アンチ・ライフの紹介:2020年カナダ映画。近未来を舞台に、危機を迎えた地球を捨てて新天地の惑星を目指す宇宙船内で人々を食らう謎の生命体に挑む元軍人らの戦いを描いたSFスリラーです。主演のブルース・ウィリスにとって宇宙を舞台にした作品への出演は『アルマゲドン』(1998年)以来となります。
監督:ジョン・スーツ 出演者:ブルース・ウィリス(クレイ・ヤング)、コディ・カースリー(ノア)、カサンドラ・クレメンテイ(ヘイリー)、トーマス・ジェーン(キールナン・アダムス提督)、ティモシー・V・マーフィ(スタンリー司令官)、カラン・マルヴェイ(ティーク)、レイチェル・ニコルズ(チェンバース)ほか
映画「アンチ・ライフ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アンチ・ライフ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アンチ・ライフの予告編 動画
映画「アンチ・ライフ」解説
この解説記事には映画「アンチ・ライフ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アンチライフのネタバレあらすじ:起
2242年。地球は新型ウイルスの蔓延によって滅亡の危機を迎えていました。そこで地球人類は選ばれた富裕層5000万人を人類が居住可能な新天地の惑星ニュー・アースに移住させる計画を打ち立てました。しかし、それは大多数の190億人を見捨てることでした。
1000人を乗せた宇宙船の最終便の発射まであと3分。妊娠中の女性ヘイリー(カサンドラ・クレメンテイ)が恋人ノア(コディ・カースリー)と共に発射場に到着しました。ヘイリーは船の責任者キールナン・アダムス提督(トーマス・ジェーン)の娘ということで宇宙船に乗せてもらいましたが、ノアは乗せてもらえませんでした。そこに民衆たちが船に乗せろとばかりに大挙して乱入、宇宙船は混乱の中地球を飛び立ちました。
ノアはどさくさに紛れて何とか宇宙船に乗り込んでいました。船は元軍人と現役兵士らによって管理されており、ニュー・アース到着までの約半年間は宇宙船は“量子ジャンプ”に突入、その間は1000人の搭乗者は人工冬眠に入り、その間はスタンリー司令官(ティモシー・V・マーフィ)が船の指揮を執ることになっていました。
ノアはヘイリーとの再会を喜びましたが、アダムス提督はノアを娘に手出しした男とみなして詰めたくあしらいました。ヘイリーはアダムス提督らと共に人工冬眠に入り、ノアはトイレ掃除の労働と引き換えに船に乗せてもらうことを許されました。ノアは飲んだくれの元軍人クレイ・ヤング(ブルース・ウィリス)の指揮下に入りました。
アンチライフのネタバレあらすじ:承
宇宙船は“量子ジャンプ”に突入し、クレイは不慣れなジャンプに船酔いを起こしました。一度宇宙船は“量子ジャンプ”に入ると、船内は半年間でも地球では時間が30年経過する計算でした。その頃、船内では何者かが何かが入った容器を割っていました。
ニュー・アース到着まであと182日、船内で密航者が見つかり処分されました。ノアはトイレ掃除をこなしていましたが、クレイは相変わらず酒を飲んでいました。
ニュー・アース到着まであと84日。ノアはクレイが兵士たちと共にボンベを持ってどこかへ行こうとしているのを目撃しました。スタンリー司令官はノアに、不審者を見つけたら報告するよう命じました。引き続きトイレを掃除していたノアの前にクレイが現れ、汚れが落ちなかったら強力洗剤モクサセルを使えとアドバイスしました。それは机に穴を開けるほどの強力な溶解力を持つものでした。
乗組員のシェイデイ(ヨハン・アーブ)の酒瓶に、謎の小型の生命体が混入しました。シェイデイは知らずに酒を飲み、同僚のブルー(ジョニー・メスナー)と共に麻薬入りの煙草を吸っていたところ、突然苦しみ出して爆散しました。ブルーの悲鳴を聞いたノアはクレイを探しに行き、そこでモクサセルとボンベの燃料を材料に密造酒を作っているクレイと仲間たちを発見しました。クレイらはノアに密造酒を飲ませ、スタンリー司令官にはバラすなと脅しました。
船内では女性乗組員のオルテガ(アンジー・パック)の誕生パーティーが行われました。オルテガはブルーを探しに行きましたが、そのブルーに襲われて殺害されました。一方、ノアはクレイや船医のチェンバース(レイチェル・ニコルズ)らと共にシェイデイが爆発した現場に向かいました。
別の乗組員がオルテガの遺体を発見し、ノアやクレイ、軍人のティーク(カラン・マルヴェイ)らは扉を溶接機で焼き切ろうとしているブルーを発見しました。ブルーは兵士の一人に襲い掛かって殺し、クレイらはやむなくブルーを射殺しました。チェンバースはブルーやオルテガらの遺体を解剖することにし、ティークは監視カメラの映像から不審な出来事はなかったか探ることにしました。
アンチライフのネタバレあらすじ:転
