デザート・フラワーの紹介:2009年ドイツ,オーストリア,フランス映画。実在するスーパーモデル、ワリス・ディリーの自伝的作品。ソマリアの遊牧民であるワリスは13歳の時に、ラクダ5頭と引き換えに60代の男性と結婚させられそうになる。逃げ出した彼女は親戚を頼り渡英するものの、ホームレスとして生活していた。TOPSHOPで出会ったマリリンや周囲の助けを得ながら、トップモデルへと駆け上がるが、幼い頃に受けた性器切除の過去が彼女にのしかかる。
監督:シェリー・ホーマン 出演:リヤ・ケベデ(ワリス・ディリー)、サリー・ホーキンス(マリリン)、ティモシー・スポール(ドナルドソン)、ジュリエット・スティーヴンソン(ルシンダ)、ほか
映画「デザート・フラワー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「デザート・フラワー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「デザート・フラワー」解説
この解説記事には映画「デザート・フラワー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
デザート・フラワーのネタバレあらすじ:マリリンとの出会い
ソマリアの遊牧民出身のワリスは、13歳の時に60代男性と結婚させられそうになり家出をします。そして、首都にいる祖母に助けを求め、砂漠を横断します。その後イギリスのソマリア大使館に勤める親戚の家でメイドとして働くことになりますが、親戚が帰国の際にイギリスに残留する事を決めました。しかし、英語もあまり話せず仕事もない彼女はホームレスとして生活するしかありませんでした。ある日TOPSHOPのトイレで店員のマリリンに出会います。英語も話せない彼女を見かねたマリリンは、居候させることにします。
デザート・フラワーのネタバレあらすじ:有名写真家との出会い
マリリンの紹介でバーガーショップの清掃員として働き始めたワリスですが、そこで写真家だと言う男性・ドナルドソンに出会います。「写真を撮りたい」という誘いを無視していた彼女ですが、お金が必要になりドナルドソンのスタジオを訪れます。なぜかと言うと、ある日ワリスは手術をしたためお金が必要になったからです。実は、子供のころに女子割礼を受けていて、そのお粗末な処置が長年彼女に苦痛を与えていたのです。アフリカ諸国には「女子割礼」という伝統があり、純潔を重視するため幼い少女の性器を切除するのです。医師には「切除したものは戻せないが、今の状態より良くすることは出来る」と言います。女子割礼の伝統に肯定的なアフリカ系看護師にののしられながらも、彼女は手術を決意します。
デザート・フラワーのネタバレあらすじ:モデルとしてのキャリアをスタート
ドナルドソンの紹介でモデル事務所を訪問し、仕事を開始します。ですが、彼女のビザはとっくに切れていて、不法滞在という事が分かります。事務所社長・ルシンダやアパートの友人の力を借りて偽造パスポートで出国しようとしますが、管理局に拘束されてしまいます。友人たちの助けもあり保釈されましたが、仕事のキャンセル料など様々な経費を建て替えた事務所に支払う必要がありました。まず、返済と生活のためにイギリス国内で仕事をするためアパートで知り合った男性・ニールと偽造結婚をします。嫉妬深い彼と生活する苦痛に耐えながら、無期限滞在許可書を取得し、世界中を飛び回るスーパーモデルとなります。
デザート・フラワーのネタバレあらすじ:インタビューでの告白
BBCで彼女のドキュメンタリーが放送され、「遊牧民出身のスーパーモデル」というシンデレラストーリーを特集しようとインタビューの依頼があります。ですが彼女はそこで自分の女子割礼について告白します。麻酔もない、不衛生な環境で施術するので出血多量や感染症で命を落とすこともあり、女子にとっては大きな苦痛でもありました。彼女の勇気ある告白に世界中が感銘を受けます。そして、国連の大使に任命され、女子割礼の廃止に力を注ぎます。
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