コープスパーティーの紹介:2015年日本映画。人気ホラーアドベンチャーゲーム「コープスパーティー」の実写映画版。「幸せのサチコさん」というおまじないに参加した主人公達9人は、呪われた天神小学校へ引きずり込まれてしまう。恐ろしい怨霊に襲われながら、生き残ろうと必死に足掻く主人公達。しかし残虐さを増す怨霊を前に犠牲者は増えていき、最後には戦慄の展開が待ち受ける。
監督:山田雅史 出演者:生駒里奈(中嶋直美)、池岡亮介(持田哲志)、前田希美(篠崎あゆみ)、JUN(岸沼良樹)、喜多陽子(篠原世以子)、美沙玲奈(鈴本繭)、諒太郎(森繁朔太郎)、松浦愛弓(持田由香)、金山一彦(鬼碑忌コウ)ほか
映画「コープスパーティー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「コープスパーティー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
コープスパーティーの予告編 動画
映画「コープスパーティー」解説
この解説記事には映画「コープスパーティー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
コープスパーティーのネタバレあらすじ:呪われたおまじない
舞台は現代日本。大雨の夜、文化祭を終えた如月学園の教室では、中嶋直美達7人の高校生が遅くまで片付けをしていました。クラスメイトの鈴本繭が近々転校してしまうため、名残惜しさに作業はなかなか進みません。そこでオカルト好きの委員長篠崎あゆみが、「幸せのサチコさん」というおまじないをしようと提案します。サチコは廃校になった天神小学校の児童でしたが、ある日行方不明になり、如月学園の守り神になったと言われています。彼女にお願いすれば一生友人同士でいられる、と教えるあゆみ。そこで教室内にいたクラスメイト7人と、様子を見に来た教師、そして持田哲志に傘を届けに来た妹由香の合計9人で「幸せのサチコさん」を実行します。紙を人型に切った「サチコさん人形」を全員で摘んで一斉に破き、その切れ端を持っていれば願いは叶います。直美は切れ端を生徒手帳に挟みました。すると突然大きな揺れが教室を襲い、床が崩れ落ちます。直美達は全員為す術もなく落下し、気が付くと見覚えの無い古い教室で倒れていました。窓も出入り口も封鎖された校舎を歩く9人は、たどり着いた職員室で、ここが天神小学校だと知ります。霊能者鬼碑忌コウの原稿を発見し読んでみると、「幸せのサチコさん」を実行すると異空間と化した天神小学校に引きずり込まれると書かれています。天神小学校では以前連続児童殺害事件が発生しており、この現象はサチコを含む被害児童達の怨念が引き起こしているらしいのです。状況を理解しきれない直美達でしたが、突如現れた男の霊に教師が殺害され、恐怖は現実のものとなります。皆は悲鳴を上げ散り散りに逃げ出し、直美は親友篠原世以子と行動を共にします。
コープスパーティーのネタバレあらすじ:脱出のヒントと侵食する恐怖
資料室に逃げ込んだあゆみと岸沼良樹は、鬼碑忌の原稿から用務員の男が事件の容疑者だと知ります。事件の被害者は3人、その内発見された2人の遺体からは舌が切り取られていたそうです。そして元の世界に戻るには「逆打ち」という儀式が有効だと突き止めますが、詳細が分かりません。その頃、転んで足を挫いた直美は保健室で世以子に手当てをして貰い、うっかり眠ってしまいました。直美の生徒手帳が無いと気づいた世以子は探しに出かけます。その生徒手帳は一足先に、良樹と一緒に用務員室に向かうあゆみが拾っていました。目を覚ました直美は持ち主不明のペンダントを入手します。その直後、血まみれの少女の霊が現れ直美は廊下へ逃げ出します。そこへ世以子が戻って来ますが、直美は人が変わったように世以子に罵詈雑言を浴びせます。意識を失う直美の頭には、死ね、死ね、という子どもの声が響いていました。
コープスパーティーのネタバレあらすじ:増え続ける犠牲者
天神小学校を彷徨う用務員の霊と、殺害され怨霊と化した子ども達。9人は彼らによって次々命を奪われます。繭は子ども達に凄まじい力で壁に叩きつけられ絶命。繭と仲の良い森繁朔太郎は彼女の遺体を発見して正気を失ったところを用務員の霊に撲殺されます。更にトイレの個室で世以子が首を吊り、直美は呆然と廊下に座り込みました。そこへ由香を探していた哲志が合流し、励ましながら廊下を進みます。用務員室にたどり着いたあゆみ達は、「天神小学校霊障検証」というタイトルのビデオテープと、子ども達の舌が詰め込まれた瓶を入手。テープを再生するためテレビのある職員室へ戻ります。その頃1人校舎を彷徨っていた由香は、サチコと名乗る見知らぬ女の子に出会いました。
コープスパーティーのネタバレあらすじ:あゆみの嫉妬
