映画「ベイビー・ドライバー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ベイビー・ドライバーの紹介：2017年アメリカ映画。ベイビーは天才的なドライブテクニックで犯罪者の逃亡を助ける「逃がし屋」です。交通事故の後遺症により耳鳴りがするベイビーにとって、音楽はなくてはならない相棒。ベイビーのカーチェイス・シーンに合わせて流れる音楽は、ロック・ソウル・ダンスと多彩なジャンル。幅広い世代から選ばれた音楽が鳴り響きます。音楽と映像がシンクロした新感覚映画。
監督：エドガー・ライト 出演者：アンセル・エルゴート（ベイビー）、リリー・ジェームズ（デボラ）、ケビン・スペイシー（ドク）、ジェイミー・フォックス（バッツ）、ジョン・ハム（バディ）、エイザ・ゴンザレス（ダーリン）ほか
この解説記事には映画「ベイビー・ドライバー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ベイビー（アンセル・エルゴート）は「85号線の亡霊(ゴースト)」と呼ばれるほどの、凄腕のドライブテクを持っています。車泥棒を繰り返すだけでなく、警察の追跡を鮮やかにかわすこともありました。犯罪者組織のボス、ドク（ケビン・スペイシー）の車を盗んだことで借りができ、ドクは驚異的なドライブテクを持つベイビーに「逃がし屋」の仕事をさせます。
子供の頃に事故に遭ったベイビーは後遺症により、常に耳鳴りに悩まされています。音楽を聴くことで耳鳴りの苦しみから逃れられるため、いつも音楽を聴くようになりました。音楽を聴くことで集中力が増し、ドライブテクが発揮できます。逃がし屋としての仕事をしている間も音楽を手放すことはありません。それだけでなく人の会話を録音し、リミックス音楽をつくる趣味がありました。
両親を亡くしたベイビーを育てた養父のジョセフは、高齢のため耳が聴こえず足も弱っています。二人は穏やかな生活を築いていました。
ある日、ベイビーは行きつけのダイナー「ボーの店」でウェイトレスのデボラ（リリー・ジェームズ）と出会います。「ボーの店」はベイビーの母親が昔歌っていた店。二人は音楽が好きだという共通の趣味を持っていたため気が合いました。ベイビーとデボラは互いに惹かれ合っていきます。
デボラと出会い、恋に落ちたベイビーは犯罪組織から足を洗う決意を固めます。折しも次回で最後の仕事だとボスのドクに言われていました。最後の仕事で組むメンバーは、黒人のバッツ（ジェイミー・フォックス）、鼻なしエディ、J.D.でした。
3人を車に乗せて現金輸送車を襲い、お金を奪います。バッツは初顔合わせの時からベイビーに突っかかり、気に入らない様子でした。バッツは現金を奪うために警官を躊躇なく射殺し、さらには海兵隊に喧嘩まで売ります。人が殺されたことにショックを受けたベイビーは、発砲しようとするバッツの邪魔をします。ベイビーがブレーキをかけて邪魔をしたのでバッツは顔をしかめ、敵に同情するんじゃないと忠告しました。
逃走の際、車を乗り換えますが、銃を放置したJ.D.のミスを咎めて、バツはあっさり彼を殺してしまいます。遺体と一緒にドクの元に戻ったベイビーは、これで借金はチャラになり、逃がし屋の仕事からも足が洗えます。最後の仕事として、トランクの中に入れたJ.D.の遺体を車ごと廃車工場で処分します。
ベイビーはこれで裏家業とは縁を切れたと思い、デボラをデートに誘います。里親のジョセフのアドバイスに従って、ベイビーはピザの宅配の仕事を始めます。車ではなくてもベイビーのドライブテクは見事な物でした。デボラを喜ばせるためベイビーは一流のレストランを予約します。
食事を楽しんだ後、すでに食事の代金が支払われていることに気がつきます。レストランにはボスのドクがいました。ベイビーのドライブテクを惜しんだドクは、再び裏家業の仕事をするようベイビーを脅します。断ればベイビーの大切な養父や恋人にも危害が及ぶと言われ、仕方なく闇の世界に戻りました。
