ボーイズ・オン・ザ・ランの紹介:2009年日本映画。花沢健吾の人気コミックを映画化した作品。冴えないサラリーマン田西がある女性に恋をし、過酷な現実にぶち当たりながらも成長していく姿を疾走感たっぷりに描いた青春ドラマ。銀杏ボーイズの峯田和伸が不器用な主人公田西を好演しています。
監督:三浦大輔 出演者:峯田和伸(田西敏行)、黒川芽以(植村ちはる)、YOU(しほ)、でんでん(田中)、渋川清彦(吉久)、尾上寛之(矢野)、リリー・フランキー(斉田産業社長)、松田龍平(青山)、小林薫(鈴木さん)、ほか
映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ボーイズ・オン・ザ・ランの予告編 動画
映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」解説
この解説記事には映画「ボーイズ・オン・ザ・ラン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ボーイズ・オン・ザ・ランのネタバレあらすじ:起
小さな玩具会社斎田産業で営業として働いている田西敏行は寂しい29歳の誕生日を迎えようとしていました。テレクラで知り合った女性に会ってみれば、あまりの醜くさに失望し、性行為に及ぶ気にもなれず逃げ出してしまいます。田西には会社に気になっている女の子がいます。企画部に在籍する植村ちはるという可憐な女性で、会社の飲みで意気投合し、メールを交わす間柄になりました。不器用な田西は彼女とどうしたら仲良くなれるか悩んでいますが、ちはるも田西に少なからず好意を持っているようです。田西は外回りでライバルの玩具会社マンモスの営業マンである青山貴博と仲良くなります。そして青山の提案で田西とちはる、青山の会社の同僚である長谷川茜の四人で飲みにいくことになりました。
ボーイズ・オン・ザ・ランのネタバレあらすじ:承
田西とちはるは飲み会の帰り道でいいムードになり、そのままラブホテルに入ります。しかし田西がちはるの服を脱がせようとすると、ちはるは処女であることを告白し、泣き出してしまいます。彼女の気持ちを大切にしたい田西は、その晩ちはるに触れることなくホテルで一夜を明かすのでした。週明け会社に行くと、ちはるが風邪で寝込んでいると聞き、家まで見舞いにいきます。部屋にはちはるの隣人であるソープ嬢のしほが遊びにきていました。しほはちはるが田西と寝たがっていると暴露し、ちはるを辟易させます。夜になり、ちはるを寝かしつけた田西がアパートを出ると、酔っ払ったしほが階段の下に座り込んでいました。しほを自室まで連れていってあげた田西でしたが、彼女の無防備な色っぽさに悶々としてしまいます。しほから性欲の処理を手伝ってあげると誘惑され、激しく葛藤しますが、身体は素直に反応してしまいます。不運なことにそこに何も知らないちはるが入ってきてしまいました。ちはるは田西を好きになったとしほに告白しますが、下半身裸で部屋の隅に隠れていた田西を目撃し、大きなショックを受けるのでした。会社の同僚の結婚式のスピーチで、田西は不器用にもちはるへの愛を告白しますが、気味悪がられて、余計に嫌われてしまいます。
ボーイズ・オン・ザ・ランのネタバレあらすじ:転
冬になり、ちはるからすっかり距離を置かれている田西でしたが、青山に彼女との仲を聞かれると、うまくいっているとつい嘘をついてしまいます。田西はしほからちはるが夜長電話をしてはよく泣いているようだと聞き、ちはるに男ができたことを予感します。その後田西は偶然ちはると青山がデートしているところを目撃し、ちはるの相手が青山であることを知るのでした。その頃青山の会社で製作された玩具が飛ぶように売れて、話題になります。その玩具の原案が社内でちはるが企画して没になったものだったことから、マンモスに企画を流した疑惑を持たれ、ちはるは会社を辞めることになります。社長にちはるを辞めさせないよう懇願する田西でしたが、辞めるのは彼女の意志だと言います。新年会で田西はちはるから妊娠している上に青山に振られてしまったと打ち明けられます。人工中絶手術に付き添う田西でしたが、青山は中絶費を茜に届けさせただけで顔すら見せません。憤慨した田西はマンモスに電話をかけ、ちはるをもてあそんだ青山に決闘を挑みますが、相手にされません。さらに暴力沙汰を起こせば会社をクビになると脅された田西でしたが、事情を知る社長は田西を辞めさせたりしないと青山に宣言するのでした。田西は酒好きの職場の同僚鈴木から決闘の心得を伝授されるようになります。ボクシングに精通する鈴木から大切なのは技術ではなく、自分の中の狂気を引きずり出すことだと教えられます。ちはるは勝てる見込みのない決闘などやめるべきだと忠告しますが、田西はちはるのためではなく、企画を盗まれた会社のために戦うのだと強がります。そして送別会でサラリーマンアッパーという必殺技で青山を倒してみせるとちはるに宣言するのでした。
ボーイズ・オン・ザ・ランの結末
あくる朝、田西は映画「タクシードライバー」のロバート・デ・ニーロを真似てモヒカンヘアーに髪を剃り、会社を辞職する決意を固めて、鈴木とともに青山の待つマンモスへと向かいます。いざ会社に乗り込んだものの極度の緊張からトイレでえずいていると、青山の後輩内木がちはるの噂をしているのを耳にします。恋愛相談に乗っているうちにちはると肉体関係を持ったことを自慢し、彼女を馬鹿にする内木に、田西はサラリーマンアッパーをお見舞いするのでした。ついに青山との決闘の時がやってきました。意を決してサラリーマンアッパーを食らわそうとする田西でしたが、ちはるから田西の必殺技を事前に教えてもらっていた青山によって技は簡単に封じられてしまいます。結局田西は青山にボコボコになるまで暴行され、一発も殴ることさえできないまま決闘は終了するのでした。戦いを見守っていた鈴木は田西を労い、二人は固い握手を交わします。田西は田舎へ帰るというちはるを見送るため駅へと向かいます。しかしちはるは傷だらけの田西を見てもなお、青山が無事かどうかを心配しているのでした。ちはるに心底失望した田西は思いを断ち切るため、ちはるを無理やり電車に乗せるのでした。こうして田西の恋は終わりを告げましたが、彼は清々しい気持ちで町の中を走り抜けていくのでした。
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