映画「シングルマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シングルマンの紹介：2009年アメリカ映画。クリストファー・イシャーウッドの同名小説を原作とし、世界的なファッションデザイナー、トム・フォードが初監督を務めた作品として話題となった。劇中に散りばめられた服や小物など細部に渡り監督のこだわりが垣間見れる。また、主人公の心情と比例して画面の色合いなどが変化するなど、ユニークな工夫が凝らされている。
監督：トム・フォード 出演：コリン・ファース（ジョージ）、ジュリアン・ムーア（チャーリー）、マシュー・グード（ジム）、ニコラス・ホルト（ケニー）、ジョン・コルタハレナ（カルロス）、ほか
この解説記事には映画「シングルマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
長年付き合った同性の恋人、ジムを交通事故で失ってから8ヶ月。ジョージは毎朝自分が生きていることに苦痛を感じていました。
そんなある日、ジョージは自殺することを決意し、拳銃を手に務め先の大学へ向かいます。出勤すると、秘書から自分の住所を聞きに来た生徒がいたと告げられますが、特に気にすることなく講義に入ります。
そして、自分の身の回りを整理して大学を出て、銀行で貸し金庫の中身も片付け、銃器店で拳銃を弾を購入し、自殺に備え準備を進めていきます。
以前付き合っていた女性、シャーロットに頼まれていた酒を購入しに酒屋へ。そこで出会ったスペイン人の青年から声をかけられますが、誘いを断り、家に帰ります。家に帰宅し、ふとソファーを眺めると、以前ジムと交わした会話や光景がフラッシュバックしてきます。
家の荷物も細かく全て整頓し、スーツ姿のまま整ったベッドで拳銃を口にくわえ自殺を図るジョージ。しかし、いざ自殺をするとなると中々思い切ることができず、枕の位置が気になったり、シャワー室で試みたり、終いには寝袋を持ち出したり様々な体勢で自殺を試みますがうまくいきません。
そこへ電話の呼び鈴が鳴り、隣人のシャーロットから催促の連絡がきます。シャーロットの自宅を訪れると、ドレスアップしたシャーロットが食事を用意して待っていました。頼まれていた酒でカクテルを作り、ほろ酔いになった二人は音楽に合わせ踊り始めます。
踊り疲れ、シャーロットの家を後にしたジョージは、再び自殺を図ります。しかし、目を瞑るとジムと初めて会ったバーでの出来事が映し出されます。
落ち着かず、酒を飲もうとボトルに手を伸ばすも酒は空。ジムと出会ったバーに酒を飲みに行くと、大学で講義をしている学生ポッターと偶然出会います。
二人は向かい合わせになり酒を交わすうちに、海で泳ぐという突飛な話になり、海へ向かい、服を脱ぎ捨て海へ飛び込んで行きます。ポッターの若くて勢いのある生き方に翻弄されつつも、時を忘れ無邪気に戯れるジョージ。
海を出た二人はジョージの家へと向かい、ポッターはシャワーを浴びにいきます。シャワーから上がったポッターに、なぜ今朝、自分の住所を秘書に聞いたのか問いただします。するとポッターは学校以外の場所で会いたかった、先生のことが心配だったと答えます。
ポッターと会話をしているうちに睡魔に襲われ、ジョージはそのまま眠りに落ちてしまいます。
目覚めるとタオルに包まりソファーで眠っているポッターの姿が。はだけたタオルをかけ直そうと手元を見ると、ジョージが自殺しようと用意していた拳銃を握りしめていました。
それを見たジョージは、我に返り、拳銃を鍵付きの引き出しにしまい、遺した手紙類も暖炉で燃やし、生きるため新たな一歩を踏み出そうとします。
しかし、眠りにつこうとベッドに腰掛け、水の入ったピッチャーに手を伸ばそうとすると、腕に違和感を感じ、そのまま床に倒れ込みます。生への鮮明な時間はあっという間に通り過ぎ、ジョージは床に仰向けになったまま死を迎えました。
以上、映画「シングルマン」のあらすじと結末でした。
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