チャイルド44 森に消えた子供たちの紹介:2014年アメリカ映画。トム・ロブ・スミスの小説を映画化したサスペンスミステリー作品で、1950年代のスターリン独裁政権下のソ連を舞台に少年ばかりが犠牲となった連続猟奇殺人事件の真相を追う捜査官の姿を描いています。
監督:ダニエル・エスピノーサ 出演者:トム・ハーディ(レオ・デミドフ)、ゲイリー・オールドマン(ネステロフ将軍)、ノオミ・ラパス(ライーサ・デミドフ)、ジョエル・キナマン(ワシーリー)、ジェイソン・クラーク(ブロツキー)ほか
映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
「チャイルド44 森に消えた子供たち」の予告編 動画
映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」解説
この解説記事には映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
「チャイルド44 森に消えた子供たち」のネタバレあらすじ:起
1933年、スターリンの独裁政権下のソビエト連邦はウクライナに「ホロドモール」と呼ばれる人工的な飢饉を巻き起こし、1日に2万人以上が餓死する事態に陥っていました。そんな折、孤児院から脱走した一人の名もなき孤児はある軍人に匿われ、「レオ」の名前を与えられて軍人の養子になります。1945年、成長したレオ・デミドフ(トム・ハーディ)はソ連軍の一員としてナチスドイツとの戦いに参戦、ベルリン攻防戦で目覚ましい戦果を挙げ、祖国の英雄として讃えられます。1953年、MGB(ソ連国家保安省)の捜査官に出世していたレオは、スパイ容疑をかけられた獣医のブロツキー(ジェイソン・クラーク)を追って部下のワシーリー(ジョエル・キナマン)と共に彼が匿われている一軒家に乗り込みます。レオは逃げようとするブロツキーの身柄を確保しますが、ワシーリーはブロツキーを匿った農夫の夫妻を見せしめと称して二人の娘たちの前で撃ち殺し、激怒したレオはワシーリーを殴り飛ばします。
「チャイルド44 森に消えた子供たち」のネタバレあらすじ:承
ある日、本部から呼び出しを受けたレオは、友人のアレクセイ(ファレス・ファレス)の息子が変死したことを告げられます。死体は全裸で、胃が切り取られていました。しかし、スターリンの思想「殺人は資本主義の病である」により犯罪は隠蔽される時代、クズミン少佐(ヴァンサン・カッセル)は事故として処理しようとし、レオにでっち上げの検視報告書を持たせてアレクセイを説得させるという損な役回りを与えます。その直後、レオが捕えたブロツキーが遂に口を割り、7名のスパイの実名を挙げ、その中には驚くべきことにレオの妻・ライーサ(ノオミ・ラパス)の名前もありました。クズミン少佐からライーサの容疑の裏付けを取るよう命じられたレオは、ライーサから自分の子を身籠ったと聞かされ、彼女を告発しないことを決めます。その結果、レオはヴォルスクという小さな町の民警へ降格させられ、ライーサもヴォルスクの小学校でトイレの清掃係を命じられ生活は困窮します。ライーサは、何一つ証拠のないスパイ容疑をかけられたのはレオの忠誠心を見るためのテストだったのではないかと考えます。
「チャイルド44 森に消えた子供たち」のネタバレあらすじ:転
ある日、ヴォルスクの町でもアレクセイの息子と同様の手口で殺害された少年の死体が発見されます。レオは同一犯による連続殺人とみて、ネステロフ将軍(ゲイリー・オールドマン)の協力の元極秘裏に捜査を進めるうちに、何と44人もの少年たちが同様の手口で殺害されていたことを突き止めます。一方、ライーサは田舎暮らしに嫌気が差し、モスクワに逃げ帰ろうとしたところをレオに連れ戻されます。そこでライーサは元々レオを愛してはおらず、MGB捜査官のプロポーズを怖くて断り切れなかったのだと告白、さらに妊娠は自分の身を守るためについた嘘だということまで明かします。レオは事件が解決したら離婚しようと約束します。ある日、殺人の様子を目撃したという人物がいると聞いたレオはライーサと共にモスクワに向かいますが無駄足に終わります。一方、事件を追っていたネステロフ将軍は、ロストフという町がこの2年間の間に9人が犠牲になるなど突出して被害者が多いことを知ります。
「チャイルド44 森に消えた子供たち」の結末
事件の真相に迫ろうとしていたレオとライーサの元に突然ワシーリーが現れ、二人は捕えられて護送列車に乗せられますが、刺客らを返り討ちにして脱走します。レオとライーサはその足でロストフへ向かい、トラクター工場の勤務記録などを入念に調べ、その結果マレヴィッチ(パディ・コンシダイン)なる温厚そうな男が容疑者として浮上します。レオはマレヴィッチを追って森の中へ駆け込み追いつめますが、マレヴィッチは自らもレオと同じく孤児院出身であり、レオのような英雄も人殺しと変わらないなどと発言してきました。その時、マレヴィッチは駆け付けたワシーリーに射殺されます。長年の間レオに嫉妬心を抱いてきたワシーリーはレオとライーサを殺そうとしますが、一瞬の隙を突いたレオは反撃に転じ、ワシーリーを殺害します。その後、クズミン少佐は失脚して逮捕され、新体制となったMGBに呼び戻されたレオは、今回の事件を機に殺人捜査課を新設しネステロフ将軍を責任者として起用してほしいと懇願します。レオとライーサは、かつてワシーリーに両親を殺された二人の娘たちを孤児院に訪ね、養子として迎え入れました。
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