7月4日に生まれての紹介:1989年アメリカ映画。国のために命をかけて戦うことに迷いがなかったロニーでしたが、ベトナム戦争を経験して車椅子生活を余技なくされます。アメリカに帰ってくると、反戦デモが繰り広げられており、ベトナム戦争は意味のないものとの意見が飛び交います。正しいと信じて命を懸けて戦ってきたものを否定されたロニーは、精神的にひどく落ち込みます。帰還兵としてロニーはベトナム戦争とどのように向き合っていくかが描かれている作品です。監督は「プラトーン」を手がけたオリバー・ストーン。主演には「トップガン」を始めとする多くの有名作品に出ているトム・クルーズ。スパイダーマンのゴブリン役で名を馳せたウィレム・デフォーなど豪華メンバーで構成された話題作です。
監督:オリバー・ストーン 出演:トム・クルーズ(ロニー)、ウィレム・デフォー(チャーリー)、キーラ・セジウィック(ドナ)、マイケル・コンポターロ(ウィルソン)、キャロライン・カバ(ロニーの母)、ほか
映画「7月4日に生まれて」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「7月4日に生まれて」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
7月4日に生まれての予告編 動画
映画「7月4日に生まれて」解説
この解説記事には映画「7月4日に生まれて」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
7月4日に生まれてのネタバレあらすじ:起
ロニーはアメリカ独立記念日の7月4日生まれの少年です。ロニーは少年時代に7月4日のパレードに出ている帰還兵たちを見て、軍人に憧れるようになりました。高校ではレスリングをしており、家族の期待の星でした。ロニーは進路を決める際に、歴史の一部になりたいからと迷わず海兵隊を志願します。
ロニーはドナが好きで、プロムに誘おうとしましたがドナにはすでに約束している人がいました。入隊準備で忙しいことを言い訳にして、ロニーはプロムを欠席しました。しかし、急に何かを悟ったかのようにロニーは雨の中を走り出しプロム会場へ。ドナをダンスに誘い一緒に踊り、そしてキスをします。
7月4日に生まれてのネタバレあらすじ:承
1967年ベトナム。ロニー(トム・クルーズ)は最前線で戦っていました。仲間のミスでベトナムの民間人を殺してしまうと、敵が襲撃にやってきて現場は騒然としパニックになります。そんな中、ロニーは判断を誤り、敵だと思って撃ったら仲間のウィルソン(マイケル・コンポターロ)でした。即死でした。上司に仲間を殺してしまったと伝えても、思い違いだと相手にされず、ロニーは一人でこの苦しみを抱えました。
翌年もロニーは最前線で戦っていました。そのときに、ロニーはかかとと肩を撃たれてしまいます。なんとか一命を取り留めたものの、脊髄を負傷し下半身麻痺になってしまい、歩けるようになる確率はゼロと診断されてしまいます。それでもロニーは歩くことを諦めませんでした。奇跡が起こると信じて病院でリハビリ生活に取り組みました。
しかし、無理をしすぎたため、骨が飛び出るほどの骨折をしてしまいます。これをきっかけにロニーの精神は疲弊していきます。病院はベトナム戦争の重症患者であふれていました。それにも関わらず、ベトナム戦争関係の予算が削減されたので病院にお金が回ってこず、劣悪な環境でした。病院に入院している人達は人間らしい扱いをしてもらえないと、ロニーは不満を抱きました。
7月4日に生まれてのネタバレあらすじ:転
1969年、ようやくロニーは実家に帰宅をします。家族や近所の人達に暖かく迎えられました。ロニーは命を懸けて国のために闘った自分を誇らしく思っていました。しかし、アメリカに戻ってみると、反戦デモが後を絶たず、ロニーの友人さえも「共産主義が世界をのっとるなんて嘘、政府に乗せられた戦争だ。」と言われる始末です。戦争を経験もしていない人間に戦争をとやかく言われることに、ロニーは不満を爆発させました。
7月4日、ロニーは帰還兵としてパレードに参加をします。ロニーは国の英雄としてパレードに参加できるのを楽しみにしていました。しかし、パレードを見ている人は、ロニーを哀れみの目で見ていました。
その後、ドナ(キーラ・セジウィック)との再会も果たしましたがドナは反戦派でした。ロニーはどんどんすさんでいきました。クラブで知らない人とケンカをするほど酔いつぶれたり、母親に暴言を吐いたりと誰もロニーを止めることはできませんでした。
ロニーは、神と国を信じて戦ったのに、残ったのは車椅子だけだとひどく落ち込み、こんな自分を愛してくれる人は誰もいないと泣きました。
7月4日に生まれての結末
1970年、ロニーは心機一転メキシコに旅行にやってきます。訪れたのは売春宿で、ロニーと同じように戦争で車椅子生活になってしまった人などがたくさんいました。そこでロニーは自分を見つめ直し、ずっと心に引っかかっていた自分が殺してしまったウィルソンの両親に会いに行くことを決意します。
ロニーは正直に自分が殺してしまったとウィルソンの家族に伝えました。ウィルソンの家族はその思いを受け入れてくれました。これをきっかけに、ロニーは反戦派へと変わります。ニクソンの演説中に体を張って力強く戦争反対を掲げます。
4年後、ロニーは堂々と車椅子をひいて大勢の前で演説するほどに、立派な姿を見せました。
以上、映画「7月4日に生まれて」のあらすじと結末でした。
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