プルートで朝食をの紹介:2005年アイルランド,イギリス映画。男の身体に女の心を抱えたパトリック、母の面影を追って来たロンドンで、数々の苦難の越え彼はいったい何をみつけるのか。
監督:ニール・ジョーダン 出演:キリアン・マーフィ(パトリック・“キトゥン”・ブレイデン)、リーアム・ニーソン(リーアム神父)、ルース・ネッガ(チャーリー)、ローレンス・キンラン(アーウィン)、スティーヴン・レイ(バーティ・ヴォーン)、ブレンダン・グリーソン(ジョン・ジョー・ケニー)、ほか
映画「プルートで朝食を」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「プルートで朝食を」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「プルートで朝食を」解説
この解説記事には映画「プルートで朝食を」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
プルートで朝食をのネタバレあらすじ:起・パトリック‘キトゥン’ブレイデンの始まり
司祭館の前に捨てられたパトリックは、子供の頃から母親の服を着て化粧をしては怒られる男の子。友達のローレンスはそんな彼を認める友人だった。パトリックの母は女優に似た美女で、都会のロンドンに飲み込まれた幻の女、そう聞かされて彼は育った。青年になったパトリックは教会の銀行宛に小切手が来ているのを見て、自分の母親は神父と関係があるのではと考え、授業の自由作文に神父と家政婦の恋物語を書くと、破廉恥な内容を叱られた。おしゃれをしてクラブへ行くも、店には入れてもらえず、同じく入店拒否されたバイクの一団の後ろに乗せてもらった。彼らは星々を訪ねて火星へ、そして冥王星で朝食をとうたった。
プルートで朝食をのネタバレあらすじ:承・母を探しに
学校に作られた相談箱に、性転換の医者を紹介してくれと書くと、学校から叱られ、家では化け物呼ばわりされ、家を出ることにした。途中、乗せてもらったバンドのキャンピングカーで、メンバーのビリーと急接近。他の仲間に白い眼をされながらも、そのバンドで歌うようになった。しかし、それもつかの間、バンド仲間はパトリックを追い出そうとし、ビリーは彼を自分のキャンピングカーに連れて行った。そこで、大量の銃が床下に隠されているのを見つけてしまう。 そんなある日、IRAの仕掛けた爆弾で友人のローレンスが死に、パトリックが湖に銃を全部捨ててしまうと、ビリーは怒って彼の元を去り、他のIRAのメンバーに殺されかけるが、知り合いのアーウィンの名を出すと彼らは手を止めた。争いの続くアイルランドを去り、ロンドンへ向かった。
プルートで朝食をのネタバレあらすじ:転・希望と願望と
あてにしていた住所に母はおらず、ホームレスになったパトリックがテーマパークの小さな家で寝ていると、仕事が欲しいのかと、歌とダンスを試され、着ぐるみで働くことになった。それでも夜町を歩けば娼婦に縄張りを荒らすなと怒られ、紳士に拾われたかと思えば殺されかけた。ある日、カフェで物書きをしていると、手品師の男に声をかけられ、彼のショーを見に行ったパトリックはそのうち助手として一緒にステージに立つようになり、手品師から愛の告白をされた。しかし喜びもつかの間、女友達のチャーリーに連れ戻されてしまう。彼女は恋人のアーウィンとの間に子供を授かっていたが、革命の事で頭がいっぱいの彼に妊娠を告げることも生むことも考えられず、中絶を決めてロンドンへ来ていた。しかしパトリックと二人で病院へ足を運ぶと、彼女は中絶を辞退した。そんなある夜、パトリックが立ち寄ったクラブが爆破され、救出されたにも関わらず、アイルランド人というだけで、彼は爆破犯として嫌疑をかけられた。取り調べ室で、まるで自分が諜報部員だったかのような話を語ったが、以前爆弾で死んだローレンスを思い出して泣いた。拘留期限も過ぎ、解放が決まっても、居場所のない彼は拘置所にいたがったが、却下された。
プルートで朝食をの結末:父と母そして、友人
夜道で娼婦の真似事を始めたパトリックは、ある夜捕まえた男に紹介され、合法の風俗店でパトリシアとして働くことになった。そこでチャーリーに居場所を書いた手紙を送ると、しばらくしてやってきた男性客がとあるみなしごの話を始めた。自分は本当の父親だったけれどそれを伝えられず、考えた末に母親の居場所を伝えに来たと言って住所を残して行った。パトリックは相手の顔が見えないようになっていたがその客は、昔父親でないかと疑った神父だった。 パトリックはきちんとしたスーツを纏い、電話会社の調査員のふりをして、母親の住所を訪ねた。そこには自分と同じ名前の息子がいた。そして母親と対面できた時、彼は倒れた。母親の家で目を覚ました彼は、母親が家族に囲まれて暮らしているのを見、自分の事は明かさずに咲かれた。その頃故郷では、チャーリーが神父の所へ身を寄せていた。アーウィンは麻薬の嫌疑で捕まった彼女が妊娠している事を知り、うっかり作戦を漏らし仲間に殺されていた。父である神父の所に帰った彼は、神父と父、両方の意味を込めてファーザーと呼び、母親を探しに行って、父親を見つけたと話した。チャーリーのためにマタニティドレスやベビー用品を買い込んでいると、近所からは、とんでもない神父だと陰口をたたかれ、しまいにはクリスマスイブに火炎瓶が司祭館と教会投げ入れられた。神父は別の教区に任命され、チャーリーはパトリックと病院へ行き出産した。その病院で母の息子と再会し、妊娠中だと知ると、自分が幻の女と名乗り、今度は女の子をと伝えてと言づけた。
以上、映画プルートで朝食をのあらすじと結末でした。
プルートで朝食をのレビュー・考察:現実と夢見心地と
神父による不貞に始まりIRAの活動や中絶の不可避、売春街や風俗街等、背後で描かれているものはそれぞれが重たいテーマになりうる。けれど、主人公パトリックのどこか夢見心地な語りや映画の構成もあり、その重たさを和らげる救いの糸口のようになっている。
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