デアデビルの紹介:2003年アメリカ映画。幼い頃事故で盲目になった少年は、他の感覚、特に聴覚が鋭敏化して超人的な能力を持った。最愛の父親をギャングに殺され、その仇を討つために成長し力を高めた彼は、昼は敏腕弁護士、夜は悪を憎み正義の裁きを与えるデアデビルとして戦っていた。しかし彼は、盲目の力の正義という闇にもがいてもいた。そこに一条の光のように一人の女性と出会う。マーベルのアメコミを原作とするアクション映画。
監督:マーク・スティーヴン・ジョンソン 出演者:マット・マードック / デアデビル(ベン・アフレック)、エレクトラ・ナチオス(ジェニファー・ガーナー)、ウィルソン・フィスク / キングピン(マイケル・クラーク・ダンカン)、ブルズアイ(コリン・ファレル)、フランクリン・“フォギー”・ネルソン(ジョン・ファヴロー)ほか
映画「デアデビル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「デアデビル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
デアデビルの予告編 動画
映画「デアデビル」解説
この解説記事には映画「デアデビル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
デアデビルのネタバレあらすじ:序幕
赤黒い怪しげなスーツを着た男が、重傷を負って教会に神父を頼ってきます。神父がその男を介抱するために彼の被るマスクを外すと、彼は盲目でした。その盲目の男マットは、デビルと異名を持った元ボクサーを父に持つ気弱な少年でした。
ある日マットは、まっとうな仕事をしていると嘘を付いていた父の本当の姿、暴力で借金の取り立てをしている所を見てしまいます。マットはショックを受けその場を逃げ出します。しかしその先で事故で撒き散らされた劇物を浴びてしまいました。
病院で目を覚ましたマットですが、盲目になっていました。ですが彼は他の感覚、特に聴覚が鋭敏になっていて、物の形がはっきりと感じ取れていました。視力と引き換えにレーダーセンスという能力が身についていたのです。
父親は息子の視力を奪ってしまった事を悔い、今度こそまっとうな道を歩み、決して諦めない事を約束します。ボクシングに復帰した父親は、連戦連勝を続けます。しかしある日、ギャングが八百長試合で負けろと命令して来ました。父親は悩み、最初相手に打ちのめされます。ですがマットの声援を受け、逆転勝利を飾ってしまいました。
怒ったギャングは試合後、父親を路地裏でリンチに掛けます。会場前で待っていたマットの耳に、父の殴られている音が聞こえてきます。大男の足音が聞こえ駆け付けると、撲殺された父親がいて、胸には一輪のバラが残されていました。
マットはその日から仇を討つ事、弱者を守る正義の味方になる事を誓います。その為には手段を選ばないこともです。
デアデビルのネタバレあらすじ:第1幕
時が経ち、マット(ベン・アフレック)は立派な青年になり、故郷ヘルズキッチンの敏腕弁護士として名を馳せていました。しかしその裏では、正義から逃れる悪を裁く謎の男、デアデビルとして悪党に恐れられていました。
警察はその行為を私的処刑行為として隠蔽していましたが、記者のベンだけが彼を好意的に追っていました。
マットはデアデビルの仕事を行う度に孤独を深めていましたが、教会には頻繁に通い、エヴェレット神父に懺悔をします。正体を知っている神父は、マットは正義を行いたいのではなく復讐したいのだと諭します。
そんな日々が続くある日、マットが同僚のフォギー(ジョン・ファヴロー)と馴染みのカフェでコーヒーを飲んでいると、一人の女性が店に訪れます。その整った歩調を聞き、マットは彼女をナンパします。彼女はあっさりマットを袖にして、さっさと店を出て行ってしまいました。
未練が捨て切れないマットは彼女をつけます。そんなマットの行為に不満を感じた女性は、力尽くで彼を排除しようとします。最初は軽くかわしたマットですが、女性も腕に覚えがあるようで、公園の遊具を使いそのまま格闘戦に突入してしまいます。結果、譲られたように女性は勝利し、彼に自分の名前「エレクトラ」だけを教えて去って行きました。
エレクトラの父は大富豪ニコラス・ナチオスでしたが、ニコラスには後ろ暗い過去がありました。ベンがこの街を牛耳る謎の犯罪王キングピンの記事を書き、ニコラスはそのキングピンに加担して財を成したのが露見するのを恐れ、彼はキングピンと手を切ろうとしていました。しかしキングピンことフィクスは、それを許さないばかりかニコラスをキングピンに仕立てて暗殺しようと、投擲武器の達人、殺し屋ブルズアイを招へいしました。
デアデビルのネタバレあらすじ:第2幕
街は、キングピンの手下で溢れ返っていました。デアデビルはその一人を懲らしめようと追い詰めます。しかし、それを見ていた子供がデアデビルに怯えます。デアデビルは自分の行為に揺らぎを感じ始めました。
そんな時、マットの事務所にパーティーの招待状が送られて来ました。送り主はニコラス・ナチオスでした。マットはそれを知ってもパーティーに出たがりません。フォギーが熱心に誘いますが、断って帰宅します。帰宅中、背後にエレクトラが居る事に気付きます。ハイヒールの足音とローズオイルが決めてでした。
