ドラゴンボール超(スーパー) ブロリーの紹介:2018年日本映画。ドラゴンボールの劇場版シリーズ第20弾。宇宙にはまだ見ぬ強者がいると知った悟空は更なる高みを目指し日々修業をしていた。ある日、悟空とベジータの前に見たことのないサイヤ人“ブロリー”が現れる。フリーザも巻き込んで、全く異なる運命をたどってきた3人のサイヤ人の出会いは、壮絶な闘いに発展する。
本作は、原作の鳥山明が脚本とキャラクターデザインを務め、過去の劇場版でも登場している強敵のサイヤ人“ブロリー”と孫悟空たちの新たな闘いを新しい解釈で描きます。
監督:長峯達也 声の出演:野沢雅子(孫悟空/孫悟天/バーダック(三役))、堀川りょう(ベジータ)、中尾隆聖(フリーザ)、久川綾(ブルマ)、草尾毅(トランクス)、古川登志夫(ピッコロ)、山寺宏一(ビルス)、森田成一(ウイス)、渡辺菜生子(ギネ)、銀河万丈(ベジータ王)、千葉繁(ラディッツ)、稲田徹(ナッパ)、大友龍三郎(コルド大王/神龍(二役))、宝亀克寿(パラガス)、水樹奈々(チライ)、杉田智和(レモ)、島田敏(ブロリー)ほか
映画「ドラゴンボール超ブロリー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ドラゴンボール超ブロリー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ドラゴンボール超 ブロリーの予告編 動画
映画「ドラゴンボール超ブロリー」解説
この解説記事には映画「ドラゴンボール超ブロリー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画ドラゴンボール超 ブロリーのネタバレあらすじ:起
今から40年以上前。
戦闘民族サイヤ人の故郷・惑星ベジータにコルド大王の大軍が襲来しました。コルド軍は精鋭部隊 ギニュー特戦隊らを引き連れて首都を制圧、惑星ベジータの統治者・ベジータ王に服従を迫るとともに、惑星ベジータの全権がコルド大王の子・フリーザに譲渡されたことを一方的に宣言しました。フリーザはスカウターで自分の暗殺を狙うサイヤ人の居場所と戦闘能力を特定すると即座に抹殺、ベジータ王らに恐怖を植え付けました。
フリーザへの憎しみを募らせるベジータ王は、サイヤ人の中でもエリートだけが使用を許される養育施設で育てられている息子・ベジータ王子に望みを託しましたが、この施設にベジータを遥かに超える潜在能力を秘めた赤ん坊・ブロリーがいることを知ります。側近たちはブロリーこそ伝説のスーパーサイヤ人として対フリーザの切り札にするべきだと進言しましたが、ブロリーが我が子を超えることはプライドが許さないベジータ王はブロリーを過酷な環境である辺境の惑星バンパへ追放することに決定。ブロリーの父・パラガスは我が子を乗せたポッドを追い、整備士のビーツを乗せたまま宇宙船で飛び立ちました。パラガスはビーツに、ブロリーを最強の戦士に育て上げてベジータ王に復讐する考えを示しました。
ブロリーがバンパに到着してから2日後、遅れて到着したパラガスとビーツは巨大な怪物に襲われながらもブロリーを捜索したところ、何とブロリーは怪物を倒して食らっていたところでした。パラガスはバンパに巨大な満月が浮かんでいたことから、ブロリーはサイヤ人が満月の力で変身する“大猿”となって怪物を倒したのだろうと推測しました。ビーツはバンパから脱出しようと提言しましたが宇宙船は故障しており、通信機器も故障、水と食料は10日分しかないことからパラガスはビーツを射殺しました。
その5年後。フリーザは銀河中の全てのサイヤ人に惑星ベジータへの緊急召集命令を下し、歴戦の戦士バーダックも仲間たちと共に惑星ベジータへ向かっていました。何やら不穏な空気を感じ取ったバーダックは、フリーザ軍がスーパーサイヤ人そしてそれを上回る“スーパーサイヤ人ゴッド”の情報を嗅ぎ回っていることを知り、フリーザの狙いは自軍が銀河最大規模にまで拡大したことで用済みとなった全てのサイヤ人を抹殺することにあると確信しました。
