ダンテズ・ピークの紹介:1997年アメリカ映画。ダンテズ・ピークで火山データに異常が観測され、地質学者ハリーが派遣され調査を開始する。ハリーはそれが火山噴火の兆候であると直感し避難勧告を出そうとするが、上司等から慎重な対応を求められる。しかし、火山は噴火を起こし、ダンテズ・ピークは大混乱に陥ってしまった。火山噴火をテーマにしたディザスター映画。
監督:ロジャー・ドナルドソン 出演者:ハリー・ドルトン(ピアース・ブロスナン)、レイチェル・ワンド(リンダ・ハミルトン)、ポール・ドレイファス(チャールズ・ハラハン)、ローレン(ジェイミー・R・スミス)、グレアム(ジェレミー・フォリー)、ルース(エリザベス・ホフマン)ほか
映画「ダンテズ・ピーク」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ダンテズ・ピーク」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ダンテズ・ピーク」解説
この解説記事には映画「ダンテズ・ピーク」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ダンテズ・ピークのネタバレあらすじ:起
ハリーは地質学者で、過去にコロンビアでの火山活動調査中噴火に巻き込まれ、パートナーを失っていました。それから4年後、未だその喪失感を埋められない彼を、全米地質学調査団のポールがダンテズ・ピークでデータが異常を示したとしてそこへ派遣します。ダンテズ・ピークに着いたハリーは、カフェの経営者兼町長のレイチェルと共に調査に出ます。町は丁度、2万人以下の住み良い町ランキング2位に選ばれ、ちょっとした祝賀ムードでした。そんな町から離れた森の中、天然を温泉を楽しむカップルがいました。しかし、その温泉は突然沸き立ち有毒ガスを放出し、カップルは苦しみ出しました。レイチェルは、娘のローレン、そして廃坑を秘密基地にして遊んでいたグレアムを拾い、山へ入って行きます。子守に山裾に住んでいる義母のルースも連れ、調査を開始ます。ハリーは水質調査等を行います。異常は余り感じられませんでしたが、木々が枯れ始めているのが気になっていました。彼は経験上、98%の確立で調査が空振りに終わりますが、残り2%で町は、次のコンテストで全米1位になる事が出来なくなると冗談めかして良います。更に山の奥に入って行くと、小動物の死骸が無数に見付かり、ローレンが悲鳴を上げます。一行は天然温泉に向かいます。ハリーは沸騰している温泉を見て、飛び込もうとしたグレアムを抱き止めます。温泉には男女の死体が転がっていました。この状況からハリーは、ポールに噴火の可能性がると報告をします。ハリーは町議会に噴火の兆候がある事を報告します。町議達は火山は死火山だと反論しますが、ハリーは正確に休火山であると訂正し、避難勧告を促します。町議会では、避難は町の経済に大打撃を与えると及び腰でした。町は観光開発の為、企業に誘致を行っている所でもありました。そこで、避難プランの確認だけに留めるという結論を出します。その頃、ポールがスタッフを連れて町へやってきました。そして町議員達が集められたと聞いて顔色を変えました。彼はすぐさまハリーと合流します。丁度警報を出すかどうかで揉めている所に入った彼は、住民を怯えさせるなとハリーを叱責します。ハリーは二人死者出ていると反論しますが、ポールは警報にも噴火にも消極的で、観測機器を設置する事で町議会を納得させました。しかしハリーは避難勧告を出した方が良いと食い下がります。ポールは仕方がなくハリーを放逐しました。
ダンテズ・ピークのネタバレあらすじ:承
一旦は去ろうと思いましたが、ハリーは残る事を決断します。そんな彼にポールは政治的、経済的配慮を忘れるなと釘を刺します。ハリーの予感を証明するように、人知れず沼からガスが沸き始めます。ヘリで火口を調べるハリーですが、大気の変化は見付けられませんでした。しかし、静か過ぎる事がハリーの不安を煽ります。ハリーは、レイチェルに夕食に招かれていました。食事が終わり、二人は身の上話をします。レイチェルは夫がどこかへ行って音信不通でした。ハリーはコロンビアの出来事を話します。亡くなった女性は、彼の婚約者でした。翌朝、観測チームにレイチェルがコーヒーを差し入れに来ます。観測チームは、四速歩行型観測ロボットが不具合で動かない事に頭を悩ませていました。そこで同僚の一人が、NASAから依頼で取り付けていた装置、ELFを取り外します。するとロボットはスムーズに動くようになりました。ハリーは山頂まで行き、ロボットを火口に向かわせて調査を開始します。しかし、ロボットは途中で引っ掛かります。同行した同僚が火口に降り、ロボットの様子を見ます。同僚は命綱を外し、ロボットを弄り始めます。その時、突然激しい揺れに襲われ、同僚は落石に巻き込まれました。同僚はヘリで無事町まで降ろされ治療を受けます。ハリーは震源が足元と判断し、噴火が近いと感じ警報を出せとポールに訴えます。しかしポールは、根拠がないと反対します。ハリーは仲間からもポールを説得するほう頼み込みます。1週間が経ち、異常なデータは観測されなかった為、ポールは観測チームに退去を命じます。その夜、ハリーはレイチェルを家に送り、別れを惜しみます。彼女の家に着き、ローレルが水を求めてきたので蛇口を捻ると赤茶けた水が出てきました。ハリーとレイチェルは水源に向かいます。すると水に二酸化硫黄が溶け始めている事が判りました。それは噴火の兆候でした。観測機からのデータが次々噴火を示し始めます。ハリーはレイチェルに警報を出すように言い、彼女は避難警報を発令しました。高校の体育館に町民の集会が準備されます。レイチェルは電話でルースに下山を促しますが、彼女は聞き入れませんでした。彼女は子供達に避難準備をさせて集会に向かいます。ですが子供達はルースを説得する為再度電話を掛け始めました。
