相棒 劇場版III 巨大密室! 特命係 絶海の孤島への紹介:2014年日本映画。映画版相棒シリーズ3作目。ある死亡事故をきっかけに民兵のみが滞在する孤島へと乗り込む特命係の右京と享。そこで製造されているとの噂がある生物兵器確認が真の任務であった右京は、死亡事故に偽装殺人の可能性を見出す。右京の鮮やかな推理劇と並行して展開する生物兵器をめぐるストーリーが国防や平和とは何なのかを問いかける作品。
監督:和泉聖治 出演者:水谷豊(杉下右京)、成宮寛貴(甲斐享)、伊原剛志(神室司)、釈由美子(高野志摩子)、及川光博(神戸尊)ほか
映画「相棒 劇場版Ⅲ 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「相棒 劇場版Ⅲ 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
相棒 劇場版3(巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ)の予告編 動画
映画「相棒 劇場版Ⅲ 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」解説
この解説記事には映画「相棒 劇場版Ⅲ 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画『相棒 劇場版3 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』のネタバレあらすじ:起
太平洋上に浮かぶ孤島・鳳凰島に民兵の集団が宿泊訓練を行っていましたが、岩代純也(瀬川亮)というメンバーが馬小屋の中で死体となって発見されます。当初は馬に蹴られた末の事故死だと見られました。特命係・杉下右京(水谷豊)を警察庁の神戸尊(及川光博)が訪ね、右京に鳳凰島へ行くように依頼します。それは警察庁次長・甲斐峯秋(石坂浩二)の差し金で、目的は民兵に生物兵器製造の噂がありその真偽の確認でした。岩代死亡案件の確認だと偽って、右京と甲斐享(成宮寛貴)は鳳凰島に上陸します。民兵のリーダー・神室司(伊原剛志)と、唯一の女性メンバーである高野志摩子(釈由美子)が右京らを出迎えました。神室は足を悪くしており杖を手放せません。ベース施設に向かう途中、岩代の遺品を運送業に託しに行く民兵メンバーの車両と右京らを乗せた車両がすれ違います。右京は馬小屋にあった使い古しの蹄鉄が4(本脚)の倍数から1つ不足していることに関心を持ち、岩代死亡は事故に見せかけた殺人との疑念を持ちます。右京と享は本来目的である兵器の所在有無確認と並行して岩代死亡案件の捜査にも着手します。捜査一課の伊丹憲一(川原和久)や鑑識課の米沢守(六角精児)も右京らに合流しました。米沢は蹄鉄の指紋採取を行ない、ある1つの蹄鉄を右京に手渡します。
映画『相棒 劇場版3 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』のネタバレあらすじ:承
真相に迫ろうとした右京らは突然、謎の集団に拉致されます。更に謎の集団は神室らも制圧したのです。謎の集団は自衛隊特殊作戦群で、ヘリで空輸された右京らが降ろされた先は本土・東京でした。防衛省が自衛隊を鳳凰島に訓練目的で派遣し、秘密裏に生物兵器を抑える為に自分たちを島外へと追い払ったのだと右京は推理します。尊から天然痘ウィルスが何者かに強奪された案件が発生していたとの情報も寄せられました。すぐさま鳳凰島に戻った右京と享でしたが、二人に先んじて民兵の案内で生物兵器の製造区画に立ち入った自衛隊は、ウィルスの焼却処分を兼ねた爆破を実行します。その直後に現場に到着した右京らに自衛隊は、生物兵器製造の噂はデマであったと見え透いた嘘を言い放ちます。
映画『相棒 劇場版3 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』のネタバレあらすじ:転
民兵のベースに戻った右京と享は、岩代の死亡に関する推理を神室や高野らに披露します。不足分であった蹄鉄は高野がお守りとして持っていたと、右京に申し出ていました。しかし、その蹄鉄は右京の指紋しか付着していないことが米沢の鑑識で確定しています。それが時系列的に矛盾することになるのです。更に右京の指紋が付着している蹄鉄と行方不明の蹄鉄とでは前脚用と後脚用の違いがあってそれも矛盾していることを指摘します。岩代は某政治家の命令で動いていたスパイでした。神室は岩代に疑いを持ち、高野を岩代に接近させ彼がスパイであることを突き止めていたのです。右京は神室が所持する何本かの杖からグリップが金属製である一本を取り上げます。岩代殺害を目論む神室は、事故死に見せかける為に馬に蹴られたことが死因であるように偽装していたのです。右京が取り上げた杖には溶接を剥がした跡が残っていました。神室は岩代殺害を認めます。残された民兵らに「いずれここに舞い戻ってくる。全ては元のままだ。」と言い残した神室はヘリで東京へと護送されました。右京は神室の残した言葉が気になって仕方ありません。生物兵器が爆破されたのに“元のまま”というのがおかしいと感じたのです。そこで岩代の遺品のことを思い出し、自衛隊によって爆破されたのはダミーで、神室は別の場所に本物のウィルスを確保しているのではないかと考えます。調査の結果、遺品の所在が判明し、伊丹らがそこに天然痘ウィルスを発見しました。
映画『相棒 劇場版3 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』の結末
右京と享は東京拘置所に収監中の神室を訪ねます。生物兵器を製造した自分をテロリスト呼ばわりするのは心外だと神室は言います。生物兵器は備えである、攻撃された後に反撃する手段として必要であるとの言葉を続けます。更に、自分達が攻撃された時に友人が代わりに反撃してくれると思うのは幻想だとも言います。それはつまり有事の際に同盟国が自国の安全保障を担ってくれるとは限らない、自分の身は自分で守るしかないと、神室は考えているのです。神室は言葉を続けます。核兵器がよくて生物兵器がダメなのは何故か、核兵器を持ってよい国と持ってはいけない国があるのは何故か、自分は認められた防衛権を行使したいだけ、その備えをしていただけであり、場合によっては核兵器を備えとすることも考えていると言い放ちます。神室と右京・享の議論は平行線を辿るだけでした。面会を終えた右京は享に、何を守る為に戦うのかと言います。戦争では自国を守る為に相手を殺めてもそれは正当化されるが、結局守る為の戦いは新たな戦いを生みそれが重なっていくという矛盾を孕んでいると、言葉を続けました。矛盾を孕まない出口は無いのかと嘆く右京に、享がきっとどこかに出口はあると答えます。それを聞いた右京は、そう信じたいと言いながら享に笑顔を見せるのでした。
以上、映画 相棒3のあらすじと結末でした。
映画『相棒 劇場版3 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ』のキャスト・出演者
水谷豊(杉下右京)、成宮寛貴(甲斐享)、伊原剛志(神室司)、釈由美子(高野志摩子)、風間トオル(綿貫孝雄)、渡辺大(多賀周治)、吉田鋼太郎(栗山朔太郎)、瀬川亮(岩代純也)、宅麻伸(若狭道彦)、鈴木杏樹(月本幸子)、真飛聖(笛吹悦子)、川原和久(伊丹憲一)、大谷亮介(三浦信輔)、山中崇史(芹沢慶二)、山西惇(角田六郎)、六角精児(米沢守)、神保悟志(大河内春樹)、小野了(中園照生)、片桐竜次(内村完爾)、及川光博(神戸尊)、石坂浩二(甲斐峯秋)、ほか
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