バーダックは妻ギネの待つ我が家に戻りました。長男・ラディッツはベジータに従って辺境の惑星に遠征しており、バーダックは生まれて間もない次男・カカロットを惑星ベジータから脱出させることにしました。カカロットは戦闘能力の低さから既に下級戦士と判定されており、バーダックは戦闘能力の極めて低い人間しかいない辺境の惑星・地球ならば生きていけると判断、カカロットをポッドに乗せると地球に向けて送り出しました。その直後、フリーザは超巨大なエネルギー弾を惑星ベジータ目がけて放ち、惑星ベジータは大爆発を起こして消滅、バーダックやギネ、ベジータ王は星と運命を共にしました。フリーザの召集命令を無視したベジータやラディッツ、ナッパ、惑星バンパにいたブロリーとパラガスは難を逃れ、カカロットは無事に地球に降り立ちました。
映画ドラゴンボール超 ブロリーのネタバレあらすじ:承
時は流れて現代。
カカロットは孫悟空と名乗り、ベジータと過酷な実戦訓練に臨んでいました。すぐ近くのリゾートの島では、ベジータの妻・ブルマと幼い娘・ブラ、破壊神ビルスとその腹心にして師匠のウイスが様子を見守っていました。食事タイムとなり、ウイスからなぜ更なる強さを求めるのか問われた悟空は全宇宙規模の武道大会“力の大会”で出会った他の宇宙の強者たちに触発されたことを語り、 ベジータは力の大会で復活を果たしたフリーザの脅威に備えていることを明かし、悟空を能天気だと罵りました。その時、西の都に残してきたベジータの息子・トランクスと悟空の次男・悟天から連絡が入り、ブルマが収集していた、7個集めればどんな願いでも叶う“ドラゴンボール”6個とドラゴンボールの在り処を測定する“ドラゴンレーダー”が盗まれたことを知らされました。警備カメラの映像から、ドラゴンボールを盗んだのはフリーザ軍の下級戦士の仕業だとわかり、悟空とベジータ、ブルマはフリーザの狙いを予想しつつも残りの1個が隠されている氷の大陸へ行くことにしました。ウイスも悟空たちに同行、留守番することにしたビルスはブルマから強制的にブラの子守を託されました。ちなみにブルマがドラゴンボールを集めていた理由は5歳ほど若返るためでした。
悟空たちがブルマの操縦する飛行機で氷の大陸に向かっていたその頃、フリーザ軍の手先2名は奪ったドラゴンレーダーを手に氷の大陸に先回りしていました。宇宙空間で高みの見物を決め込んでいたフリーザは側近らに対し、ドラゴンボールを集める理由は自分が(通常形態・最終形態・ゴールデンフリーザ時において)チビとからかわれないよう身長を5センチほど伸ばすことだと明かしました。
その頃、フリーザ軍の新戦力確保の命を受けていたチライとレモは救難信号をキャッチ、発信元であるバンパに向かい、年老いたパラガスと遭遇しました。そこに巨大な怪物が襲い掛かってきたのですが、逞しく成長していたブロリーが駆け付けて怪物を瞬殺、チライとレモはその戦闘能力の驚異的な高さに驚愕、早速ブロリーとパラガスを宇宙船に乗せてフリーザ軍に合流するため飛び立ちました。ブロリーは長い野生暮らしで教育など受けておらず、チライは簡単な常識を教えてあげました。
ブロリーとパラガスはフリーザに対面しました。ブロリーは変身すると理性を失う大猿に二度と変身できないよう尻尾を斬り落とされており、暴走を防ぐため首に制御装置を取り付けられており、万が一の場合はパラガスが持つリモコンによりブロリーに電流を流して動きを止められるようになっていました。
フリーザはチライとレモに懸賞金を渡し、ブロリーとパラガスを正式にフリーザ軍に加えることを認めました。パラガスは復讐の対象をベジータに切り替えており、フリーザは復讐の手助けをすることを約束、「これは面白くなってきましたよ」とほくそ笑みました。
映画ドラゴンボール超 ブロリーのネタバレあらすじ:転
フリーザ軍の宇宙船内の食堂で食事をしていたチライに他の兵士が絡んできました。ブロリーはチライを庇って兵士に襲い掛かりますが、すかさずパラガスは装置を起動させてブロリーを大人しくさせました。チライは隙を突いてパラガスから装置のリモコンを盗み、破壊しておきました。チライとレモはブロリーの壮絶な生い立ちから、彼は元々好戦的ではなく純粋な人物ではないかと考え、ブロリーに親近感を覚えるようになっていきました。
フリーザはパラガスを呼び出し、ベジータへの復讐は任せるとして悟空へのとどめは自分が刺すと告げたその時、氷の大陸の部下から最後の1個のドラゴンボールが見つかったとの知らせが入り、フリーザは喜び勇んで地球へと向かいました。