ダンテズ・ピークのネタバレあらすじ:転
集会で避難に関して意見が飛び交います。その時、大きな地震が来て人々が山を見ると、噴火が始まった所でした。建物が崩れ、人々はパニックになり逃げ惑います。ハリーは無線でポールに連絡を取ります。ポールはハリーの正しさを認め詫びてきました。人々が避難を始め大きな揺れが続く中、ハリーはレイチェルと彼女の家へ車で急ぎます。しかしそこに彼女の車が無い事に気付きます。子供達はグレアムの運転でルースの家に向かっていました。残された書置きを見た二人は、森を突っ切り川を渡り、急いで子供達を追います。先行するグレアムの車は、火山灰で視界が無くなってきていました。誘致説明に呼ばれたビジネスマン達が、ヘリで脱出を図りました。それをポールが止めます。ヘリがエンジンに火山灰を吸い込み、その灰のガラス成分等が内部で固まってエンジンを止める事を懸念したのです。しかしヘリはポールが止めるのも聞かずに離陸します。ヘリは暫く飛行しますが案の定エンジンは停止し、ハリー達の目の前で墜落してしまいました。更に噴火はどんどん勢いを増し、落石、倒木等で道が塞がれ、彼等は車で戻れなくなってしまいました。二人はルースの家に辿り着きます。そこで子供達と合流しました。連れ出しに来た事に身構えるルースですが、道を塞がれた事を知らされます。ハリーはポールと無線で連絡を取ります。噴火が一息尽き次第ヘリを飛ばして救助するという返答が帰って来ましたが、そこで無線の電池が切れてしまいました。ポールはスタッフに避難しろと命令しますが、スタッフは残る事を選択しました。ハリー達がルースの家でどうするが思案していると、家を火山弾が襲い始めます。皆で家を出て、湖のボートで避難する事を余儀なくされました。湖の上、グレアムが魚の死骸が数え切れなく浮かんで居る事に気付きます。水が酸性化し始めて居ました。次第にボートも溶け始め、水漏れが始まります。ボートは対岸まで後少しという所でスクリューが溶け切ってしまいました。立ち往生している暇もなく、ハリーは沈みかけた船を上着を櫂代わりにしてこぎ始めます。それでも後僅か間に合いそうにないと思った時、ルースが湖に入り、ボートを引き岸へ上げました。彼女は大火傷の重傷を負いました。夜明けになり、町に州軍がやって来て救助を始めます。山ではハリーが重傷のルースを背負い、下山を続けます。しかしルースは自分の限界を悟り、下山しなかった事、息子がレイチェルを捨てた事を詫び、息を引き取りました。町ではポール達が避難を始めました。ポールはハリーが聞いている事を祈りながら無線で橋が落ちる事を告げます。濁流がダムを破壊していました。
ダンテズ・ピークの結末
火山灰で真っ白の山を歩く4人は、管理小屋を見つけそこの車を使って避難を試みます。ハリー達は濁流が押し寄せる橋を渡っていました。しかし、橋が流され始め、ポールが車ごと取り残されます。彼は車を降り逃げようとしますが、スタッフの目の前で濁流に飲まれ流されて行きました。ハリー達は溶岩等を乗り越え、何とか町に降り着きました。しかし町は灰に覆われ、道は瓦礫などですっかり塞がれていました。観測スタッフが無事避難し終えた頃、ハリーは泊まっていた宿に辿り着きます。そこに残されていたELFを回収し、稼動していたパソコンのデータで更なる噴火の兆候を知ります。その直後噴火は起こり、火砕流が彼等を襲います。車で逃げたハリー達は廃坑に飛び込みます。車を捨て廃坑を奥へ進み、グレアムの秘密基地で休む4人ですが、ハリーはELFを車に置いて来たので取りに戻ります。ELFは人工衛星を使った発信機能を持っていました。危険だというレイチェル達と生きて帰ったら海で釣りをする約束をしてハリーは車に戻ります。その時廃坑が落盤し、ハリーはレイチェル達と分断されたます。彼は何とか車まで辿り着きますが、更に落盤がおき車に閉じ込められます。彼は身動きできなくましたが、何とかELFを作動させる事には成功しました。町は廃墟のようにに静かになり、ELFの信号が無事伝わるかどうかが最後の綱でした。避難先で観測機材を修理していたスタッフの一人が、ELFが作動している事に気付きます。ハリーが作動させた事を理解し、NASAへ感謝の言葉を捧げます。噴火が一段落して救助が始まります。ハリー達は廃坑から助け出され、喝采が彼等を向かえました。ハリーにELFのお陰だとスタッフが言い、ポールが死んだ事も告げられました。生き延びた事を実感した子供達は釣りの約束をハリーに強請ります。救助ヘリが無人の街の上を飛び去って行きます。噴火の収まった山はその形を大きく変えましたが、その美しい姿の背後に夜明けが昇って来ました。
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