ドクから指定された次の仕事先は郵便局。なぜかドクの甥っ子のサムがいます。サムと一緒に下見に行ったベイビーは、サムの優秀さを目の当たりにします。8歳という年で郵便局内に仕掛けられた監視カメラ、配備されてい警備員、利用客、職員のことも把握してしまいます。今回の仕事で集められたメンバーは、バッツ、バディ（ジョン・ハム）、ダーリン（エイザ・ゴンザレス）、ベイビーの4人でした。
郵便局で盗むものは為替用紙。仕事に向かう前に武器を手に入れるため、取引先に向かいますが、商談の最中に相手が警官だと気づいたバッツが射殺してしまいます。バッツが射殺した警官はドクが買収した人間であることがわかります。とんでもないことをしたことに気がついたバッツは、向こうが撃ってきたと嘘を言ってメンバーに同意を求めます。うまく事が運ばないので、ドクは中止ししようとしますが、バッツやバディ、ダーリンが続行を求めたため、このまま計画を進めることに決めました。
ベイビーはデボラに会うため夜中に抜け出そうとしますが、捕まってしまいます。さらに言葉を録音しているテープが見つかり、会話をミックスして曲を作っていることが知られてしまいます。大量にあるテープの中からデボラの名前があるテープが見つかります。ベイビーの想い人だと気づかれました。
朝になり計画通り、バッツとダーリン、バディを車から降ろした後、裏口で待機します。ベイビーに気づいた窓口の女性が警備員を連れて来たところに、バディ、ダーリン、バッツがタイミングよく戻ってきました。警官を見たバッツは躊躇いなく発砲します。すぐに銃を持ち出し人を殺すバッツに嫌気がさしたベイビーは、わざとトラックに突っ込みバッツを殺してしまいます。3人は急いで車から離れ、それぞれ別方向に逃げていきました。
警官の目を眩ますために、ショッピングモールでサングラスと上着を取り換えました。さらに車を手に入れたベイビー。同じようにどこかで車を手に入れたバディとダーリンと遭遇します。警官との銃撃戦の中、ダーリンが射殺され相棒を失ったバディは、ベイビーのことを恨んで追ってきます。ベイビーは初老の女性の車を奪って自宅に戻り、ジョセフを高齢者施設に連れて行きます。ジョセフをお世話するために必要なことを吹き込んだテープを持たせました。
デボラを迎えに行った先でバディが待ち伏せしていました。隙をついてバディの足を撃ち、デボラを連れてドクがいるアジトへ向かいます。テープはすべてドクに没収されていましたが、ベイビーにとって大切な母親のテープだけは取り戻したいと考えてのことでした。
ドクは二人に国境を越えて逃げるよう言います。しつこく追ってきたバディがドクを射殺します。バディはベイビーのことを諦めてはいません。正気を失っているバディをベイビーとデボラが倒し、ベイビーは気を失いました。
気がつくとベイビーはデボラの運転する車の中。二人は音楽を聞きながら車を走らせますが、FBI捜査官が立ちふさがります。逃げきれないと判断したベイビーはデボラにキスをして投降しました。
長年、裏家業に加担し大きな事件にまで発展させたベイビーでしたが、数多くの証言を加味した結果、5年服役後は仮釈放という処分となりました。本来であれば25年の禁固刑。デボラや養父のジョセフだけでなく、郵便窓口の受付の女性や、車を奪った初老の女性も証言をしてくれたおかげでした。
5年後、ベイビーを待っていたデボラと再会を果たします。
以上、映画「ベイビー・ドライバー」のあらすじと結末でした。
爽快なカーアクション映画
細かいところは気になるけど、アクション映画として観れば良作
悪い組織の中でも自分の正義を持っている主人公にはちょっと惹かれるものがある
ラストは救いがあって全体的に楽しめる王道な映画