あゆみと良樹は職員室で直美、哲志に再会し、ビデオテープを再生します。それは鬼碑忌が遺したメッセージビデオでした。鬼碑忌は霊磁場の強い場所にカメラを設置しながら校内を調べていましたが、その途中で同行者が霊達に殺害されてしまいます。怨念が強過ぎて逆打ちも通用しません。子ども達の霊を供養してこの呪いを終わらせてくれと頼んだ鬼碑忌は、直後に血しぶきを残して画面から消えます。4人は鬼碑忌が書き遺した逆打ちのルールを読み、サチコさん人形の切れ端が必要なこと、おまじないで使用した切れ端以外は決して使ってはならないことを知ります。切れ端を紛失した直美は顔色を変えますが、哲志が必死に励まします。哲志に惹かれているあゆみは邪魔なライバルを排除するため、適当な紙を人形の切れ端と偽り直美に渡しました。その後あゆみと良樹は子ども達の遺体発見現場である音楽室へ、哲志と直美は由香を探して校舎内を歩きます。あゆみ達は音楽室で子ども達の霊に襲われますが、彼らは舌を取り戻すと大人しくなりました。そしてあゆみ達は、連続児童殺害事件の犯人は用務員ではなくサチコ自身だと知らされます。用務員はサチコに脅され手伝わされていただけでした。サチコを何とかしなければこの呪いは終わらないと悟ったあゆみは、哲志にこのことを伝えようと単身音楽室を飛び出します。
コープスパーティーのネタバレあらすじ:呪われた学校の真実
サチコによって瀕死の状態に追い込まれた由香。駆けつけたあゆみが由香を救出しますが、用務員の霊が行く手を阻みます。追いついた良樹が自らの命と引き換えに用務員を倒し、あゆみ達は保健室へ逃げ込みました。そこでサチコの暴走を悲しむ彼女の母の手記を発見。「地下室から、サチコを出して」という文章にあゆみ達は地下室を目指します。一方、直美達の前にもサチコが現れました。哲志はサチコを追い、直美は鬼碑忌が設置したカメラ映像を流すテレビを見つけます。そこにはサチコに取り憑かれた直美が、世以子を死に追いやる姿が映っていました。ショックを受ける直美の頭を優しく撫でる世以子の霊。映像が切り替わり、哲志がサチコに襲われていると知った直美は走り出します。間一髪哲志を庇った直美。すると突然ペンダントが光り2人を守ります。ペンダントはサチコの母の物でした。天神小学校の養護教諭だったサチコの母は、校長に無理やり関係を迫られ、階段から足を踏み外し転落死してしまいます。それを目撃したサチコを校長は絞殺し、遺体を地下に隠しました。呪いの根源は母を奪われたサチコの恨みだったのです。
コープスパーティーの結末:嘘の代償
地下へ向かう途中、哲志は失くさないようにサチコさん人形の切れ端を渡すよう直美に言います。不思議に思いながらも従う直美。地下室に到着した2人は、舌を切り落とされハサミで胸を突かれたサチコの遺体を発見します。由香を背負ったあゆみが合流すると、サチコの遺体が突如起き上がり哲志を襲います。逆上し石でサチコを殴る哲志。ところが哲志が殴っていたのは、サチコではなく由香でした。楽しそうに笑うサチコを、直美は「こんなことをしてもお母さんは喜ばない」と叱ります。あゆみがサチコの母の手記を音読し、直美がペンダントをかざします。するとサチコの母が現れ、サチコを優しく抱きしめました。怨念が弱まり、世界の崩壊が始まります。生き残った3人は逆打ちをする場所を探して走ります。途中で哲志は直美にサチコさん人形の切れ端を返しました。しかしそれは直美から預かった物ではなく、哲志の物でした。哲志はあゆみの企みに気づいていたのです。そうとは知らない直美は素直に受け取り、ついに逆打ちに挑みます。直美の脳裏に蘇る、哲志と手を繋いだ思い出。目を開けると青い空が見えました。帰って来られたと喜ぶ直美の隣で、あゆみは困惑と恐怖に震えています。逆打ちのルールを破った哲志は帰って来られませんでした。繋いでいた両腕だけが、校庭に座り込む2人と一緒に戻って来ました。後日、直美は自室で魂が抜けたように虚空を見ています。ふと笑顔になった彼女の目の前には、サチコの姿がありました。呪いは終わらず、恐怖は続編「コープスパーティー Book of Shadows(2016年)」へ継承されます。
以上、映画コープスパーティーのあらすじと結末でした。
「コープスパーティー」感想・レビュー
-
コープスパーティーは、実質、アニメ作品から実写リメイク映画です。
OVAビデオアニメから実写リメイク化された例はA KITEがあります(OVA(ジャパニメーション)→米国映画化の流れは異例)。 -
紙を人型に切った「サチコさん人形」は実写映画では教室で作成しますが、アニメではOAD コープスパーティー Missing Footage(2U付録分で残虐シーンなどが修正され、非売品分では無修正)であゆみがコンビニのコピーで印刷しています(岸沼と合流)。
持田哲志が両腕だけのいわゆる顔がない死体となった結末の描写は、ovaビデオアニメ(R15+、映倫(映画倫理機構)で審査したため非映画コンテンツの劇場版アニメ映画の扱い)から流用されています(コミカライズ版でも同じ)。作者である祁答院慎先生の意向であろうとされます。実写続編のコープスパーティー Book of Shadowsは、リング2やラストサマー2、着信アリ2みたいに更に最悪の終わり方になっています(バイオハザードのクリーチャーみたいのが登場)。