映画「アニマル・キングダム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アニマル・キングダムの紹介：2010年オーストラリア映画。1988年にオーストラリア・メルボルンで実際にあった警官射殺事件とその容疑者家族を基に映画化された犯罪ドラマで、鬼才クエンティン・タランティーノも2010年公開映画のベスト3に挙げるなど各界から高い評価を得た作品です。様々な犯罪に手を染める親戚一家に身を寄せることになった少年の葛藤と成長を描いています。
監督：デヴィッド・ミショッド 出演者：ジェームズ・フレッシュヴィル（ジョシュア・“J”・コディ）、ベン・メンデルソーン（アンドリュー・“ポープ”・コディ）、ジャッキー・ウィーヴァー（ジャニー・“スマーフ”・コディ）、ルーク・フォード（ダレン・コディ）、サリバン・ステイプルトン（クレイグ・コディ）、ジョエル・エドガートン（バリー・“バズ”・ブラウン）、ガイ・ピアース（ネイサン・レッキー）ほか
この解説記事には映画「アニマル・キングダム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オーストラリア・メルボルン。17歳の少年ジョシュア・“J”・コディ（ジェームズ・フレッシュヴィル）は母ジュリアと二人で暮らしていました。しかしある日、ジュリアはヘロインの過剰摂取により命を落とし、ジョシュアは母が長年疎遠にしていた祖母ジャニー・“スマーフ”（ジャッキー・ウィーヴァー）に電話をかけ、彼女の家に身を寄せることになりました。スマーフにはジョシュアの叔父にあたる3人の息子、長男アンドリュー・“ポープ”（ベン・メンデルソーン）と次男のクレイグ（サリバン・ステイプルトン）、三男のダレン（ルーク・フォード）がおり、一見家族思いの温厚な人物に見えましたが、実はスマーフと3人の息子たちは銀行強盗や麻薬密売などの様々な犯罪に手を染めており、スマーフが全てを取り仕切っていました。ジュリアはそんな一家からジョシュアを守るために家を出たのです。
スマーフ一家は、ポープの昔からの強盗仲間で、家族同然の付き合いをしているバズ（ジョエル・エドガートン）とつるんで悪事を働き、一家の凶悪犯罪に業を煮やしたメルボルン警察はネイサン・レッキー巡査部長（ガイ・ピアース）を隊長とする強盗特捜班を組織し、一家で最も凶暴なポープに狙いを定めていました。そんなある日、バズが車に乗っていたところを警察に発砲されて死亡しました。怒りに燃えるポープはジョシュアに車を盗むよう強要、ポープとクレイグは駆け付けた警官2名を殺害しました。翌日、自宅にいたポープとダレン、そしてジョシュアは警察に逮捕され、ジョシュアの苦境を察したレッキーは彼を犯罪一家から引き離そうと証言を求めましたが、ジョシュアは頑なに口を割ろうとはせず、ポープとダレン、ジョシュアは証拠不充分のまま釈放されました。一方、警察に出頭しなかったクレイグは友人を頼りましたが、警察に追いつめられたあげく射殺されました。
スマーフ一家は、ジョシュアがいずれ一家を裏切って警察に寝返るのではないかと疑い、一家と繋がりのある弁護士エズラ（ダン・ワイリー）と組んでジョシュアに圧力をかけました。そして、ジョシュアの恋人ニコール（ローラ・ホイールライト）が彼から何かを聞いているのではないかと思い込んだポープは、ニコールにドラッグを打った上で窒息死させました。ニコールが殺されたことを知ったジョシュアは警察に駆け込み、証人保護を受けることになりました。やがてポープとダレンはニコール殺害容疑で逮捕され、スマーフは腐敗した警官を買収してジョシュアの口封じを目論みますが、ジョシュアは間一髪で難を逃れました。しかし、もはやジョシュアが頼れるのはスマーフ一家以外になく、ジョシュアは結局スマーフの元に戻りました。
ポープらの裁判が始まり、ジョシュアはエズラから入れ知恵をもらいながらポープらに有利な証言をすることになりました。ポープとダレンは無罪を勝ち取り、スマーフはレッキーを罵り、ポープとダレンはスマーフとシャンパンで無罪の祝いをしました。しかし、そこにジョシュアが現れ、ポープを射殺しました。ダレンが呆然となるなか、ジョシュアはリビングルームに行き、銃声を聞いたスマーフを抱きしめました。
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