お雛様のヘアカットの紹介:2022年日本映画。世界各国の映画祭で100冠という快挙を達成した作品。主演を務めるのは若手イケメン俳優の田中理来。日向には幼馴染の菜月がいます。菜月は生まれつき病弱です。そんな菜月のために流し雛を買う日向。ある日菜月が突然いなくなり…。
監督:溝口稔 出演:田中理来(真田日向)、村山優香(坂井菜月)、江口勢梧、みこと、森下玲可、柳延人、朝陽唯、岩村華、日向野祥、笠原紳司、大河内奈々子、ほか
映画「お雛様のヘアカット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「お雛様のヘアカット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「お雛様のヘアカット」解説
この解説記事には映画「お雛様のヘアカット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
お雛様のヘアカットのネタバレあらすじ:起
川岸に立つ青年・真田日向(田中理来)がいます。彼の手には赤い紙袋が握られていました。
2008年、小学校2年生の日向が幼馴染の坂井菜月(村山優香)の家を訪れます。最近学校を休みがちになっている菜月。日向が菜月の家へプリントを届けるのが日課となっていました。最初はプリントを届けるだけだった日向ですが、菜月と一緒に勉強をするなど、日向にとって菜月は妹のような存在となります。そしていつしか菜月が初恋の相手になっていました。
菜月の病気についてはよく知らない日向。心臓に負担のある遊びはしないでほしいと言われていたので、子どもながら菜月が重い病に侵されていることを感じ取ります。体の悪いところを雛人形にうつして川に流せば病気が治るというおまじないを知った日向は、お小遣いで流し雛を買い、菜月と共に神様にお祈りをします。
菜月は流し雛に「お嫁さんになりたい」と書きました。日向は美容師になりたいと書きます。日向はよく母に連れられ美容室へ来ていました。美容室に来るたび笑顔になる母を見て、美容師になりたいと思った日向。菜月が「日向君が美容師になった時は、一番に切ってほしい」と頼みます。
菜月はハサミを持ってくると、自分の前髪を切ってほしいと日向に頼みました。日向が菜月の前髪を切ります。すっかり短くなってしまった前髪を見て、菜月が泣き出します。
それ以来、日向はプリントと折り鶴をポストに入れて帰るようになります。日向に会わなくなりしばらくたった頃、菜月が日向の前から姿を消してしまいました。
お雛様のヘアカットのネタバレあらすじ:承
2021年、大人になった日向は夢を叶え、美容師となり地元の美容室で働いています。美容師になり1年しか過ぎていないため、まだアシスタントをしている日向。見習い修行中の日向は、ある日客としてやってきた菜月と偶然再会しました。
菜月は姿を消した理由を語ります。菜月の主治医が北海道に転勤になり、そのため菜月も北海道へ移り住んだのだと知る日向。菜月の病院通いはまだ続いています。「一生治らないの」と菜月は話します。
日向は「流し雛はちゃんと流した?」と尋ねます。「引っ越しの荷物に紛れて、今もまだ持っているかもしれない」と菜月。前髪ぱっつん事件を覚えているか菜月が尋ねると、日向は「いまだにトラウマになっているよ」と笑います。
すでに美容師として働いている日向。自分は最初の客になれなかったと思っている菜月ですが、日向はまだアシスタントなので、客のカットをしたことはありません。それを聞いた菜月が、いつになればカットできるようになるのか尋ねます。日向は、店長からカットの許可をもらえるまで、あと1年はかかりそうだと伝えました。
日向は思い切って「デートしない?」と菜月に尋ねます。すると菜月は黙り込んでしまいました。
お雛様のヘアカットのネタバレあらすじ:転
再会を果たした二人でしたが、結局デートすることなく6か月が過ぎました。再び店に菜月がやって来ます。日向は客に人気があり、この日も客からプレゼントをもらっています。その様子を見た菜月が「デートしよっか」と日向を誘います。
デートをした夜、二人は夜景の見える店に入りました。菜月は男性とデートをしたのが初めてだと告白。子どもの頃から病気のあった菜月は、男性と出会う機会がなかったのだと話します。
翌日、菜月から入院したとメールがありました。お見舞いに訪れた日向は、菜月の発作の周期が短くなっていることを知ります。難病に侵されていることを告げる菜月。「昼間調子が良かったから買ってきたの」と、菜月が真田にプレゼントを渡します。
箱を開けると、ヘアカット用のハサミが入っていました。喜ぶ真田。ハサミを持ち切る真似をします。その影に菜月が手を重ねます。日向は菜月を優しく抱きしめました。
お雛様のヘアカットの結末
病室を出た日向は、菜月の母親(大河内奈々子)から菜月がそう長くはないと告げられます。菜月との約束を守るため、技術を磨く日向は夜遅くまで店に残り、カットの練習をします。店長に教えてもらいながら練習を積んだ日向は、ようやく店長から合格をもらうことができました。
その夜菜月の母親から電話があります。走って病院へ向かう日向。菜月の顔には白い布がかぶせられていました。日向は冷たくなった菜月の髪を切ってやります。
一週間後、店に菜月の母親がやって来ました。赤い袋を渡すと帰っていきます。日向が赤い袋を持って川へやってきました。紙袋には菜月の宝箱が入っていました。箱の中には小学生の頃に日向が折った鶴と流し雛が入っていました。流し雛には「日向君のお嫁さんになりたい」と書いてあるのを見て、悲しい表情を浮かべる日向。
流し雛を川に流します。いつまでも流れていく流し雛を見つめる日向なのでした。
以上、映画「お雛様のヘアカット」のあらすじと結末でした。
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