さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たちの紹介:1978年日本映画。イスカンダルへの1年間の航海を終え、放射能除去装置を地球に持ち帰り地球の危機を救った宇宙戦艦ヤマトとそのクルー達であったが、それから1年経過して地球は復興し、過去の闘いのことは忘れつつあった。その中でアンドロメダの彼方、ウミヘビ座の方向から迫る「白色彗星」という新たな脅威、それを警告するテレザート星のテレサの通信に耳を傾けたのは旧ヤマトのクルー達だけだった。
監督:舛田利雄、松本零士 声の出演:納谷悟朗(沖田十三)、富山敬(古代進)、仲村秀生(島大介)、麻上洋子(森雪)、神谷明(加藤三郎)、野村信次(真田志郎)、伊武雅之(デスラー総統)、永井一郎(徳川彦佐衛門/佐渡酒造)、安原義人(太田健二郎)ほか
映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」解説
この解説記事には映画「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たちのネタバレあらすじ1
前作の1年後、西暦2201年から物語は始まります。前作、ガミラスの攻撃で瀕死の状態だった地球は放射能除去装置により放射能除去に成功し、既に復興を終え、人類はその勢力を太陽系の他の惑星まで伸ばしつつありました。ヤマトでかつて艦長代理を勤めた古代進は護衛艦艦長として輸送船団護衛の任務についていました。
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たちのネタバレあらすじ2
そんな時に古代の艦にテレザートのテレサと名乗る相手から謎の通信が届きました。地球に帰還した古代は上層部に調査を進言しましたが会議で「必要なし」との結論が出され、文句を言おうとした古代に「オブザーバーに発言の資格はない」とまで言われるのでした。またヤマトで工場長(技師長)を務めた真田は地球に迫ってくる史上初の「クエーサー」の存在を探知して同じく上層部に調査を進言していましたが、却下されていました。その中でヤマトの「廃艦」が決定しました。
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たちのネタバレあらすじ3
決定に従うことができない旧ヤマトのクルー達はヤマトに集結し、テレザート星に向けヤマトを発進させるのでした。途中、月面航空隊の加藤、空間騎兵隊の斉藤、白色彗星前衛艦隊との戦闘で敗れたゆうなぎ艦長土方を収容、テレザート星に到着、守備隊を撃破した後、テレサに会い、「彗星帝国」の全容と地球に危機が迫っていることを知りました。急ぎヤマトは地球に引き返すのですが、途中、宿敵のガミラス星のデスラー総統の襲撃を受けて、全砲門使用不能になる中、白兵戦で辛くも勝利することができました。死に際のデスラーから「古代、彗星の中心核を狙え」とヒントをもらいました。しかし、この戦いの中、古代の婚約者の森雪は重傷を負うのでした。
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たちのネタバレあらすじ4
白色彗星は既に太陽系内に侵入し、彗星帝国艦隊と地球艦隊が闘っており、地球艦隊の拡散波動砲の前に彗星帝国艦隊は敗れるのでしたが、結局白色彗星自体には拡散波動砲が全く効かず地球艦隊は白色彗星に押しつぶされて全滅してしまいます。そして地球に迫った白色彗星の前に一艦だけヤマトがワープして出現、立ちふさがるのでした。ここでデスラーのヒントをここで利用して波動砲で彗星が破壊することができた・・・と思った直後、中から都市帝国が出現し、これを多大な犠牲を払って破壊するのですが、さらにその中から「超巨大戦艦」が現れたのでした。
さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たちの結末
万策尽きたと思われたヤマトでしたが、古代は生き残った乗員を退去させ、既に死亡している森雪を横に座らせて「超巨大戦艦」に体当たりの特攻をかけるのでした。宇宙の彼方で爆発音と閃光が走った後、「西暦2201年ヤマトは永遠の旅に旅立った・・・」というテロップが流れ、沢田研二さんの「ヤマトより愛をこめて」が流れます。
「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」感想・レビュー
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この映画を見ると真っ先に思い出すのは、中学卒業時に皆と交わす記念の手帳です。その手帳にクラスの皆に卒業記念に一言書いてもらうのですが、多くの人がこのヤマト関連の絵を描いてくれました。何もかも皆懐かしいです。
そのような時代にこの映画は上映され、日本中が夢中になりました。私的には人生の中で、一番丁度良いタイミングで上映されたと感じております。なぜならば、この映画を見るまでは年齢的に恐れも愛も知りませんでした。しかし、これを見ることにより、恐れを知り愛を学びました。愛とは何か。自分の身を投げ出してでも愛する人を守ることなのだと。そして、意外にも愛する人は身近にいるのだということも。もしこの映画を見ていなければ、それらがわからずに成長していったでしょう。
私に初めて「愛」というものを教えてくれたのは、この映画です。この映画が人生のベースになっていると言っても過言ではありません。
今年で本作の映画公開から40年。日本のアニメ映画史上に置いて『さらば宇宙戦艦ヤマト』は大きな足跡を残しました。テレにアニメの第一作は強力なライバルが裏番組であったため、予定の放送回数を減らしての放映となりましたが、再放送の度に人気が出たというのも「ヤマト」の魅力が認められた証拠となります。本作に登場された声優さんの多くが故人となられたことはとても悲しく感じます。この映画によって「愛」という言葉の意味を考えて欲しい。リメイクの方に慣れ親しんでいる世代の人に、親父世代の青春について考えるきっかけとなることも望んでいます。