大脱獄の紹介:1975年日本映画。銀行強盗をやった仲間達から、職員殺しの罪を着せられ、網走刑務所に死刑囚として服役していた梢は、同じ死刑囚たちと脱獄することに成功しました。梢の目的はあくまで自分を落としいれた元仲間たちへの復讐でした・・という内容のサスペンスアクション映画です。高倉健と菅原文太の共演が光る作品です。
監督:石井輝男 出演者:高倉健(梢一郎)、木の実ナナ(あき)、室田日出男(大地浅吉)、加藤嘉(風見寅吉)、須賀不二男(松井田)、田中浩(友成)、檜よしえ(室町時子)、田中邦衛(剛田)、小池朝雄(佐川)、菅原文太(国岩邦造)ほか
映画「大脱獄(1975年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大脱獄(1975年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
大脱獄の予告編 動画
映画「大脱獄(1975年)」解説
この解説記事には映画「大脱獄(1975年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大脱獄のネタバレあらすじ:起
網走刑務所にいる梢一郎(高倉健)は絞首刑執行の日が来た夢を見て目が覚めました。ここは死刑囚専用の独房です。朝、一人の死刑囚が自殺しました。朝食後、雪の積もった広場で体を動かしながら、今夜脱獄を決行すると聞きました。
夜、大地(室田日出男)が血を吐いて倒れたふりをして看守を呼び、首を絞めて銃を奪いました。6人の死刑囚は次々と鍵を開け、7人は逃げ出しました。途中の民家に寄り、服を強奪し食料を確保しました。家の娘をレイプしようと言い出した大地らと揉め事になり、仲間割れから赤田と北郷が射殺されました。更に途中で寒くなった大地が、梢、国岩(菅原文太)、風見(加藤嘉)の服を剥ぎ取り、食料も取って南川と共に別行動をしました。
網走の土地に詳しい風見が、あの二人が向かった先は行き止まりだと言い、その通り二人は凍傷で死にました。一方高齢の風見も凍え死んで梢と国岩の二人になりました。
大脱獄のネタバレあらすじ:承
国岩は梢が銀行強盗をやった事を知っていて、奪った金を隠していると思い込み、山分けを狙って付いて行くと言いました。山小屋でネズミを焼いて食べてしのいだ二人でしたが、梢は隙をついて一人で逃げ出しました。梢は剛田(田中邦衛)と二人で銀行強盗をやり、職員を殺したのは剛田でありながら、友成と時子の証言で梢が殺人犯となり、死刑判決を受けていました。
途中でうずくまる若い女のあき(木の実ナナ)を助け、場末の貸し部屋に入りました。あきは巡業中のストリッパーでしたが、体の不調で一人だけ置いて行かれたのでした。生活の為に人夫(力仕事に従事する労働者)の仕事を始めた梢でしたが、人夫の頭らが、脱獄死刑囚の指名手配の新聞を手に、安い賃金で使おうとしたため、二人を殴り殺し、金を奪いました。貸し部屋では、佐川(小池朝雄)という男が、梢が脱獄死刑囚だという事を知りました。
大脱獄のネタバレあらすじ:転
刑事たちが周りを取り囲みました。梢は逃げ場を失い、諦めた時、佐川が捕まりました。佐川もまた殺人犯で指名手配されていたのでした。あきは梢に体を捧げようとしましたが、梢に断られ、一人去って行きました。梢は札幌に向かい、時子の部屋に行きました。時子の首を絞め、剛田の居場所を聞きだし、一緒に連れて列車に乗り、小樽に向かいました。
列車内で国岩と再会し、裏で糸を引いているのが松井田だということがわかりました。梢が剛田に部屋に行った時はすでに剛田は逃げ、時子が剛田によって顔に熱湯をかけられていました。そして国岩から、松井田と剛田、友成らが列車で運ぶ現金の強奪を企てていることと、梢の妹親子が彼らによって車で轢き殺されたことも聞きました。
大脱獄の結末
新巻きサケの箱にライフル銃を隠し、函館に付いた二人は列車に乗り込みました。現金の入ったケースを持つ職員の乗った車両を、松井田らのグループが占拠しました。しかし国岩が拳銃を奪い、優位に立った時、梢はライフルを出し、剛田に狙いを定めました。
剛田と友成は全て松井田に言われてやったことだと命乞いますが、梢は剛田の頭を吹き飛ばし、友成と松井田を射殺しました。梢の妹親子を轢き殺した男が国岩を射殺し、列車から飛び降りました。梢が追いかけ銃撃戦になりました。梢は撃たれながらも男を射殺しました。
銃弾を浴びた体で街まで歩いてきた梢は、あき達ストリッパーが道路わきでしゃべっている近くで倒れました。救急車に乗せられた梢は、あきの横を通り過ぎていきました。
以上、映画「大脱獄」のあらすじと結末でした。
善人なのに、濡れ衣で刑務所に入れられた役、高倉健が似合っています。また、田中邦衛の嫌な役も見事です。菅原文太 もすごい個性ですが、それをかき消すことなく、うまく調和しています