氷の大陸に到着した悟空たちは逃げようとするフリーザの部下が乗った宇宙船を撃墜、ドラゴンボールを取り戻そうとしたその時、フリーザ軍の宇宙船団が氷の惑星に降り立ちました。悟空は船団の中に、フリーザとは違う非常に強大な“気”を持つ存在がいることに気付きました。
フリーザはブロリーとパラガスを率いて船から降りてきました。パラガスはベジータの成長した姿に驚きを隠せず、「お前だけは絶対に許さんぞ、ベジータ!」と息巻きました。ドラゴンブール7個全てを手中に収めたフリーザの「どれほどの実力か見せてください」との合図でブロリーはベジータに襲い掛かり、激しい一騎打ちに発展しました。実戦経験のないに等しいブロリーでしたが、数々の修羅場を潜り抜けてきたベジータと互角の闘いを見せ、フリーザのその適応能力にいたく感心しました。
ブロリーの予想外の強さに、ベジータはスーパーサイヤ人に変身しましたが、ブロリーは闘えば戦うほど強さを増していき、ベジータは更にスーパーサイヤ人ゴッドに変身してブロリーを圧倒しました。さすがのフリーザも一時撤退を考えましたが、制御装置のスイッチがないことに気付いたパラガスは取り乱し、ブロリーに撤退するよう命じましたが、ブロリーは大猿に変身することなくその力を扱えるようになっており、危うく地球を破壊しかねないところまで暴走しました。
悟空はベジータとバトンタッチしてブロリーに対峙、悟空はすかさずスーパーサイヤ人、スーパーサイヤ人ゴッドに変身しつつも「オラにはおめえが悪い奴とは思えねえ。悪い奴らの言うことを聞くのはやめろ!」と説得を試みました。しかし、ブロリーは全く聞く耳を持たず、フリーザはドラゴンボールをチライとレモに預けて一時避難させました。
ブロリーは更に気を増し、ノーマルの状態でもスーパーサイヤ人ゴッドの悟空を圧倒し始めました。悟空は遠くの地にいる盟友ピッコロと気で交信、万が一の時はピッコロのもとに瞬間移動すると告げ、更なる強化形態の“スーパーサイヤ人ゴッドスーパーサイヤ人(スーパーサイヤ人ブルー)”に変身、次第にブロリーを圧倒し始めました。
スーパーサイヤ人ゴッドの伝説が本当だったことを知ったパラガスは恐れおののきますが、フリーザは以前に悟空がスーパーサイヤ人に覚醒した時のことを思い出すと「では、試してみますか」と混乱に乗じてパラガスを殺害しました。父の死を知ったブロリーは深い哀しみと錯乱、そしてかつてない怒りを覚え、遂にスーパーサイヤ人へと覚醒してしまいました。
映画ドラゴンボール超 ブロリーの結末
極限をも遥かに超えた絶大な気を放つスーパーサイヤ人ブロリーにさすがのスーパーサイヤ人ブルーの悟空も苦戦を強いられました。ブロリーの気は氷の大陸を焦土に変え、ここままでは地球をも破壊しかねない領域にまで達してしまいました。もはや1対1の闘いにこだわっていられないと判断したベジータはスーパーサイヤ人ブルーに変身して悟空に加勢、二人がかりでブロリーに挑みましたが、必殺技の“かめはめ波”をもってしてもブロリーの暴走を食い止めることはできず、見境のつかなくなったブロリーはフリーザにまで牙を向いてきました。悟空はその隙にとベジータを連れて、ピッコロのもとへ瞬間移動しました。
悟空は、悟天とトランクスが使用したことのある、二人の戦士が30分間だけ一人の超強力な戦士に融合できる“フュージョン”を試そうとベジータに持ち掛けました。以前に悟空と魔法のイヤリング“ポタラ”の力で融合して“ベジット”に変身したことのあるベジータでしたが、ポタラは手元になく、プライドの高いベジータはフュージョンする際の独特のポーズを嫌がって拒否しようとしましたが、妻のブルマの命が危険に晒されていることもあり、渋々フュージョンすることに同意しました。
その頃、フリーザはブロリーに一方的に叩きのめされ、プライドも傷つけられたフリーザはゴールデンフリーザに変身して襲い掛かりました。一方、悟空とベジータはピッコロの指導のもとフュージョンに挑み、失敗してメタボ体型になったりやせ型になったりを繰り返しながら遂にフュージョンを成功させ、最強の合体戦士“ゴジータ”へと変身すると瞬間移動でブロリーのもとに急ぎました。