ニュー・アース到着まであと85日。チェンバースはブルーの遺体から未知の黒い液体を発見していました。ティークは監視カメラの映像から、シェイデイが爆発する場面を見つけていました。スタンリー指揮官の命令でクレイら乗組員たちは医務室に集められ、そこでブルーの身体は未知の生命体らしきものに寄生されていたこと、シェイデイが爆発する際に触手のようなものがブルーを捉えていたという事実が明るみになりました。
クレイは人工冬眠中のアダムス提督を起こすべきだと提案しますが、スタンリー司令官はそれに反対しました。その時、死んだはずのブルーやオルテガらが乗組員たちに襲い掛かり、兵士たちは銃で応戦しましたが効き目はありませんでした。何とか医務室を閉鎖した一同は銃が効かないなら火炎放射器はどうかと相談しました。
ノアは銃を、クレイら兵士たちは火炎放射器を手に取りました。ノア、クレイ、ティーク、チェンバースはセキュリティエリアに向かうことにし、追ってきた正体不明の怪物を火炎放射器で焼き殺しながら進んでいきました。
ノアはセキュリティエリアから通気口をつたってアダムス提督の眠る部屋に向かい、無理やりアダムス提督を目覚めさせました。その頃、ティークは自分こそが謎の寄生生物を持ち込んだことを白状していました。ティークは人類はどうせ死を待つだけだと動機を語りました。
ノアがアダムス提督に、寄生生物は船のリアクターを狙っていると教えました。アダムス提督は人工冬眠していた護衛の兵士たちを起こし、ノアと共にクレイらが立て籠もっているエリアを目指しましたが、寄生生物たちはドアを突き破ってエリア内に侵入しました。寄生生物に寄生された人の中にはスタンリー司令官の姿もありました。
クレイたちが火炎放射器で応戦するなか、ノアはブルーに襲われて倉庫に逃げ込みました。ノアはそこで見つけたモクサセルをブルーにかけると体が熔け出しました。アダムス提督は戻ってきたノアにヘイリーを託し、寄生生物を道連れに自爆しました。ところが、木っ端微塵になった寄生生物の死体の部分がそれぞれ動き出して合体し、大きな怪物へと変貌しました。
ノアはクレイに、モクサセルは寄生生物に効き目があると助言しました。そこでクレイとノアはモクサセルで作った密造酒を火炎放射器の燃料として使うことにしました。
寄生生物が合体した怪物は取り込んだアダムス提督の指を使って船内のシステムにアクセスし、リアクターの内部に入りました。リアクター周辺には人工冬眠から目覚めて寄生された人々が集まり、次々とリアクターの中に入っていきました。船は“量子ジャンプ”に突入し、ニュー・アース到着までの残り日数があっという間に短くなっていきました。
アンチライフの結末
クレイらは、寄生生物の狙いは既にニュー・アースに到着しているであろう5000万人だと考えました。クレイはモクサセル入りの火炎放射器で寄生生物を焼いたところ効果があることを実証し、ノアにヘイリーを人工冬眠から起こして一緒に逃げようと提案しました。
ノアはへイリーを人工冬眠から目覚めさせ、状況を説明すると、クレイやチェンバースと合流して脱出ポッドに向かいました。途中でチェンバースは襲いかかってきた合体怪物に殴り殺され、クレイは必死で怪物に火炎放射器の炎を浴びせながらノアとへイリーを先に向かわせました。
船はなおも“量子ジャンプ”を続け、到着までの残り時間は更に縮まっていきました。ノアはヘイリーを脱出ポッドに乗せ、自ら発射の操作を試みましたが怪物に阻まれました。ノアは脱出ポッドに乗り込むと、指令室に辿り着いていたクレイがポッドの発射ボタンを押すと言い出しました。
まだ船内には多数の人が乗っていると言うノアにクレイは「“3人”を救え」と告げ、脱出ポッドを発射すると船の進路をニュー・アースから逸らしました。リアクターの暴走は限界を迎え、クレイは爆散する船と運命を共にしました。
脱出ポッドはニュー・アースに降り立ちました。そこは自然豊かな惑星で、確かに人類が移住するに適した場所であるかのように思えましたが、この惑星は超巨大な寄生怪物に支配されていました。ノアはヘイリーと今にも生まれそうな赤ん坊を守るため、火炎放射器を手に怪物に立ち向かいました。
以上、映画「アンチ・ライフ」のあらすじと結末でした。
深夜放送で閲覧し、結末が納得いかなかったので皆様の評価を見にきた所存です。
自分なりに解釈した事は、エイリアンがニューアースの人類を抹殺する為に向かおうとしていた訳ではなく、ニューアース自体がエイリアンの故郷だったのではとも考えました。
謎の多い作品でしたが、途中途中の談笑や密造酒の緊迫した所からの緩やかな密造酒パーティーは良かったと思います。
禁断の洗剤が彼らの弱点なので最初に飲み物と一緒に飲んだ彼が拒絶反応で爆散したのは解釈出来ましたが、そもそも彼が飲んでいた飲み物にも禁断の洗剤が入っていたのだから混入した時点で溶解しくちゃ筋が通らないような。
ラストの続編へと繋げようとする外国映画の作り方は気に入らないですね。
個人的に寄生されたブルーの演技が良かったです。これぞまさにブルースウィルスですな(^ω^)