第三の悪名の紹介:1963年日本映画。「悪名」シリーズの第5作。モートルの貞の命を奪ったカポネへの復讐譚で、長い殴り合いの場面が見どころ。長門裕之が脇役としていい味を出している。スタッフは田中監督以下、脚本=依田義賢、撮影=宮川一夫といういつものメンバー。
監督:田中徳三 出演:勝新太郎(朝吉)、田宮二郎(清次)、長門裕之(修)、月丘夢路(お妻)、藤原礼子(お照)、南道郎(カポネ)、西村晃(松島の元締)、菅井一郎(小杉久左衛門)、矢島陽太郎(小杉静男)、ほか
映画「第三の悪名」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「第三の悪名」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「第三の悪名」解説
この解説記事には映画「第三の悪名」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
第三の悪名のネタバレあらすじ:起
ある年の正月、清次はお照の家に年始の挨拶に訪れます。そこには居候の朝吉がさながら亭主然として構えていました。清次は挨拶もそこそこに「最近松島の辺りで八尾の朝吉はどこだと訪ね歩いている男がいる」と注進に及びます。
気になった朝吉が単身松島をぶらついて探りを入れると、それは軍隊時代自分の上官だった粟津修でした。彼は元々粟津組という一家を構えた大物ヤクザの一人息子なのですが、今は松島組に身を預け、辺りの愚連隊のリーダーになっていたのです。
朝吉を探していたのは自分の身内になってもらいたいためでしたが、朝吉はきっぱり断ります。さらに松島の元締からも誘いを受けるのですが、ヤクザが嫌な朝吉はあくまで組との関わりは持たないつもりでした。
第三の悪名のネタバレあらすじ:承
それでも元締に強要され、朝吉は松島の先代の三回忌に仕方なしに出席します。そこで彼は美しい年増女と出会いますが、それは粟津一家の女親分お妻でした。お妻に気に入られた朝吉はその邸宅に招待され、そこで彼女に修のことを話します。
すると、先代の後添いだったお妻にとって修が義理の息子であること、復員後修は全くお妻のところに寄り付かないという話を聞かされます。その後、朝吉がお照の家に帰ると、清次がボーイの格好をしてやってきます。彼はキャバレーに雇われたのでした。
その慣れない服装をからかっていた朝吉ですが、そこの経営者について話を聞いて顔色を変えます。それはモートルの貞の命を奪ったカポネというヤクザで、清次にとっても兄の仇です。朝吉は清次にそのことを告げようとしますが、トラブルを恐れたお照に口止めされます。
第三の悪名のネタバレあらすじ:転
一方、お妻は修に会いに松島にきますが、彼は義理の母であるお妻に対して愛情を告白。気分が動揺したお妻は偶然道で出会った朝吉を温泉宿に誘い、一夜を共にします。
朝帰りした彼に女の影を感じたお照は朝吉をなじりますが、喧嘩するのも面倒臭くなった朝吉は居候をやめ、粟津一家の客分になってしまいます。やがて朝吉は松島で修と再会し、彼からトラブルの解決を依頼されます。
胡蝶白粉という化粧品会社を乗っ取ろうという計画があり、元々の社長の小杉に協力し、それを粉砕しようというのです。朝吉は最初乗り気になれませんでしたが、乗っ取り側にカポネがいると知り、俄然協力する事にします。
第三の悪名の結末
カポネたちに話を聞くと、小杉の息子から権利を譲渡されたということで、朝吉たちはその息子を探し出そうとします。ところがカポネが彼を匿っており、埒が明きません。
しかし清次が偶然息子の居場所を突き止めたことで事態は急変。キャバレーに乗り込んだ朝吉はカポネやその取り巻きを散々に殴りつけ、その権利を取り戻します。
修もお妻のもとに戻ることになり、とりあえず事件は解決。そして後難を恐れて朝吉は清次を旅にやることにし、二人は駅で別れるのです。
以上、映画「第三の悪名」のあらすじと結末でした。
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