまいます。マイヤーズは不死身なのでしょうか。
以上、映画「ハロウィン」のあらすじと結末でした。
続編で2019年に日本公開された「ハロウィン」のネタバレあらすじはこちら。
万聖節の前夜。平時は闇に身を潜めている、あらゆる魔性の者たちが、この夜だけは姿を現わす。
そんな伝説の中、子供たちは、妖精のコスチュームとマスクを着け、家々のベルを鳴らして、お菓子をもらう。
ハロウィンの夜とは、現代人にふっと自ら心の空洞を、覗き見させる時でもあるのかも知れない。
アメリカのイリノイの小さな町。ハロウィンの夜、6歳の少年が、姉を殺した。
それから15年。またハロウィンの夜。
あの少年も今は青年。嵐の中を精神病院から脱走し、この街に戻って来た。
白いデスマスクを着け、木陰から闇へ。次々と人を殺す。
両親たちが出かけた後、幼い子供たちのお守りをしている、若い女性を襲うのだ。
彼を追う医師。この犯罪、動機は一切なし。
悪霊の化身の如く、闇の中で襲い続け、殺し続ける。
女性たちが悲鳴を上げて助けを求めても、ハロウィンの夜なので、みんな悪戯だと思ってしまう。
夾雑物を一切排除し、ストレートに、スリルを味わわせるのが、この映画のポイントだ。
クライマックス。死んだと思った殺人鬼は、何度も立ち上がる。
そして、最後は、弾を五発も体に受けて、それでも姿を消してしまう。
脚本・監督・音楽を、一手に引き受けているジョン・カーペンターは、南カリフォルニア大学出身の若手監督だった。
この殺人鬼、実は現代人の精神の深奥に潜んでいる、悪の部分の象徴なのではないだろうか。
犯人の心理を語らない、恐怖づくりの裏側に、そんなジョン・カーペンター監督の真意を思ってしまう。
殺人鬼が最後に狙う女性。扮しているのが、ジェイミー・リー・カーチス。
あの「サイコ」のジャネット・リーと「お熱いのがお好き」のトニー・カーチスの娘ですね。