もはやゴールデンフリーザでもブロリーに太刀打ちできずボコボコにされていたところにゴジータが現れ、ウイスにブルマを託すとブロリーに最後の決戦を挑みました。スーパーサイヤ人に変身したゴジータは次第にブロリーを圧倒し始め、追い詰められたブロリーは最強形態の“フルパワー状態”となって反撃しましたが、ゴジータは余裕の笑みを浮かべるとスーパーサイヤ人ブルーに変身、優位に立つと渾身のかめはめ波で決着をつけることにしました。
このままではブロリーが死んでしまうと判断したチライとレモはドラゴンボールを起動して神龍を召喚、ブロリーを元いたバンパに戻してくれと頼みました。神龍はチライの願いを聞き入れ、かめはめ波の直撃を受ける寸前のブロリーをバンパにワープさせました。命拾いしたブロリーは我に返りました。
使命を終えたドラゴンボールは各地へと散り、フリーザに背いてドラゴンボールを使ってしまったチライとレモは小型宇宙船を奪って逃走しました。ゴジータは宇宙船を撃ち落とそうとしたフリーザを制し、フリーザは「また来ますからね」と言い残して地球から去っていきました。フリーザはブロリーのもとに向かうチライとレモをしばらく泳がせておくことにし、改めてブロリーを戦力に仕上げたうえで悟空とベジータに復讐する考えを示しました。
チライとレモはバンパでブロリーと合流、潜伏生活に入ろうとしていました。そこに悟空が瞬間移動で現れ、危害を加えるつもりはないと告げると3人に体力を回復させる“仙豆”や“ホイポイカプセル”に封じていた住宅、当分の間の水と食料を与えました。チライは悟空の仲間になる気など更々ないといいつつも感謝の意を示し、悟空はブロリーと和解すると再び拳を交えたい意向を告げ、レモから名を尋ねられると満足そうな表情で「オラの名は孫悟空、そしてカカロット」と言い残し、瞬間移動で帰路につきました。
以上、映画「ドラゴンボール超 ブロリー(ドラゴンボールスーパー ブロリー)」のあらすじと結末でした。
「ドラゴンボール超ブロリー」感想・レビュー
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破壊と侵略を好む典型的な悪党としてのブロリーとパラガスとはまた違った姿を見られたので、感心するところがありました。アニメのキャラクターにも人間味があることを重視するという、映画公開時点の世相を反映したのだと思います。
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バトルが過去最高にカッコイイと聞いて、40代のおっさんですが観に行ってきました。悟空の生まれた星もまたフリーザたちから圧力を受けていて、その中でベジータたちの生きざまを少し垣間見れたかなと。
ストーリーよりもバトルに重きを置いているのは最初から分かっていたので、頭を空っぽにしてド派手なバトルを楽しませて頂きました。フュージョンは確かに恥ずかしいポーズで、ベジータが嫌がるのも分かります(結局やってるとこがマンガっぽいけど) -
生まれた時からブロリーがかわいそうです。親の権力争いに突き合わされて、つらい環境で孤独の中で成長し、さらに戦力として利用されるのです。さらにパラガスはフリーザに殺されるし、どなん人生なんだろうと切なくなりました。小さな惑星で元フリーザ軍の2人と暮らしますが、どうか穏やかに幸せに暮らしてほしい、と次回作を気にしています。
原作ストーリーから続くドラゴンボール超の世界での劇場版であり、新キャラとなるブロリーの物語。
ドラゴンボール原作者である鳥山明先生監修のもとで過去の映画作品と似て非なる見た目や一新された設定で新しいキャラクターとして生まれ変わったブロリーが見れたことに感動しました。
劇中では極寒の大地を舞台にしながら過去の映画のブロリーやゴジータに似た演出からテレビシリーズのドラゴンボール超から昇華した激しい戦闘シーンが見れます。
中でも復活のフュージョンで登場しながらも圧倒的な戦闘力を見せつけてたゴジータは今回少し明るいキャラになって失敗したデブやヤセ、黒髪の通常形態からスーパーサイヤ人ブルーまで余すことなく披露してくれます。
ブロリーもZ映画の殺伐としたサイヤ人ではなく自分の意思ではなく父の命令と衝動で戦う戦士として描かれていて人間味が増してキャラとして魅力的になっています。
ブロリーの協力することになったフリーザ軍の中でできた友人たちとの交流を経て悟空とも和解し穏やかな生活に落ち着く様子はこの先の続く物語をも予感させてくれるワクワクするラストでした。