マットは気晴らしのように彼女を自分のとって置きの場所に連れて行きます。そこでマットは表の自分の事を語り、距離を縮めて行きます。エレクトラが帰ろうとした時、マットが雨が降るからと言って彼女を引き止めます。雨が降り始めるとその反響音によってマットにエレクトラの顔を浮かび上がらせました。二人は愛し合い、その後ベッドから一人去ったエレクトラの代わりに、パーティーの招待状が残されていました。
パーティーに出席したマットは、記者のベンに会います。彼は盲人である彼の持つ杖に施された赤のラインに興味を覚えます。マットはベンと別れ、エレクトラと踊ります。そしてフィクスに出会います。盲目の敏腕弁護士して名高いマットに声を掛けるフィクスですが、マットは罪がない人しか弁護しないと拒絶します。しかしフィクスは、罪のない人間は居ないとうそぶきました。
フィクスの登場に慌てたエレクトラの父は、エレクトラから離れて帰宅しようとします。しかしエレクトラは父を守る為に無理にリムジンに同乗しました。そこにブルズアイが立ちはだかりました。エレクトラの危機を察知したマットはデアデビルとなり、ナチオス親子を守ろうとします。
しかし、ブルズアイの方が一枚上手で、彼はリムジンを横転させ、デアデビルから武器をうばい取ります。そしてその武器を投擲し、ニコラスの命を奪いました。最後にブルズアイは、ニコラスの胸にバラを投げ落として姿を消します。
その時エレクトラは、武器とデアデビルだけしか見ておらず、ブルズアイではなくデアデビルが父を殺したと思い込んでしまいました。
ニコラスを死なせ、デアデビルは自分の行為の間違いに気付きました。しかしエレクトラは父の葬儀を済ませると、デアデビルへの復讐を決意します。
警察は遺留品からデアデビルをニコラス殺人容疑者として追い始めます。腑に落ちないベンは、馴染みの検視官からニコラスを殺した武器を見せられます。そしてそれが変形して杖になる事を知ると、彼はデアデビルの正体に気付きました。
悩んだ末にベンはマットを訪ね、一つの事実、キングピンは邪魔者の家族まで皆殺しにする事だけを教えます。
デアデビルのネタバレあらすじ:第3幕
エレクトラは、デアデビルの縄張りであるヘルズキッチンを訪れ、そこに姿を現したデアデビルに戦いを挑みます。デアデビルは誤解を解こうとしますが、エレクトラに倒されてしまいました。エレクトラはデアデビルのマスクを剥ぎます。その時初めて、自分が大きな勘違いをしている事に気付きました。
そこにエレクトラを追ってきたブルズアイが現れ、エレクトラを挑発します。エレクトラは戦いますが、ブルズアイは手強く、彼女は追い詰められ、最後には自らの武器で止めを刺されました。
そしてブルズアイはバラを落します。一歩間に合わなかったデアデビルは、エレクトラを抱きしめます。彼には彼女の鼓動がゆっくりと止まる様が見えていました。
ブルズアイはデアデビルも始末しようと戦いを挑みます。怪我もして不利なデアデビルは防戦一方で、教会に逃げ込むのがやっとでした。また、騒ぎを聞きつけた警察も集まって教会を取り囲みました。その中でデアデビルとブルズアイの決闘は繰り広げられました。
教会で自分の間違いを正す決意をしたデアデビルの気迫にブルズアイは押されます。しかしブルズアイはデアデビルの弱点がごう音だと気付き、反撃の糸口にして優位に立ちます。そして、フィクスがキングピンだと語り、バラを捧げるのは彼の趣味だと勝ち誇るように告げました。
父の仇をはっきりと知ったデアデビルの耳に、警察の狙撃隊が準備を整えた音が聞こえてきます。デアデビルは狙撃の瞬間を見計らい、ブルズアイの両手を撃ち貫かせました。両手の死んだブルズアイは呆然とします。その隙を突いてデアデビルは教会の最上階からブルズアイを突き落しました。
デアデビルのネタバレあらすじ:終幕
キングピンはブルズアイの敗北を知ると、護衛を全て帰し、デアデビルを待ちます。自らの力を示す事で絶対の支配を得る、そのブロンクスの流儀を信条としていたのです。
傷付きながらもデアデビルはキングピンの下にやってきました。巨漢のキングピンは強く、デアデビルはマスクを剥がれてしまいます。盲目であり、音を頼りしている事も悟られ、危機に陥りますが、スプリンクラーを作動させてキングピンの姿を浮かび上がらせ、戦いを五分に戻します。
そしてキングピンの両膝を砕き、形勢は逆転しました。止めを刺せとわめき、刑務所に行けば正体も晒すと脅すキングピンにデアデビルは、「盲目の男に負けた事が言える訳がない」と言い、そして自分は悪人じゃないと、警察に後は任せ、去りました。
父親の最後の場所にバラを手向けるデアデビル。翌日の新聞は、彼がキングピン逮捕の功労者だという警察発表が1面でした。フォギーはそれをマットに読み上げて見せます。その時、カフェの入口が開き女性が入って来たのを知りましたが、エレクトラはもうここに来れない事に悲しみました。
ベンはデアデビルの正体を書いた原稿を書き上げました。しかし思い直し、それを削除しました。会社を出るベンの頭上にデアデビルが居ました。デアデビルは、もはや盲目ではない正義を心に、ヘルズキッチンの悪を闇の中から裁き続けるのでした。
以上、映画「デアデビル」のあらすじと結末でした。
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