彼は秘密の女ともだちの紹介：2014年フランス映画。亡くなった親友の夫に女装癖があることを知り、とまどいながらも女友だちとして受け入れるようになった女性と、女として生きていくことを選んだ彼との間の微妙な関係を描く。
監督：フランソワ・オゾン 出演：ロマン・デュリス（ダヴィッド／ヴィルジニア）、アナイス・ドゥムースティエ（クレール）、ラファエル・ペルソナーズ（ジル）、イジルド・ル・ベスコ（ローラ）、ほか
映画「彼は秘密の女ともだち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「彼は秘密の女ともだち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
彼は秘密の女ともだちの予告編 動画
映画「彼は秘密の女ともだち」解説
この解説記事には映画「彼は秘密の女ともだち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
彼は秘密の女ともだちのネタバレあらすじ：起
恋愛にも似た深い絆で結ばれた親友ローラを失ったクレール。悲しみから立ち直ることができず、仕事にも気が入らないクレールは休暇を取ることにし、夫ジルのすすめもあって残されたローラの夫ダヴィットと生まれたばかりの娘リュシーの様子を見に行くことにする。家を訪ねたクレールは、そこで女装したダヴィッドがリュシーをあやしている姿を目にして驚く。女装趣味は結婚前からでローラも知っていた、母親を求めるリュシーのためだったと説明するダヴィッドに、一度は背を向けたクレールだったが、美しく装ったダヴィッドの姿にひきつけられ、彼の秘密を共有することになる。
彼は秘密の女ともだちのネタバレあらすじ：承
クレールは女装したダヴィッドを“ヴィルジニア”と名づけ、女ともだちのように付き合い始める。しかしダヴィッドはヴィルジニアとして過ごしているうちに、それが単なる女装趣味ではなく本来の自分であることに気づく。ヴィルジニアから旅行に誘われたクレールは、ジルに偽ってヴィルジニアとともにローラの両親の別荘を訪れる。２人は着飾ってクラブへ出かけ、ドラアグクイーンのステージで「私は女」という歌を聴きヴィルジニアは涙する。翌朝、ジルにウソがバレたことを知ったクレールは、ジルへの後ろめたさから女装は病気だから治療すべき、もう終わりだとヴィルジニアに告げる。家に帰ってジルにはダヴィッドとの仲を疑われないように彼がゲイだとウソをつき、やましいことのない証拠としてダヴィッドを食事に招く。
彼は秘密の女ともだちのネタバレあらすじ：転
一方のダヴィッドはクレールに惹かれている気持ちに気づいたが、ジルから子供をつくろうと思っていることを聞き、ヴィルジニアに決別してクレールとも会わなくなった。ダヴィッドにもヴィルジニアにも会わない日々が続き、クレールは再び気持ちが落ち込んでいた。そんな時、ジルがダヴィッドをテニスに誘い、久しぶりに2人は再会する。そこで「ヴィルジニアが恋しい」とクレールに告げられたダヴィッドは彼女と唇を重ねるが、クレールはローラを裏切れない、と彼を跳ね除ける。そしてヴィルジニアに呼び出されて再会したクレールは、女としての彼女を求め、彼女もまた女としてクレールを愛していることを自覚する。
彼は秘密の女ともだちの結末
ホテルの一室で2人は愛し合い、体を重ねるがヴィルジニアの体に触れたクレールは我に返り、「あなたは男だ」と言い残して部屋を後にする。傷ついたヴィルジニアはホテルを出たところで車にはねられて意識不明の重態となる。意識が戻らないダヴィッドにクレールはヴィルジニアの装いをほどこし、クラブで聴いた「私は女」の歌をささやいていると、ダヴィッドはヴィルジニアとなって意識を取り戻す。7年後、学校に通うようになったリュシーをヴィルジニアとクレールが迎えに来ていた。女としての生活を選んだヴィルジニアとおなかが大きくなったクレールは仲良くリュシーと手をつないで帰り道を歩いていた。
髭の濃い、いかついロマン・デュリスが女装役？と最初に聞いた時は驚きましたが、蓋を開けてみるとその不一致感が面白い。そして、観てる内にだんだんかわいくなってきて、癖になってくるから不思議。私でもヒロインのように友達になってみたいなと思いました。女性が、女装した男性と恋人として付き合うのはイレギュラーなことに感じますが、女装した男性の人柄と見た目に恋したのかなと思うと、自然に受け入れられました。もっといろんな愛の形が受け入れられる世の中になるといいですね。ちなみに、フランス映画はゲイ映画の歴史が長く秀逸なものが多いです。