網走番外地 南国の対決の紹介:1966年日本映画。網走刑務所を出所した橘は、自分の破門状を見ます。すると自分の組は知らぬ間に二代目に代わっていて、親分の事故死の後、舎弟頭の関森が組長になっていました。何かおかしいと思った橘は舎弟の大槻を連れ、組長が事故死した沖縄に向かいますが、すでに関森から橘を殺せという指令が出ており…という内容の、舞台をアメリカ統治下の沖縄に移した高倉健主演の網走番外地シリーズの6作目です。
監督:石井輝男 出演者:高倉健(橘真一)、千葉真一(谷村)、町田政則(一郎)、吉田輝雄(美波)、嵐寛寿郎(鬼寅)、田中邦衛(大槻)、由利徹(樫山)、谷隼人(佐竹)、大原麗子(夏子)、三原葉子(路子)ほか
映画「網走番外地 南国の対決」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「網走番外地 南国の対決」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
網走番外地 南国の対決の予告編 動画
映画「網走番外地 南国の対決」解説
この解説記事には映画「網走番外地 南国の対決」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
網走番外地 南国の対決のネタバレあらすじ:起
5年の刑期を終えて網走刑務所を出所した橘(高倉健)は、自分の破門状を目にします。それは関東竜神一家の竜神からではなく、二代目関東竜神一家の関森からでした。竜神は仲のいい沖縄の冝保建設の冝保に会いに行った時、事故死していました。そして幹部の総意もなく、舎弟頭の関森が跡目を継いだことに疑問を持っていました。
そこで刑務所時代の舎弟の大槻(田中邦衛)を連れ、竜神の死を探るため、沖縄に向かいます。沖縄行きの船の甲板で一郎(町田政則)という少年に食べ物を盗まれそうになり、捕まえて叱りつけます。少年ながら小生意気な一郎を見て橘は小遣いを渡します。この様子を黒いスーツを着た南が見ていて「あんたみたいなお人よしは、沖縄に降りたたずに本土に帰ったほうがいい」と話しかけますが、橘は「うるさい」と突っぱねます。
このころ関森は、九州豪田一家と親密な関係になり、沖縄の利権を徐々に奪い取ろうとしていました。沖縄に降り立った橘と大槻は、警官に追われる一郎にぶつかります。一郎を見失った警官は、二人を見て「パスポートを見せろ」と言います。橘はパスポートをすられ、大槻は財布をすられていました。そして橘はそのまま警察署に連行されます。
網走番外地 南国の対決のネタバレあらすじ:承
一郎は南に会い「言った通りにパスポートを盗んだよ」と言います。南は「このまま本土へ送還されればいい」とつぶやきます。その後一郎は夏子(大原麗子)という若い女に絡まれパスポートを奪われました。
夏子は警察署に行き「パスポートを拾った」と言います。横にいた橘が「オレのだ!」と言って警官に照合してもらい解放されますが、夏子は「礼金を渡せ」と言い寄って来ます。二人とも「金なんか払えるか」と言ったため「夏子はもらうまで付きまとう」と言って同行します。
街の祭りでは豪田組の組員たちが暴れていました。橘が止めに入り、組員たちを殴り飛ばすと逃げ帰ります。橘と大槻は冝保建設の冝保に会います。冝保は「竜神さんは関森と豪田と一緒に来て事故に遭った、後でわかったが関森と豪田は並々ならぬ関係だった」と言います。
そのころ関森と豪田は、佐竹(谷隼人)の密航船に乗って沖縄に着き、沖縄に上陸した橘を殺すよう南に命じました。冝保建設による、空港開発工事に必要な機材や材料を積んだ船に乗り込んだ橘らでしたが、漁船に乗った関森や豪田組の組員たちに囲まれます。やがて組員たちが船の乗り込むと、機材や材料を盗み出します。
網走番外地 南国の対決のネタバレあらすじ:転
橘は豪田組の組員の中に網走刑務所で舎弟にした谷村(千葉真一)とオカマの樫山(由利徹)が居るのを見つけます。二人は、竜神の事故死を探る為に組員になっていることを橘に合図をします。別の船の中には南が拳銃を構えて控えていました。関森の合図で乗り込むと南は橘を殺さず、芝居をしようと相談します。そして二人は取っ組み合いのけんかをするふりをしながら海に落ち、見えなくなります。関森はどうせ死んだだろうと周りに漏らします。
橘は冝保に資材を取り戻すと約束します。橘と大槻は、谷村と樫山の待つクラブに入ります。大槻が頬にキズのあるホステスの路子(三原葉子)を口説いていましたが「ヤクザは嫌いだ」と突き放されます。そこで橘は谷村と樫山から、竜神は関森と豪田に殺されるためにここに来た事を聞きます。そして盗まれた資材は無人島にあることも聞きました。
一郎がスリをやっているのを見かけた橘は、一郎を捕まえ叱りつけます。そして話を聞くと一郎は「いなくなった母ちゃんを探しにここに来た」と言います。そして「母ちゃんは頬に大きな傷がある」と言います。橘はクラブの前に一郎を連れて行き、路子を呼び出し、一郎が息子であることを確認し再会させます。一郎は「そんな化粧している人は母ちゃんじゃない」と逃げ出します。橘は戸惑う路子に「追いかけて抱きしめてやれ」と言うと、路子は走って追いかけ親子は抱き合いました。
網走番外地 南国の対決の結末
秘密を知った佐竹と夏子が、豪田から金を脅し取ろうと企んでいると、逆に組員たちに拉致され無人島で殺されそうになります。二人を助けたのは南が連れてきた地元の大親分の鬼虎(嵐寛寿郎)でした。二人を逃がし、南の待つ船に乗り込むと、南が組員たちに撃たれて倒れます。
港で南は橘に「あんたを殺す為に雇われたが、殺すにはもったいない人だとわかり関森を裏切った」と言って息を引き取ります。橘は鬼虎に「オレの骨を拾ってください」と言って、豪田組に一人乗り込みます。組員を叩き切り、外にいた関森と向き合いました。
関森は豪田を裏切って刺し、橘に媚を売りますが橘は構わず切り殺します。息絶え絶えの豪田の元へ路子が駆け寄ります。そして一郎の方を見て「あんたの息子の一郎よ、ヤクザの予備軍みたいになっている」と言います。そして一郎を呼び、豪田の事を「お父さんの友人よ」と教えます。豪田は「ヤクザなんかになったらいけない、親孝行をしろよ」と言って死んでいきました。
橘は警察に捕まり、本土に船で送還されようとしていました。岸壁には大槻、谷村、樫山、佐竹、夏子、そして路子と一郎親子が見送っていました。
以上、映画「網走番外地 南国の対決」のあらすじと結末でした。
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